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ひだまりの国  作者: 白波
第6章 西の都市
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53/68

第53話 建設中の建物は…

 ラーウスの西側に位置する地区…

 空中迷宮(スカイダンジョン)の真下に位置するこの地区は、空を見上げると空中迷宮(スカイダンジョン)がある関係で、はるか上空を人が歩いています。


「これはこれですごい光景ね…。」


 私は、空を見上げながらつぶやきました。


「あぁ…そもそも空中迷宮スカイダンジョンが造られた意味と言うのは、このような意味もあるようだな…遥か上を人が歩いている…これはこれですごい観光だからな…。」

「確かにそうだね…上を歩いている人もハラハラするけど、下にいる人間もこれはこれでスリル満点だもんね…。」


 そんな会話をしながら歩いているうちに、いつの間にか空中迷宮(スカイダンジョン)から見えていた建設中とみられる建物が見えてきました。


「これは?」

「ここには、もう一つ教会ができる予定だったんだ…いや…建設も再開されたしもうすぐか…。」


 私が聞くと、ヴァーテルはそう答えました。


「もう一つの教会?」

「あぁ…国王の指示でな…途中で国が滅びて完成することはなかったんだが、スティーリア姫の御威光で建設が再会されてな…もうすぐ完成するらしい…。」

「へーそうなんだ…。」


 スティーリア姫と言えば、確かナデシコ城の城主だった気がします…


「何でまた、スティーリア姫が?」

「それについては、スティーリア姫もまた、国王にかかわりがある人物だったからって言う事だろうな…なんでも、あそこの姫様は、20の時に不老不死になれる魔法を習得なされて、それ以来ずっとその姿を保たれていると聞くからな…。」


 亮と関わりがあったと言う事は、スティーリア姫はすでに100年以上生きているということになります。

 不老不死と聞くと世界が創造されたときからとか、1000年生きているとか、そんな感じなのかなと思いますが、そうとは限らないようです。


「まぁこの教会にどんな意味があるのかは知らないがな…そろそろ行くぞ…。」


 そう言ってヴァーテルが歩き始めました。


「もうちょっと見てたいけど…まぁ見ててもあれだし他のところ行こうかな…。」

「待って! アウラも行く!」


 そう言って竜也とアウラが歩き始めました。


「ちょっと! 私だけ置いて行かないでよ!」


 私も三人を追いかける形でその場を離れました。






 あの後、竜也とヴァーテルは、旅で使う用具を買いに、私とアウラは、町の中を散歩することにしました。


「お姉ちゃんと二人で歩くの久しぶりだね!」


 アウラが、鼻歌でも歌いそうなぐらい上機嫌でそう言いました。

 言われてみればそうだったかもしれません…最近はひたすら百々を追いかけてたり、過去に飛ばされたりと、なんだかんだ言ってこのような時間がなかったように思えます。


「ねぇ…お姉ちゃんは、こことは別の世界から来たんでしょ?」

「そうだけど…どうしたの?」


 なぜ、いまごろこんなことを聞くのでしょうか?


「お姉ちゃんの世界の話ほとんど聞いたことないから気になってたんだけど、お姉ちゃん最近他の人とばっかり話してるもん…。」


 アウラはうつむきながらそう言いました。

 確かに、アウラと出会った直後に竜也と再会して、百々や蓮華を探してとかなりバタバタしていたからか、アウラとゆっくりと話せる時間がなかったので、いじけていたようです。


「それじゃあゆっくりと二人でお話ししようか…そうだな…町はずれの方に行ってみる?」

「うん! それじゃあ…あっちの方がいいと思うよ!」


 アウラは、海があると思われる方に向けて走り出しました。


「また、海でも見ながらって言う事かな? 本当にアウラは海が好きね…。」


 私は、元気よく走り出したアウラの背中を追いかけて行きました。






 私はこの時、こんな平和な日々が続くようにと願っていました。でも、それは長く続くものではないと思い知らされることになるとは知るよしもなかったのです…

 読んでいただきありがとうございます。


 PVアクセスの累計が1万アクセスを突破しました。本当にありがとうございました。


 これからもよろしくお願いします。

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