第38話 百々が到着したようです
さて、スズランについてから早3時間…ようやく百々が所属している行商団がスズランに到着したという知らせが届きました。
さっそく、スズラン支部に行くと受付で、百々が手を振っています。
「百々!」
私は、百々に駆け寄りました。
「おう! 牡丹! 急にどうしたって…竜也もいるのか!」
百々は、私の後ろにいた竜也の顔を見て驚愕の表情を浮かべています。
「久しぶり~! 結構あれだったから大丈夫かと思ったけど問題なさそうだね!」
「あれって…まぁ変わらんようで何よりだよ…こっちに来てすっかり性格変わったやつもいるぐらいだし…。」
そう言いながら百々は、私の方を見ました。
「まぁいい方向に変わる分にはいいから問題ないけどな。っで、結局何の用?」
「あぁ…そうだった…単刀直入に聞くけど蓮華に会わなかった?」
「蓮華? あいつもこっちに来てるのかよ…。」
百々は、あまりいい顔をしていません。
あっそう言えば百々は蓮華の事が苦手だった気がします。
「いや…竜也が前にあったらしいんだけど、その時に百々を探すって言ってたらしくて…。」
「あれ? 何で一回もあってないのにそんなことわかるんだ?」
「竜也から聞いたって言ってたけど?」
私がそう言うと百々はしばらく考えた後、なにかひらめいたようです。
「そう言えば、竜也には一回会ってるな…その後、蓮華にもあっているってことか…あれ? でも、そうなるとおかしくないか?」
「おかしいって? 何が?」
「いや…行商として各地に行っている間に、私たち以外にもこちらの世界に飛ばされた人を見てきたんだが、牡丹だけ違うんだよな…。」
百々の言い方だと、こちらの世界に飛ばされた人は結構多いようです。
「他にって…誰にあったの?」
「えっと…堀口とお前の姉と後は…そうだ、翠川もいたな…。」
あれ…意外とこちらの世界に飛ばされている人は多いようです。
「翠川って…なんであいつまで…。」
この調子だと私の予想を上回るような事態が起きているのでしょう…
不特定多数(?)の人間が時空間を超えて異世界に飛ばされる…
誰かが仕組んだようにも見えるこの一連の出来事の原因はどこにあるのでしょうか?
「まぁどちらにしろ、共通点は、牡丹を除いて全員が同じ場所にいたって言うことぐらいだ…。」
一緒にいたって…そのメンバーで何をやってたのでしょうか?
「まぁそれはいいとして、僕個人の意見としては、この件に関して別の見方ができる。」
「別の見方? それって?」
この件に関してどんな見方があるというのでしょうか? と言うか、その前にそのメンバーで何をやっていたのでしょうか?
「それはね…。」
「それは?」
いつものことながら、この思わせぶりな口調に期待してしまいます。
「わかんない!」
そう言って竜也は、笑い始めました。
「やっぱり期待しない方がいいか…。」
私は、ため息をつきながら百々の方を見ますが、百々は、期待したお前が間違いだと言わんばかりの顔をしています。
「まぁ難しいこと考えるのはやめようか…僕としては、そんなことより同じラーウス街道を進んでいたはずなのに途中で君を追い抜いてしまったことの方が気になる…。」
竜也は、百々の方を見ながらそう言いました。
「私の事追いかけてたのか? なんだ、お前らだったのか…確かに急ぎの用だったんだが、ずっと誰かが追いかけてきているらしいって言う情報を手に入れてな、それで、いったん街道から外れてやり過ごそうって言う話になったんだよ…特にお前の姉から牡丹が西へ向かっているって言う情報を聞いたのが決め手だな…。」
つまり、(本人に悪気がなかったとはいえ)お姉ちゃんの余計なひと言のせいで、私たちは不審者扱いされていたと言う事ですか…
その後、お互いの話をした後に一旦別れることにした。
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