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女医乃深雪の記録ー快楽の追及ー日常侵食編  作者: 女医乃深雪


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第59話 閾値の前段


白いカーテンの向こうから、篠原が姿を現した。 薄い患者着の下で、下着はすべて外されている。歩を進めるたび布がわずかに揺れ、隙間から肌が透けた。


深雪は視線を落とし、静かに告げた。 「……久慈主任のときも同条件でした。センサーの装着を正確にするため、下着は不要です」


一拍の沈黙。篠原は息を詰め、しかし自ら頷いた。 「……わかっています。誤差を残さないためにも」


先ほどまで身につけていたブラとショーツは、畳まれて椅子に置かれている。 今の彼女を包むのは、軽い布の一枚だけ。冷たい空気が脚の付け根を撫で、篠原は思わず両腕を胸に寄せた。


(……私は、委員長。これは誤差確認。それ以上ではない)


深雪は端末を操作し、計測機器の準備を進めていた。淡々とした動きは、篠原の羞恥を映す鏡のように無機質だった。 「では、臨床を始めましょう。――ベッドに横になってください」


篠原は頷き、静かにベッドへと身を横たえた。 白光が天井から降り注ぎ、患者着の薄布を透かして輪郭を浮かび上がらせる。


(……ここから先は、“被験者”の私)


息を整えながら、篠原は目を閉じた。


白いカーテンの向こうから、篠原が姿を現した。 薄い患者着の下に、下着は一切ない。歩を進めるたび布がわずかに揺れ、白光がその輪郭を透かして浮かび上がる。


深雪は視線を逸らさず、淡々と告げた。 「……久慈主任のときと同条件です。センサーを正確に装着するため、下着は不要としました」


一瞬、篠原は息を詰めたが、自ら頷いた。 「……承知しています。誤差を残さないためにも」


椅子に畳まれたブラとショーツ。 その存在が、いま自分が被験者であることを突きつけていた。


深雪は端末を操作し、機器を起動させる。 白光に照らされ、中央の拘束台が静かに唸りを上げる。計測用のセンサーが露出し、金属の冷たいベルトが左右に開いた。


「では、こちらへ。――横になってください」


篠原は静かに歩み寄り、台に身を横たえる。 背面から伝わる冷たい金属の感触に、思わず呼吸が浅くなる。


「両腕を」


深雪の声に従い、腕を伸ばすと、即座にベルトが手首を固定した。 次いで膝下にも冷たい帯がかかり、カチリと音を立てて締まる。


(……私は委員長。だが、今は――)


台に拘束された自分は、制度を守る盾ではなく、ただの臨床対象だった。


深雪は端末を見つめ、淡々と確認を続ける。 「拘束、完了。センサー装着に移ります」


白光に包まれた室内で、篠原の胸が小さく上下していた。



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