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第三話 電話
彼女は卒業式を終えてしばらくの間実家に帰った。
4月から周りの友達も社会人で、遊べる機会が減る前にたくさん遊んでいた。
久々に1人で過ごしてみて、かなりさみしかったが
「帰ってきて」というのもなんだかなと思い1人の時間を満喫していた。
そんなある日、僕がバイトに向かう1時間くらい前に、LINEの通知音が聞こえた。
彼女のアイコンだった。
内容はたった一言で
「あなたと別れる」
それだけだった。
画面を見たまま固まった。
訳もわからないまま電話を掛けた。
「なにがあったの?」
と問う僕に彼女は
「卒業したら別れるつもりだった。許した感じが出ちゃってるあの時の浮気が今でも引っかかってる。」次第に涙をこらえるように声が震えだした。
「半年間ずっと我慢してたの?」
喉まで出かかった。
でも聞けなかった。
震えた声を聴いて初めて本気度が伝わったが、バイトの時間が迫っていたのもあり
「明日もう一回時間とって電話しよ」
と言い電話を切った。
気づけば同じグラスを何度も拭いていた。




