ヒロインの精神が終わってた件
ヒロインちゃんことユリに出会ってから、三カ月とちょっとがたった。
「あかつき…ゆりね、すきな人ができたの。」
「へぇ…ってええっ!!!!?」
「ひっ……。」
「ごめん、ごめん。驚かせるつもりはなかったんだ。ちょっと驚いちゃって。」
「そうなの……?びっくりした…。」
好きな人か……。攻略対象の誰かかな…?
「で、相手は誰?」
応援しようじゃあないか!!
「え…?それは…。」
というと、頬を赤らめてもじもじしだした。可愛いな、オイ!!!
「恥ずかしいの?私にも秘密?」
「う…ん……。でも、優しくて、可愛い人…。」
はぁ…。可愛い人……。もしかして女の子…?
「ねえねえ、もしかしてだけど……ユリって同性を好きになったりする…?」
「え…?それはないよ…?」
あ、違うのか。
「でで?ユリに好きな子が出来た事を私に報告してきたわけは?」
「えっとね…えっとね…。どうしたらその人にすきになってもらえるか、あかつきにおしえてほしくて……。」
「はぁ…?私に…?」
「うん…。あかつきは、どんな子をすきになる…?」
いや、私に聞かずに好きな子に聞いた方がいいと思うんだけど。まぁ、ユリよりは世間を知っちゃあいるから少しは役に立つかもだけどさ……。うん、まぁユリのために頑張ろうじゃないか!!
「まずね、とりあえずその顔を覆ってる髪をどうにかした方がいいと思うよ、うん。」
前髪って言った方がいいのかな?
「この、髪……?」
「うん。それにユリも邪魔でしょ。」
「じゃまじゃ、ないけど…。慣れてるから……。でも…あかつきは……この髪を切った方が良いと思うの…?」
「うん!!」
そうすりゃユリの可愛い顔が毎日見れるしね!!
「そうなの…?あかつきが、そう言うんだったら……。」
そういうとどこからともなくハサミを取り出して、前髪をジャキンッ!!と切り落とした。
「って、ええっ!!!」
「ひっ……。」
「ご、ごめん!!でも何故いきなり髪を切った!?」
「だって…あかつきが切った方がいいって言ったから……。」
「うん!!言ったね!!言ったよ!?いったけどさ!!いきなり切るか!!」
「あかつき…きらいになったの……?ゆりのこと、きらいになったの…?髪をいきなり切るゆりはきらい…?それならいっそ。」
「いっそ!?いっそどうするの!?じゃなくて!!全然嫌いじゃないよ!!」
どうしてそうなった!?
「じゃあ、ゆりの顔が見えるのがいやなの…?じゃあ……。」
「ひぇっ!!顔の前にハサミを掲げないで!!」
ユリの顔をハサミでぐちゃぐちゃにするってか!?なにそのホラー!?
「どうして…?ハサミはだめ…?じゃあ、ほうちょうにするね…。」
「そういう問題じゃないから!!」
「じゃあ、どうしたらゆりのこと、きらいにならないの…?」
「そもそも少しも嫌いになってないから!!安心してください!!」
「そうなの……?」
「うん、うん。大好きだよ!!」
「わかった……。よかった……。」
「でもね!いきなり髪を切るのはやめてほしいな!!つーか、いきなり刃物を出すのをやめようか!!」
「うん、うん……。」
ちゃんと聞いてんのか!?
「とりあえず!!前髪をちゃんとした人に切って貰いにいこうか!!」
「なんで…?」
「ユリの前髪、ぐちゃぐちゃだからね!?今のままじゃ駄目でしょ!!」
「あかつきもやだ…?」
「やだ!!」
ユリが間違いなく誤解される!!
「わかった…。でも、顔を見られるのは…。」
「いや、これからずっと見られ続けるから。」
「むぅ……。じゃあ、いいよ……。」
むぅ!?可愛い!!可愛すぎる!!
んん?お、ラッキー!!耳寄りな噂が!!風さん、サンキュー!!たまにはこの魔法も役立つね!!
「………今、ちょうどいいことに髪を切るのが得意そうな奴が近くにいるから、そいつに髪を切って貰いに行こうか。」
「うん…。その、そいつってあかつきとどういう関係…?」
「え…?いや、たんなる幼馴染だけど。」
むかしから美容師になりたがってる奴ね。
「そうなんだ…。それなら仕方ないか…。びっくりしちゃった…。ゆりのまほうであかつきに、友達ができないようにしたはずだったから…。」
「え?ごめん、良く聞き取れなかった。」
「ううん、なんでもない…。いこ…。次はきおくを…。」
どうしてだろう?物凄く不穏なワードが聞こえた気が…。
安心してください。あくまでギャグ進行です。




