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異世界好きの本気 ~俺はきっと異世界に行く~  作者: シラ猫
第四部:悲しみの果てに

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閑話 水面下の思惑

ある組織の話になります

 明治35年、1902年。


 ある組織が、一人の男によって密かに設立された。


 それから100年以上の歳月が流れた。


 時代とともに組織は少しずつ規模を拡大し、創設者の思想に共鳴する同志たちも増えていった。


 そして、この日。


 組織の会議室には、各部門の責任者たちが集まり、ある議題について話し合っていた。


 重厚な円卓を囲む責任者たち。


 しかし、誰もが気まずそうに視線を逸らし、自ら意見を口にしようとはしなかった。


 会議室には、重苦しい沈黙が漂っている。


 その沈黙を破ったのは、白髪の穏やかな老人だった。


「私は、彼ら一味は危険だと判断します。速やかに行動に移すべきです」


 老人の発言に、円卓の一同がわずかに反応する。


 組織のトップに座る男は、老人を見据えながら口を開いた。


「彼らには監視も付けておる。今すぐ行動を急ぐ必要もあるまい」


「それが、彼らはさらにSNSで情報を発信しています。その中には、看過できないものがあります。このままでは、組織の存続にも影響を及ぼしかねません」


 老人の声に迷いはなかった。


 しかし、トップの男はすぐには答えなかった。


 しばらく考え込んだ後、静かに口を開く。


「お前がそこまで危惧するほどか……。だが、我らは水面下での活動を基本方針としている。あまり手荒な真似はやらん……」


「よろしければ、私に任せてください。悪いようにはしません」


 老人は、穏やかな口調を崩さずに答えた。


 トップの男は老人の顔をしばらく見つめていたが、やがて小さく頷いた。


「……分かった。任せる」


「ありがとうございます」


 老人は軽く頭を下げた。


 その表情には、相変わらず穏やかな笑みが浮かんでいた。


 だが、顔を上げた瞬間、その口元がほんのわずかに歪んだ。


 まるで、これから起こることを楽しみにしているかのように。

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