価値観という錠前に合わせて、伝え方という鍵を変える
『瞳に映った個の論理 その価値基準を踏まえ 伝え方を整える 価値観とは錠前 言葉とは錠前に差し込む鍵 故に そこには工夫がいる 言葉とは意志の伝達 はたらきかけの第一歩』
言葉。それは人がお互いを理解し、意志の疎通を行うために必要となる鍵のようなもの。言葉を交わすことによって人は相手を知り、自分を相手に示す。しかし、言葉のやり取りを行うなかで自分の気持ちや意図が正確に相手に伝わらないときがある。そんなときは一度落ち着いて深呼吸をしよう。相手と前提を共有出来ていないのかもしれないし、相手に受けとる準備が出来ていないのかもしれない。
あなたはこのような経験をしたことはないだろうか。ある催し物をすることになった。その企画をするにあたって複数人の担当者から許可を得る必要があった。一人目の担当者は企画内容とその企画を行う理由を求めた。二人目の担当者は、企画で発生する費用と利益を数字で説明することを求めた。三人目の担当者はその企画がどのような人たちに支持されるのかを重視した。
人は抱く想いが強いほど、他者が異なる価値観と論理を持つ存在であるということを、見落としてしまいやすい。ある人は感情を重視し、ある人は合理を重視する。未来を重視する人もいれば、今この瞬間の結果を重視する人もいる。友好的な人もいれば、敵対的な人もいる。それだけこの世界は多様で、限りのない広がりを持っている。
ここで覚えておいてほしいこと。それは肯定や否定をあなたの価値と直接結び付けて欲しくはないということ。あなたが伝えようとした想い、取り組もうとしたこと、そこには確かな熱がある。害意や悪意が目的となった熱を除き、あなたから生まれた全ての熱にはあなたの世界を照らす力がある。だから、自分から生まれた熱を信じてあげてほしい。その熱は、あなたの世界を温め、変えていく力となる。
生じた熱をどのように相手に伝えるのか。そのことが大切になってくると私は思う。声の大きさや勢い、話の組み立て方、強調するポイント、提示する資料、表情や身だしなみ、繋がりや関係性、発生する損得。重んじる価値観は人によって異なり、相手の置かれている立場や環境が事態をより複雑にすることもある。あなたのとる向き合い方や行動。その在り方が、あなたの世界を温め、色づけるものであることを祈っている。
自身から生み出される熱と世界との間で懸命に生きるあなたに敬意を。あなたが持つ感情や葛藤、その想いは、あなたの命が生み出した熱にほかならない。今日もあなたという火が、この世界に確かに灯っている。




