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オズ  作者: 紗パカルギ
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挑発からの予知夢

主人公は意外と負けず嫌いです。

「…真、なんか一仕事終えたサラリーマンみたいな顔してるけど…」

「そう?まぁ、そうかも」


先程、オズ学園の方々を騙してきたばかりなので。


「中丸先生に呼び出されてたんでしょう?何言われたの?」


「いや、大したことない内容だった」

「…あっそ」

「美夏さん…なんか機嫌悪くないですか?」

「別に」



まぁ、美夏が私が何か隠してることに気づいているとは思う。


しかも気づいていながら追求しないでいてくれている。



きっと心配してくれているのかもしれない。



ありがとうと真は内心で美夏に向かって呟く。



まだ、言えない。でも、いつか、美夏には話すつもりだ。






放課後、真はいつも通りの道を帰っていた。



久しぶりに帰り道途中にある公園のブランコに座る。


ここ数日バタバタしてたからなぁ…


あぁ、この座り心地、懐かしい…



「奥橋?」


あれ?幻聴かな?


「おい」


「…海藤君?」


何故にあなたがここにおられる!?


うわぁ、これはなんか恥ずかしいな…


放課後一人で公園のブランコに座る女子高生。完全に寂しい人だと思われて


「いや、寂しい奴っていうより不思議な奴っていうイメージだ」


「あ、そうですか」

「あぁ」


…あれ?今、私しゃべってたっけ?


「いや、しゃべってない」


ってことはまさか…


真は海藤の手にあの恐ろしい指輪を見つけた。




内心読まれてる!?


「その通り」


海藤が意地の悪い笑みを浮かべる。


ひぃ!悪役みたいな顔してる!



「誰が悪役だ」


「すみません」




少しの間の沈黙が流れる。



「お前、何してたんだ?」

「え?」


「ここで何してたんだ?」


「何もしてないけど」

「は?」


「ここでボーッとしていただけです」


「…一人で?」


真はコクリと頷いた。


すると海藤がそうかと呟いてこちらに歩いてくる。


そして


カシャンという音がしたので真は隣を向く。



「海藤君」

「何だ」

「…どうしたの?」

「何が」


いや、何がって…



海藤は真の隣のブランコに偉そうに腕を組んで座っていた。


「…奥橋」

「はい」

「お前、今日の昼休みに本当にはめたよな?」

「え?ブレスレットのこと?」

「あぁ、なんかお前がブレスレットをはめた瞬間は見たが次の瞬間もうお前がブレスレットを外していたような気がするんだが」

「き、気のせいじゃないかな?」


「…そうか」



まだ疑ってたんだ…

「悪かったなしつこくて」


海藤が不機嫌な声でそう言う。


あ、指輪をはめていたんだった…


「す、すみません」

「いつもここに来るのか?」


「週に4、5日間は」

「そうか。こんな人通りの少ない場所だが、悪魔に遭遇したことはないのか?」


「それは…ありますけど」


「その時はどうしてるんだ?」


「に、逃げますけど」

「走って?」

「はい。まぁ」

「ふーん」


そう言って海藤は真をガン見する。



もしかして、海藤君は、まだガッツリ私のこと疑ってません?



「正直に言う。疑ってる」


「えぇぇ!?」



思わず真は大声を出してしまった。



「な、なんで!?証拠見せましたよね?」

「確かに証拠を見せられたが、なんかお前にうまく騙されている気がする」


「そんなの思い込みでしょう?」


「思い込みかどうかは、自分で最後まで確かめて判断する」


真は冷や汗が止まらなかった。



「だから、今日の昼休みに自分の目で確認していたはずでは?」


「なんか、違和感があった」

「…違和感?どんな?」


「秘密」

「っ!」



海藤はまるで悪戯を企んでいる幼い子どものような笑みを浮かべながら真の耳元でそう呟いたと思うと海藤はブランコから立ち上がった。



なんで耳元で呟く必要があるんだよ…



「お前が面白いから」


「は?」


「絶対暴いてやるから覚悟しとけよ?」


なんでだろう…ここは公園でブランコから立ち上がってカッコつけたセリフ言ったら絶対ダサい筈なのに悔しいけどかっこいい。


これだからイケメンって得だよね。



「お前、俺が内心読めること忘れてないか?」


「あ」


そうでした。




「奥橋、またな」


なんで勝ち誇ったような笑みを浮かべて去っているのかは不明だが、私もなんか言わないと気が済まない。


「海藤君!」


海藤は振り返らずに立ち止まる。


「一つ忠告しておくけど、無理なもんは無理だよ?」



ピクリと海藤の体が動いた気がした。


「いくら海藤君が頑張ったところで私はオズじゃないんだから早めに諦めることをお勧めするよ」



「それは暴けるもんなら暴いてみろってことか?」


「ま、そんなとこですね」



「わかった。絶対お前をオズ学園に連れて行く」


「時間の無駄ですって」


海藤は真の方を振り返りギロリと睨みつける。


真も負けじと海藤を睨みつけた。



少しの沈黙の後海藤は黙って去っていった。



真は何故か少し満足していた。


少しは言い負かせたかな?




って何言っちゃってんの!!!?

馬鹿か、うん馬鹿だ!何が「無理なもんは無理だよ」だ私!


海藤を挑発してどうすんの!?



完全に海藤暴いてやるモードに入ってたじゃん!



あー、ついなんか負けた気がしたから言い返したら…



もうおしとやかに「うん、また明日」とか言ってさっさと海藤を帰らせれば良かったのに!

あぁぁ、もう、


真は今すぐ叫びたい気持ちだった。



誰か私に救済ルートをください…



まだあと2日残っているのに…






その夜、真はなかなか眠れなかった。



海藤の件も関係しているがそれよりも頭痛がひどかった。


真はこの頭痛の意味を知っている。


昔から寝る前に頭痛がする時は予知夢を見るのだ。



見たい時に見れるものではないのだが、自分や自分の身の回りの人々の命に関わる危険などが見えたりすることが多い。





今回見えたのは真の教室に黒いコートを着ていて顔もフードで見えない人物がいた。



そして何故か皆が倒れている。


気を失っているだけのようだが…



「…は…おま…?」黒ずくめの人物が真の方を向いて何かしゃべった。

途切れ途切れしか声が聞こえないが男性の声だと判断できた。



「…が…のは、お前か?」


まだわからない。


「オズがく…がいっ…ってのは、お前か?」



鼓動が速くなるのを感じる。



黒ずくめの男からは殺気が感じられる。


「ふーん…ま、お手並み拝見といこうじゃねーか」



そう言った男のニヤリと笑う口元が見えた。








「っ!!」


目が覚めるともう朝五時だった。


嫌な汗がべっとりと背中に張りついていた。



一体どういうことだろう?



真は自分の手が震えているのを感じた。



私は殺されるのだろうか?



予知夢が今まではずれたことはない。



だから、恐らく、今日…


クラスの皆が倒れていたことが気になる。


黒ずくめの男が皆を殺す可能性もある。





真はすぐさま飛び起きて学校へと急ぐことにした。









「どこだったっけー?今日の目的地ー」「あ?なんたら高校だろ?」

「神林高校です」

「高校なんだー。めんどーい」

「まぁ、壊せるんだろ?全部」

「その前にオズを見つけてくださいよ」

「オズ見つけるのー?つか、いるのー?」

「いなかったら皆殺しにすりゃいいだけだろ?」

「情報は確かです。いるでしょう」

「さっさと終わりたーい。んで、寝たいわー」「俺は恐怖に歪む顔が見たい」

「だったら私の言うとおりの道に進んで下さい!自由行動しすぎです」

「そうカリカリすんなってー」

「なんだ?逆ギレか?」

「…もういいです。次、自由行動をした場合、殺します」

「きゃーこわーい」

「ヒャハハ!おもしれーじゃねーか!なんなら今すぐに殺りあうか?」

「はぁ…行きますよ」

「はーい」

「なんだしねぇのかよ」

「メリスー、あとどのくらいで着くー?」

「メリス!腹へったからコンビニよっていいか?」

「…ニコラ、もしバルドがコンビニに立ち寄らなければあと一時間程度で着きます。でもバルドがコンビニに立ち寄ればあと三時間になります」

「えー、バリドー飯諦めてー」「んだよ、ケチケチすんなよニコラ」

「だってー三時間はダルいよー」

「私もニコラに賛成です。さ、先を急ぎましょう」

「チッ…わーったよ」


三人の黒ずくめの会話を知るものはまだいない。

ずっと語尾が「えー」と伸びるのがニコラ。

言葉遣いが汚いのがバラド。


敬語を使うのがメリスです。


ややこしくてすみません。

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