3-4 温泉に入りたいからって興図を起動させる元魔王って、どうなの、普通なの?
さあ再始動です、お待たせいたしました!
がんばるから見捨てないでねっ
おもしろかった。何がって、イーリスがめっちゃがっかりしてたその様子が、子供にしか見えなくて、なんか可愛いって言うか。うん。
だってさ、複葉機ってそもそも、旧世界で開発されたときは一人乗りだったみたいなんだよ。二人乗りもあるけど、操縦士と機銃士とか。新世界でも水先案内人ってことでさ。で、まあ単に、技師を連れてくるための複葉機だったから、それに乗って何処かへ、ってことはないと知ったときのイーリスの顔。
あー、ぶっちゃけ落ち込みようがすごかったせいか、準備もあるからって口実で、操縦席に乗せてもらってたな。いろいろ説明聞いてたけど、手に入れるとか言わないよな?
遊覧飛行ならやってるって言ってたし、それで十分だよな?
にしても、温泉郷かぁ。
…温泉に入りたいからって興図を起動させる元魔王って、どうなの、普通なの?
<アヴィと夕闇の交換日記より>
温泉好きの魔王はけっこう多いそうですよ。
ただ、ねぇ。わざわざ興図と空間移動を組み合わせるとか、あり得ないと思います。結局、飛行船も下船ということにしてしまいましたしね。どれだけ温泉好きですか、と正直なところは思いますよ、わたしも。
しかもこの部屋……まあ、ここは役得ということで、深く詮索しないほうがいいとは思いますが。あの方との関係にも、わたしたちの精神にも。
それから、複葉機ですね。あれに限りませんが、人間が作った機器を妖魔が動かそうとすると、機関部が持ちません。人間と妖魔の魔力は性質こそ同じですが、容量が桁違いですからね。金額的には何とでもなると思いますが、整備もいりますし、操縦士になるのも大変でしょうし、流石にやらないと思いますよ。
……気づいてます? 実は妖魔って、空は飛べないんですよ。自力では、ね。
まあ理由は簡単なんですけど…そうですね、宿題にしましょうか?
<夕闇の添削より>
そこまでを書き上げて、ふと夕闇は顔を上げた。外はいい感じに日が落ちて、宵闇模様に星がちらついている。雲もなく風もない、穏やかな夜になりそうだ。
「……せっかくですし、入りましょうか」
実はこの部屋、温泉がついている。縁側の一角が湯船になっていて、先ほどまで三人で足湯を楽しんでいた。掛け流しなので、打たせ湯も楽しめるという贅沢な造りである。当然、その宿泊費は相当なものになるだろうし、一見でそもそも泊まれるのかという宿であったが、空きがあれば問題ないらしい。イーリスのことが伝わっているのではと言う気がしなくもなかったが、彼は一笑に付した。
曰く「数日前に国を出たばかりの私の情報が、どうして伝わるんだ」と。いや、夕闇としてはそれ以前、外遊官だったころの噂が語り継がれている可能性を考えていたのだが、この国に来た覚えはないらしい。それでも腑に落ちないものはあったが、まあ特別扱いされている様子でもないので、それ以上の追求は諦めている。
そして彼らは準備が出来たと連絡があるや否や、とっとと大浴場へ向かってしまった。夕闇も誘われたが、大浴場に興味はないと断って、部屋に残ったのだ。二人がいない間に、アヴィの勉強──という名の交換日記に返事を書いていたところである。
「清潔にするだけなら、洗浄術で十分なんですけどねぇ」
飛行船でも湯船を利用していたイーリスを思うと、苦笑が止められない。まあ確かに、湯船につかるのは気持ちがいいので、嫌いではないけれど。
「ただいまー」
「あら、アヴィ。もうあがってきてたんですか」
そんなことを考えていたところに、アヴィが戻ってきた。湯上がり着だから、湯船には浸かったのだろう。けれど、イーリスと浴場へ行ったのは、つい先ほどと記憶している。さっぱりはしているようだが、少々早すぎるのではと、夕闇は問いかけた。
「あー、お湯がかなり温くてさぁ。イーリスはそれがいいみたいだからまあ、あがってきた。もうちょっと熱いほうがいいけど、ここって元がぬるいらしいな」
ああ、と夕闇は苦笑した。そう、それは先ほど足湯で遊んでいたときに彼女も思ったのだ。
「では一緒に入ります? わたしも熱い方が好きなんですよ。温度なら調整出来ますよ、教えましょうか」
「へ?」
それがいい、と夕闇はアヴィの戸惑いも意に介さない。
「ほら、先ほどの湯船ですよ。お話しておきたいこともありますし、ね? 湯帷子もありますし。あ、わかりますか、湯帷子?」
「”湯帷子”──旧世界の古き国に置いて、入浴の際に身に纏うもの。これにより、男女の混浴が可能だったとも言われている。湯浴み着とも」
くすくすと笑う夕闇に、めんどくさがりどもめ、とアヴィは内心で苦笑する。説明できるくせに面白がってこれをやるあたり、まったくこの主従はそっくりである。まあ別に、嫌ではないのだが、この扱いも。……こんな面白い特性を持っている相手がいたら、自分もたぶん、やるだろうし。もちろん、節度を持って。しかし、この場合の節度は……どれくらいが適当なのだろう?
「ね、ですから問題ないでしょう。ね、入りましょうよ。せっかくお部屋に露天風呂があるのですし、ねっ」
「んー、まあいいけど。……て、え、今なんて」
そんなことを考えていたから、夕闇の言葉を聞き漏らしてしまった。そして今、自分はなんと答えた?
足湯にしてしまったが、あれ自体は露天風呂である。この宿を選ぶ決め手だったらしいし、眺望は文句ないし、後でこっそり入ろうかとは思っていた。別にのぼせてもいないし、今から入るのも嫌ではない。
しかし、である。
そこへ夕闇と自分が共に入る?
イーリスはそれを想定しているのか?
嫌ではないし、夕闇はかなりの美女なので、それはとても魅惑的なお誘いだ。というか待て、冷静に考えて、まずいのではないかそれは?
「別にイーリスは、オレが一緒に入るって思ってないだろ?」
つい、そんなことを言ってしまう。
「……イーリスさま、ですか?」
なんで、という顔で夕闇はアヴィを見る。本気でわからない、という顔だ。
「関係ないですよ? わたしが貴方と入りたいんですから」
「や、だから、それ…イーリスの許可、とか」
「だから何を……あ、もしかして」
くす、と夕闇が笑みを漏らす。しどろもどろになったアーヴェントに。
「アヴィ。わたしはイーリス様の庇護下にいますが、奴隷というわけではないんですよ?」
「それは、……わかるけど」
即答の割に、力がない。そのことで夕闇は、彼の考えに確信を持った。何も知らないメモリア相手だから怒るという気にはならないが、さてどうしようと一瞬だけ、考える。
「……貴方今、わたしがイーリス様の夜伽相手ではないかということを、考えてるのでしょう?」
「!!」
顔を真っ赤にした彼に、夕闇は微笑む。読みが当たった満足感というより、「やだこの子可愛い」というところか。
「そんな下主に従うわたしではありませんよ。わたしが認める相手以外に肌をさらしたりすると思います?」
「え、や、それは、……や、でも、イーリスを認めないとか、ないよね?」
「…………強制するような下主だと。あの方が。イーリス様がそうだと?」
まだ言い募るアーヴェントに、夕闇が深く溜息を吐く。それで頭が冷えたのか、アヴィが罰の悪い顔をする。
「……ないと、思います。ごめんなさい」
「よろしい。……貴方に見せたい物がありますから、湯帷子を着て入ってきて下さいな」
それだけ言い置いて、夕闇は縁側へと移動した。実は今着ている分は魔力の具現化なので、さっさと消した上で湯帷子を羽織り直す。掛け湯してみると、やはりかなり温く感じた。湯船に入ってから温度を調整して、少なくとも温いとは言われない程度にあげてみた。
アヴィを呼ぼうかとも思ったが、その必要もなくすぐに姿を現した。
「あれ、けっこう湯気がすごい」
「ええ、よほど近づかないとお互いの顔も見えませんね。私は奥の方にいますから、入りませんか?」
ほっとしたような声に、つい苦笑する。まだそういう教育は早いらしい。
彼もまた掛け湯をして、湯船に入る。その辺りはイーリスに教えられたのだろうか。
「うん、おれこれくらいがいいな」
「そうですね。温い湯に長く浸かるのも悪くはないですが……あれはもう少し、暖かい時期でないと」
「うん、今やったら風邪引くよな」
「…人間じゃないんですから、風邪は引きませんよ?」
少し考えればわかるだろうにと夕闇は苦笑した。
「砦でも流感はうつらなかったでしょう。人間の…所謂病気に、妖魔は罹患しませんよ」
「しないの?」
「身体自体、魔力を高密度で圧縮しただけですからね。病原菌が入り込んだとしても、栄養がありませんからすぐに死滅ですよ」
言いながら、けっこう便利な身体ですよねと夕闇は笑う。
「影響を受けるのは毒物ですね。吸収しますから。あ、そういう意味では二日酔いとかもありますよ」
「なにそれ!?」
「あら、砂漠で聞いたでしょう、下手な毒を食べるとのたうち回るって」
「……そういや、なんか言ってたかも。え、なに、酒って毒? 毒と同じなの!?」
そうですねえ、と夕闇はちょっとだけ考える。
「慣らせば耐性がつきますし、そういう意味では毒と同じかもしれませんね?」
ただまあ、二日酔いに掛かった妖魔という話はほとんど知らないので、それが人間で言う二日酔いと同じなのかとか、酒だけが原因なのかとか、その辺りはよくわかっていない話でもある。
「ちなみにそういう時は、時間が解決するのを待ちます。痛覚を切っても無駄なんですよ、あれはあくまで外部からの刺激に対しての感覚を切っているだけですから」
「うへ」
便利そうで、なかなか大変な身体であると、アヴィは認識した。
「ついでに聞くけど、腐ったもの食べて腹下し、とかは?」
「ありませんね。……まあ、毒素があれば別ですし、症状としてはありませんが、違和感程度はあるかもしれません。…ところで、アヴィ?」
「ん?」
湯煙に隠れて、夕闇は風呂の縁に頬杖をつく。子供を連れていると、風情も何もあったものではない、と。
「せっかく心地よい温泉なのに、何を話させるんです、あなたは?」
「……ごめんなさいーっ」
ざぶんという水音と、けっこうな勢いで溢れた湯に、土下座しているアヴィの姿が脳裏に浮かんだものだから、つい笑ってしまった。
「──こちらへいらっしゃい。見せたい物があると言ったでしょう」
「……はい」
大人しくアヴィが近づいたところで湯煙が吹き散らされて、夜景が見えるようになる。
「うわ、綺麗だ」
「悪くありませんね」
そう言いながら、夜景を背にして夕闇は立ち上がる。アヴィの視線が自分に向いたことを確認しつつ、その湯帷子を脱ぎ捨てた。
「って何……っ……え?」
綺麗でしょう、と夕闇が静かに微笑んだ。
そこにある身体は、とても美しく整えられていた。その胸のふくらみも、腰の張りも、しなやかな足も全て均整がとれていて。
けれどその頂はただ丘陵となっているだけで欲情を煽るものはなく、足の付け根もまた、なだらかな線を描くのみ。
「これが見せたかったもの、ですよ。イーリスさまにも、完全な女性体の再現は出来なかったんです」
当然それはわかっているから、彼は夕闇を無理に誘わなかったのだろう。湯帷子で隠せるとは言え、見られたら確実に一騒動起きるのだから。
「だから、私は大浴場へ行くわけにいかないんですよ。……他人と馴れ合う気はないので、そこはかまわないんですけどね」
ちゃぷんと湯船に浸かり直し、夕闇は手足を伸ばした。
「でもね、こんな身体でもちゃんと動くし、感じるんですよ。当たり前ですけどね──あの方が作った身体ですから」
だから、と夕闇は呟いた。
けれどそれ以上を続けることなく、頭の先まで完全に、湯船に沈み込む。
水面を見上げながら、ゆっくりと肺の中の空気を吐き出して、意識を切り替える。小さな泡がいくつも浮くのが楽しいし、水中から見上げる夜空に吸い込まれるような泡は、見ていて美しい。やがて泡がなくなって、水面の向こうにある夜空だけになるけれど、それは自分まで呼ばれているような、奇妙な錯覚を起こさせて、このまま眠るのも面白いかなと、ふと思う。
もともと、妖魔に呼吸の必要はない。会話のためには肺呼吸が最適だから、そのために再現されたにすぎない機能だ。なので、水中であっても眠ることに問題はない。眠るというその行為自体、身体を最適な状態に保つための整備の意味合いが強く、人間のように必須というわけでもないし。
そう言えば、未熟者はこの切り替えが出来ずに、溺れることもあるらしい。溺れたところで死にはしないはずだが、アヴィはどうだろうか。ああ、教えてないからきっと無理だろう。というか、呼吸が必要ないことも知らないのではないだろうか。するともしかして、自分が溺れたと誤解するだろうか?
だとすると、もう結構な時間を沈んでいるし、まずいかもしれない。
そう思い始めた頃、腕が引かれる感覚があった。それが何かを認識するよりも先に、水面へと引き上げられて、ざばあという水音も聞こえた。そして目の前に、アヴィの顔が表れる。
「アヴィ。どうしました?」
思い詰めたような顔のアーヴェントに、夕闇は笑ってしまった。ああ、やはり知らなかったのだ、と。
「え、…あれ……溺れて…ない?」
アーヴェントはその様子に戸惑いを見せた。
最初は、ただ湯船に浸かっただけだと思った。何を言えばいいかわからなくて、そのままにしていた。
けれど泡が出なくなって、それでも起きあがってこない夕闇に不安になって無理矢理引き上げて──そうしたら笑っている。いったい、どうして?
「貴方にも出来ますよ。妖魔に呼吸は必要ないんです」
「や、あの、ちょっと、待て、待ってっ!?」
くすくすと笑いながら、アヴィの背に手を回す。こんな身体でも女扱いする彼が可愛くて仕方がない。このまま身を任せられたらと思うけれど、彼の性格的に無理なことだろう。
「教えてあげます。アヴィ」
わたわたと焦る彼を逃がす気はなく、わざと耳元で囁きかける。
「水中で息を吐き切るだけですよ。そうしたら、自然と切り替わります。覚えておいて損はありませんから、やってみましょう?」
その表情から耳に届いたと確信し、アヴィを抱きしめて水中へ戻る。ごぼぼ、と泡が盛大に吹き出されていたのは少々頂けないが、まあ初めてでは無理もないだろうと、強く強く抱きしめなおす。
やがて息を吐き切ったのか、アヴィの顔が見えるほどに近づいた。戸惑う顔は、そんなことが出来ると思っていなかったからだろうか。水中で会話することも出来なくはないのだが、それは別に、通信術で代用出来るし、意味もないだろう。
(アヴィがイーリス様の密偵にでもなるなら、別ですけれどね)
外遊官時代、密偵としての配下を持っていたと聞く。もしアヴィにその気があるなら、出来ると面白いかもしれない。けれどまあ、もしもの話だし、どう見ても彼には向いていない。今のイーリスが密偵を望むとしても、まあ誰かを雇うか……いやたぶん、自分で出向くだろう。うん、だからやはり、アヴィにその技能は不要だ。
『……アヴィ?』
いつの間にか目を閉じていたアヴィに、通信術で話しかける。──…応答はない。
『……アヴィ!?』
いつの間にか身体の力も抜けていて、アヴィの顔がずるりと夕闇の胸元へ落ちる。そこで何か反応があれば自分が騙されただけなのだが──…まったく、反応がない。
慌てて起きあがり、アヴィを縁側まで引き上げる。
「アヴィ、目を開けてください、アヴィっ」
揺さぶっても呼びかけても、目を覚ます様子がない。
「や、ごめんなさい、アヴィ、目を覚まして──…い、イーリスさまぁっ!」
※ ※ ※
「アヴィが酒を好まないとは、予想しなかったな」
大浴場の一角、四阿風に仕立てられた露天風呂に浸かりながら、イーリスは呟いた。一口は付き合ったが、それ以上に手を出そうとはしなかったし、長くなりそうだからと逃げられてしまったので、一人きりである。
考えてみると、アヴィに酒を飲ませたのは飛行船の中だけだし、すぐに酔っていた。まあ、あれは疲れもあったかもしれない。せっかく米酒を見つけたのに、湯浴み酒に付き合わせることが出来ないのは残念だった。趣味の世界なので、無理にすすめても意味がない。酒自体はほかにもおいてあるようだし、いろいろ試させてみるかと思いつつ、これからのことに思いを馳せる。
目的のある旅ではなかったが、まずは情報を集めなければならない。彼に命じてはあるが、流石にこの数日で何か見つかることはないだろう。
期間としては、おそらく自分が国に戻ってから今までの間──そう、ほんの百年ほどの間に何か、あったはずだ。育てた拾い子たちが世界に出たから、自分は話を聞く以外、外の情報を集めなくなった。彼らが見落としたなら、それはよほど秘されていたことになる。そしてもし、そうだとするなら。
「──ほかのどの魔王より、妖皇より、私が一番、お前の望みに近いのだろう?」
聞こえないからこそ、問いかける。魔力も、考え方も、その地位も。全てひっくるめて、自分よりも優秀な者はいる。それでも、”畏域”へ賭けたなら、最初から目当ては自分だったのだろう。途方もない賭けに出るくらいに追いつめられながら、自分という札を掴んで見せた。ならばその勝者に、応えねばなるまい。きっと、そう考えることまでも含めて。
一本目の銚子を飲み干して、眼下に広がる闇をみる。その向こう、山を越えた町を覆う不可視の結界までも。
「人間の才能を、甘く見過ぎたな」
妖魔の目を持ってしても、見通せない壁。いや、おそらくは妖魔から見えないことが目標であったのだろう。面白がって、その開発に手を貸す者もいただろう。ことによると、自分も協力したかもしれない。だがその結果が、魔王すらも欺くものとなれば、きっと潰した。それがあれば、エレーミアを攻めることが出来るから。
トランジットは交易都市。故に堅固な城壁と強固な結界を必要とする。だから、あの町にそれがあることは不思議ではない。だが、あの町で開発したものではないだろう。そのほとんどが商人であり、傭兵であり──エレーミアからも時折買い付けにいく者がいるのだと聞く。要は流れゆく人々だ。どこか他の地で作られた技術を持ち込んだと考えた方が納得できる。
考えられるのは学術都や魔導国家。或いはその連合か。
「ツケがここで廻ってくるか。まったく、よくできた世の中だ」
つけ。そう、仕事を放棄したツケだ。情報くらい集めておいて、損はなかっただろうに。
まあ仕方がない、精一杯遅れを取り戻せばい……
──い
「……?」
一瞬聞こえた何かに、嫌な予感を覚えた。いや、全く同じ状況で、何が起きたか思い出したと言うのが正しいだろう。
──イーリスさまぁっ!
ああ、うん。とイーリスは溜息をついた。
自覚がないままに召還術を作るのも使うのもやめてくれ、と。
「かくよむ」にて、同タイトルの小説を連載しています。裏話に成る予定でしたが、完全な別物になりました。ときどきこちらのネタ被ります。でも別物です。同時進行なので設定間違うかもしれません。更新速度はあげていくので、おつきあい下さいませm(__)m




