2-6 魔王がどんな存在と言われているか…でしたら、答えられますよ
全面改稿。大筋は変わっていませんが、イーリスは初代妖皇と知り合いだったことを忘れてました。
「……あの…アヴィ…?」
泉は浅い。加えて、さほど高くない位置から落とされたので、まあうっかり転んだ程度の衝撃で済んだ。しかし、…泉とは、水である。
「頭、冷えたか?」
にやりと笑うアヴィに、ずぶぬれの夕闇がにっこりと笑い返す。それはもう、イーリスですら後ずさるだろうという壮絶な笑みで。
「元から冷えてますよ? けして楽しくない思い出話なんですからっ」
バシャンと水を跳ね上がらせる。風を通すようにゆったりとした袖は水を含み、尚且つ袖全体で水を掬いあげたのだから、その水量は半端ではない。アヴィとしても反射的に防ごうとするのだが、腕をあげたせいで夕闇の姿が見えなくなる。…それこそが夕闇の狙いであって。
「うわっ!?」
引っ張られた袖ごと躯が宙に浮いたと思ったら、ドボンと鈍い水音を立てていて。
「お返しです。気持ちいいでしょう?」
どうやって向きを返されたのか、水底に尻餅をついていた。これもやはり、低い位置だしそこは砂地だしで、滑って尻餅をついた、程度の衝撃である。
つまり二人とも、濡れ鼠ではあるが大した痛みはないということだ。
「お前なー…」
ぼやきながらも、蟠りなど全くないような笑顔を見て、アヴィも笑った。先に水の中に突き落としたのは自分だし、まあ、いいか。と。
「ここ、泳げるかな?」
「…泳ぐには浅いと思いますよ?」
実際、水底に座っても胸から上が出ているのだ。ちょうど半身浴のような状態で、泳ぐには厳しい深さである。試しにアヴィはそのまま奥へと歩いてみたが、深さが変わることはなさそうだった。
「駄目でした?」
「駄目だな。どうせ濡れたし、イーリスが起きるまで泳ごうかと思ったんだけど」
「ああ。…まだ寝てますね。やはり砂漠の夜行は疲れるのでしょうね」
「それが原因かぁ…?」
たぶん違うんじゃないかなぁと、アヴィは言う。
「そういうことにしておきましょう?」
どうやらそこは、夕闇も同じことを思ったらしい。
「…そういや、これって本物? てか俺がつけてていいの?」
アヴィは水から己の手をあげて、指輪を光に翳した。
「ああ…魔力の塊ですよ。本物の宝石より貴重品だと思いますが…アヴィの垂れ流してる魔力を集めてますから、取りあえずは付けてて下さい。わたし、それがないとまだ不安定な身体なので」
「…地味に傷つくからさ、その”垂れ流し”っての、やめて?」
イーリスといい、夕闇といい…、結構辛辣な言葉選びに、実は地味に削られているアヴィである。
「制御すればいいんですよ?」
「へー…今、制御していいんだ?」
「出来るならそのほうがいいですね。供給がなくても消えるほどではありませんから、大丈夫ですよ」
こともなげに言い放たれた失言をつっこんだつもりが、ごく真っ当に返されてしまい、アヴィは言葉に窮した。しかも夕闇は微笑っていて…何か一物ある気配もなく、それ以上弄れない。
「…自覚ないんだけど…どうすりゃいいの?」
「どうするんでしょうね? イーリス様もまだ考えてはいらっしゃらないみたいでしたけど」
「ぅぉーぃ…」
あっさりと匙を投げられてしまい、アヴィはそのまま諦めることにしたらしい。…如何に自分のこととは言え。何をどうすればいいかの指針もなければ正体もわからないでは、努力のしようがない。それに、イーリスが焦っていないのなら、まあ猶予はあるということだろう。
「……さて、そうなると…暇だな」
「暇ですね」
なにやらどこかで聞いた会話な気がしなくもなかったが、実際、暇である。
「…夕闇はさ、イーリスのことって何か知ってる?」
「貴方と同じくらいに。…先ほどの言に偽りはありませんよ」
「……そか」
アヴィの問いに答えてから、ふと気づく。時間潰しが主目的なのだろうけれど、…たぶん、それ以上に何かを知りたいのではないか、と。
彼の表情からもそれが読みとれたので、知っていることを教えることにした。ただそれは、イーリスについてと言うことではないのだけれど。
「ただ、魔王がどんな存在と言われているか…でしたら、答えられますよ」
安堵したような、物足りないようなアヴィに、悪戯な瞳で笑いかける。
「…知りたくなくても、知ってもらいますけどね。…これから先、知らないではすみませんし」
「ん、聞きたい」
その応えに満足げに頷いて、夕闇が語り出す。
「まず、この国での魔王という存在ですが…これは知ってますね」
「ああ。…なんだっけ、中継基地とか言ってたな。あと、序列は妖皇の心一つっぽいとか」
「…えと、中継基地というのは確かにその側面もありますが、後付けの立場ですね。本来は妖皇の側近であり、外交官ですよ。序列は…まあ、そのときの妖皇次第なのは否定しませんが」
苦笑しながら、そう答えた。
「……ああ、そういえば…なんか先代の外交官筆頭だったとか言ってたっけ」
各国へ出向いたこともあるようなことを、泉で聞いたことを思い出す。まあ未だに外交官と聞いてもピンと来ないのだが。
「当代は、外交にあまり重きを置いていませんからね。先代の功績ですが」
つまりは先代の号令で動いていた魔王様たちの功績でもあるわけです、と夕闇が笑う。
「だから、筆頭を下ろすときに申し訳程度の土地を贈ったんでしょうね」
土地を貰ったときに、周囲に実の生る木があるから選んだとか、たしかそんなことを言っていなかっただろうか。しかも、聞く限りは何か、果物の蜜煮やら砂糖漬けやらを作って楽しんでいる、そんな気配だったように覚えているのだが…、と夕闇を見る。
「それは、筆頭を下ろされて隠居状態だったからだと思いますよ。魔王を下ろされなかったのは、先代さまとの契約だったからではないでしょうかね?」
あくまで二代目妖皇の魔王であったから、三代目にそれを破棄することが出来なかった…或いはそれを条件に、譲位した。そんなところではないかと、夕闇は応えた。
「あの土地自体、渾沌泉の跡地だということでしたし、下手に放棄すると面倒ごとが起きる可能性があったかと」
「あー……そっか」
納得はするものの、……イーリス以外の誰が、そう言う土地を有効活用出来るのだろうとの疑問もなくはない。
「それを考えると、最下位に降ろされたとは言え、魔王の称号は有効だったのでしょう。それだけの魔力があることの証明ですしね」
「……え? 魔王の地位って、筆頭降りたら最下位なのか?」
「そんなことはないですよ。──自分から下っ端に降りたんじゃないでしょうか。これ幸いと」
「…あ。なんか、すごく浮かんだ。その場面」
下ろされて憮然とした顔を取り繕って……、しかしその陰で渡りに船だとほくそ笑んでいる…そんなイーリスが、二人の脳裏に現れた。
「外交自体がさほどの必要もない程度には国も安定していたようですし。この国での扱いは、そんなところですね」
夕闇の知識の中に、筆頭を継いだ相手が誰かということもあったけれど、…今後関わる予定のない相手でもあるし、教えたところで意味はない。それに、誰が現筆頭なのかは、アヴィも知っている。言う必要はないと判断し、そのことは忘れておくことにした。
「次に、隣国での扱いですが…この国と似たようなものですね。”厄介な外交官”という意味で使われるようです」
「へー…言い得て妙というか、なんというか…てか、”厄介”なんだ」
「佳い意味では、”凄腕”と言う意味もあるらしいですよ」
それはつまり、いずれにしても相当な腕を持つ外交官だという意味に他ならないが。
「え、それは何、イーリスが筆頭だった頃のこと?」
とてもそうは思えないんだけど、とアヴィは半眼になる。
「どうでしょう…初代にも何人か、側近はいたようですから…そこからじゃないですかね?」
「ああ、イーリスは二代目と契約したんだっけか」
「ええ。有能でなければ筆頭にはなれないでしょうけれど、…凄腕外交官…ぷふふ」
「へっ…けっこう、情に絆されそうだよな…」
仮にも主であると認めた相手に、けっこうな評価である。
ひとしきり笑ってから、夕闇は話を進めた。
「周辺国…というか、大陸内地は同じような意味ですね。辺境になると、全く違ってきます。ま、ここも大陸の端っこですから、辺境ですけどね」
間に山脈や未開の領域を挟むと、そこで内地からの情報が途切れるらしく、魔物を統べる者という意味で恐怖の対象となるらしい。
ただ、あくまで”魔物を統べる者”であり、奉ったり、対価を備えたりして、願いを叶えて貰うという風習もあるらしい。
「……いるのか、そんなことしてる魔王が」
「そこはよくわからないんですよ。ただまあ、魔王は最大で七二柱ですし、全員が在国の必要もなく、…初代が任命した何人かは行方不明だということですから、あり得なくはないですね」
実際、彼らの主も対外的には魔王のままなのだ。次代の妖皇が解任を告げない限り。…解任されていても、妖魔に渡りを付ける手段でもない限り確認のしようもない。
「放浪魔王の伝説とか出来たりして」
「二番煎じですね。……ああ、主教国がありました」
「え」
聞き捨てならない科白を零しつつ、夕闇は話を進めた。
「例外的な国ですが、神の使徒で構成される”主教国”があります。ここでは魔物自体が悪とされていまして…妖魔である時点で、基本的に討伐対象です」
「怖っ」
「ただまあ、『人間至上主義、神は人間を幸せにするために存在する』という教義なので、”人の姿をした魔物”の存在を認めてないんですよね」
「…はい?」
あはは、と夕闇が乾いた声で笑う。
「必ず何かしら、魔物である証拠があるはずだということで、…全身を隈無く調べられるそうです。魔物ならまた生えてくるだろうとか、水の中でも生きていられるだろうとか…痛みを感じない部分が……」
「わーかった、いい、もういい、それ以上言わなくていい、頼むやめてくれっ」
完全に拷問である。
話されている内容もそうだが、聞かされること自体もけっこうな拷問であると、しがみついて懇願するアヴィに、夕闇は胸元を押さえ、頷く。
「わたしもちょっと、言っていて吐き気がしてました…」
「やめろよその時点でっ」
人間と違って実際に吐いたりはしないはずだが、それでもやはり聞いていて気持ちがいいものではない…そういう感覚なのだろう。
「近寄りたくねえな、その国…」
「近寄る必要もありませんから、存在だけ知っておけばいいですよ。…そうですね、世界各地で魔王がどんなものとされているかは、これくらいですね」
講義は終了です、と夕闇が笑う。よくわかりましたとアヴィは応えて、…ふと、真顔に戻って夕闇を見る。
「…あの、さ。そういう…知識って、どうなってんの?」
「……はい?」
思わぬ直球である。しかし、唐突すぎて…意味が汲み取れない━━と、一瞬だけ思った。
「いや、ほら、俺はさ、聞かれたことには答えるし、それを覚えてるけど…イーリスたちはそうじゃないんだろ?」
「…ああ、だから”知識”ですか」
そう言うことならと理解が追いつき、夕闇は納得を見せた。しかし、とそれはそれで考える。
「……ややこしくなりますし、先に種明かしをしておきましょうか。…今のわたしの知識は、イーリス様の知識そのものだと思われます。……たぶん、ですけどね」
「…どういう意味だ、それ」
「そのままです。……まあ、何があったかという記憶だけで、イーリス様がどう動いたかがわかるわけではないのですが」
夕闇が言うには、歴史を学んだ者がとある国の動きに詳しくなり、次にどう動くかを予想出来るようになる…そんな感じの知識があるということだった。
「…有り得るのかよ、そんなこと?」
「実際、そうとしか思えませんし。……『妖魔の知識は、”核”を纏った時点で渾沌の海から拾い上げているのかもしれない』。…わたしがそう言ったこと、覚えていますか?」
「ああ、さっき言ってたな」
「わたしの核を作ったのはイーリス様です。もし、わたしの言った仮定が正しいなら?」
「…核を作ったイーリスの知識を吸い上げただろうってことか」
「あくまで、知識とそこからの推測なんですけどね」
ただそれは、確信に近い推測であり、しかし確かめる方法は存在しない……そういう答えである。
「…だとしてもさ、なんでそう思った? だって、それ別に、イーリスとは限らないし、他の奴も知ってるかもしれないんだろ?」
「ええ、その可能性はあります。…ただ、……茣蓙の編み方…知ってましたからね?」
「……あー…納得……」
棕櫚の葉を編み、茣蓙を作る。そのことを知っているくらいは不思議ではない。しかし、編み方となれば話は別だ。欲しいのなら買い求めればいい。手には入らないなら、複製を自分で作るだろう。わざわざ編み方を調べて、棕櫚を複製してそれを編み上げる…など、誰がやろうと考えるのか。
「あれ? もしかして、編めるのか?」
「どうでしょう…一応、編み方はわかるみたいですが…手が動くかどうか」
それはあくまで、編むための手順を端で見ている…そんな感じの記憶だと、夕闇は答えた。そのほかにも、弓の手入れや狩りの方法、料理や野営のコツなどの、妖魔とはどう考えても縁のない知識が詰め込まれているらしい。その一端が、目覚めてすぐに哨戒に出たことと、魔狼の存在に気づけたことであるのだとか。
「…落ち着いたら、イーリス様に聞いてみたいですね」
「だな」
「…さて、イーリス様もお目覚めのようですし、上がりますか」
風呂を上がるかのような気楽さで立ち上がる夕闇に釣られ、アヴィも立ち上がった。そう言えば、ここは泉…それも地下水が湧き出す泉であった。
「日も落ちてきましたし、そろそろ出立の準備ですね」
「準備ねぇ…っておい?」
前触れもなく服を脱ぎ、絞り始める夕闇に、アヴィが固まった。
「はい? 絞るくらいはしておかないと、荷がベタ濡れになりますよ」
流石に正面向きではないものの、恥ずかしがる様子はない。少しは恥ずかしがれと言い掛けたアヴィだったが、しかし…凹凸がなさすぎるような気がしたので口を噤む。
「って待てよ、何で絞る必要があるんだ、再構成すればいい話じゃないか」
「出来ませんよ? ここ、緩衝地帯ですし」
忘れたのですかと夕闇が苦笑する。言われたアヴィは試そうとして確かに何も起きないことに愕然とする。
「…でもさ、さっき水風船…出してたよな?」
「━━出しましたね」
あれ、という顔で夕闇が手を開いた。しかし、何も起きない。いや、それが当たり前なのだけれど。
試しに、と水に足だけつけて試す夕闇だったが、やはり何も起きないようだ。
アヴィのせいではないという顔で彼を見ると、仕方なさげに池に入り、協力する姿勢を見せたけれど、やはり変化はない。
では最後に、と夕闇が水をあがり、小走りに往復して…その手に棗椰子を取ってきた。イーリスはただ、呆気に取られているようだ。しかし残念ながら結果は変わらず、やはりここは緩衝地帯であるのだから、それが当たり前だという結論がでる。
アヴィがまた水を絞りなおしている間に、夕闇はイーリスの元へと向かっていた。それが何やらボスを慕う何かに見えてしまい、可愛いなあとなま暖かい目を向けられたことに気づくことなく。
「おかえり、アヴィ。…おまえも食べるか?」
食べる気がなさそうなイーリスと、棗椰子をぱくつく夕闇の対比は面白い。
「いや、俺はあんまり…」
さきほども、味がわからないせいか、それ以上食べたいと思わなかった。今も、見る見るうちに減っていく棗椰子だが、まったく食べたくならない。夕闇は幸せそうに食べていて、美味いのだろうなとは思うのだが。
「まあ、好みは分かれる味だしな」
「…味?」
味がわかっているつもりはないのに、とアヴィは首を傾げた。
「ああ。…激甘の棗椰子なんて初めて食べたよ」
「え? げきあま?」
「美味しいですよ? とても甘くて」
「いや、棗椰子ってこんな甘さじゃないぞ?」
取りあえず食べてろと夕闇は放置された。ちょいちょいと手招きをして、イーリスはアヴィを連れて荷物の方へ移動する。
毛布を片づけながら、小さな声でイーリスが話しかける。
「あいつの美味い不味いは話半分に聞いておけ。あれが美味いというあたり、相当な甘党だ。…一応、これでも人間界で旅をしている間にそこそこ食べ歩いたからな?」
「あれって、そんなに甘いの?」
「真っ当な味覚の人間なら、あり得ないと叫ぶだろうな」
それは、なかなかの酷評であった。
「…てことはさ、ショウヨウも…?」
「そうなるな…まったく、実の生る木がなくてよかったよ。奇跡の実を探して人間が押し寄せるぞ」
実は二人の会話を,逍遙は聞いていた。実体があったら、たぶん膨れっ面でこう言っただろう。
『だから実の生る木を作ってないんだよ。僕が作ると全部甘くなっちゃうんだよねー』
と。
「荷はこれでいいな。…疲れは取れてるな?」
「ああ、平気。…まさか、昨日みたいに一晩歩く?」
「昨日ほどじゃないな、ある程度は休憩も取る。うまくいけば、夜明け前に緩衝地帯を抜けられるはずだ。歩いてるうちに衣も乾くだろう」
「あー…」
背負うのか、とアヴィが肩を落とす。重量はまあ構わないが、濡れた服の上に背負うのは、気持ち悪いだろうなと。
「すぐに乾くさ。だがなんで二人とも濡れてるんだ。泳いだのか?」
「それ言ったらイーリスも濡れてたんだろ、何やったんだよ?」
じー…と、二人が見つめ合う。そして、どちらからともなく頷いて。
「まあ、いいか」
「まあ、いいよな」
全く同時に、振り返った。
どうやら食べ終わったようで、とててて…と小走りに夕闇が駆けよってくる。
「御馳走様でした」
「…まあ、逍遙に感謝だな」
ちょっと違うような気がしないでもなかったが、夕闇の気配がずいぶんと安定したようなので、それでよしとした。
「…すみません、イーリス様に荷造りさせてしまって」
「毛布を片づけただけだぞ?」
気にするほどのことなのかと、イーリスが呆れ顔で答えた。
「…あのさ、夕闇? それ、どうするの?」
抱えられている茣蓙に目を留めて、アヴィが問いかける。
「大した重さではありませんし、持って行こうかと」
「いや、この泉からは持ち出せないから」
「あ、そうなんですか…」
しょぼくれる夕闇の様子は、おもちゃを取り上げられた犬そのものである。
落ち着いたらつくってやるからと約束し、茣蓙はそのまま、木陰に置いていかれることになった。
「さて、日も落ちる。そろそろ発つぞ。…荷は」
「矢筒をお渡ししますから、他は私たちで。…それでいいですよね、アヴィ?」
「ああ、それでいいよ」
どうせ背負い袋は二つしかないし、イーリスは先導でもある。何の問題もないと二人は考え、イーリスもあと一晩のことだしと今回は納得することにした。
水遊びは楽しいですよねー…




