↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薗木異世界総合法律事務所  作者: 園木まさ
第3章 二人目の相談者 「リコン」危機の凄腕冒険者エルフ -「リコン」って何ですか??

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
17/47

第17話 超S級最上級ランク任務:夫婦関係の改善と継続

「ありがとうございます。先生。とんでもない魔法の呪文を教えてもらったような気がします。でも、明日、迎えが来てしまうというので、そんなことをしている時間があるでしょうか……」

「そうですね、確かに……でも、もし明日で最後かもしれないなら、いっそのこと、オーランさんの気もちを全てぶつけてみたらいいんじゃないですか」

「え?」

「『おれは、離婚したくない』って」

「はい」

「そして、『いつもキミが大事な話をしようとしていたとき、眠ってしまっていびきをかいてしまって、ゴメン』『いびきがうるさいおれと、いつも一緒に寝てくれてありがとう』『いびきがうるさいって言われたけど、そんなことはもう忘れて気にしてない』って」

「そうですね。それに、それでもリコンすると言われてしまったら、それを『認める』しかないんでしょうね」

「そうかもしれません。でも、私の知り合いに、なぜか一度離婚したのに、同じ人同士がまた結婚したという夫婦がいますよ」

「先生、本当ですか?」

「はい。エルフのみなさんにはないかもしれませんが、「再婚」というやつですね。だいたい違う人と再婚するのが多いですが……」

「なるほど、『サイコン』というのですね。もしだめだったら、時期を見て、もう一度私から結婚の申入れをしてみますよ」


「ありがとうございました。何か、やるべきことが見えてきた気がします」

「はい。たぶん魔女の館とやらに単身で乗り込むよりは、よっぽど簡単な気がしますよ」

「はい!確かに。でも、ただ気もちを伝えるだけなのに、命の危険はないかもしれないですが、これは超S級最上級ランクみたいに……難しいですね!」

「そういう難しい任務こそ、燃えるんじゃないですか!」

「ははは、確かにそうですね!」


「先生、それに見習いの城石さん、今日はありがとうございました」

「いえいえ、それではお気をつけてお帰り下さい」

 オーランさんを事務所の玄関まで見送る。

「先生から教えてもらった、『結婚を長続きさせる秘宝』使ってみます」

 オーランさんは、そう言うと、オーランさんの身体を覆っていた光の粒子がどんどん拡散していって……眩しい大きな光になった。眩しさで目を閉じて、再び目を開けると、オーランさんの姿はそこにはなかった。


「ふう。今回もまた無事に終わった」

「先生……」

「え、ああ、城石さん。お疲れ様」

 そうだった。今回は城石さんも一緒なんだった。

 今回の相談、どう思っているんだろう。いや、この変な相談内容をどう受け止めているんだろうか。

「先生、こういう相談って、初めてですか?」

「いや、実は2回目……かな」

「ああ!やっぱり!何か妙に慣れてましたよね!」

「え、ああ、いや、そうは言っても、2回目だよ?」

「こんな相談、絶対他では受けられないですよ。オーランさん、本当にエルフ??信じられないけど、信じたい!廣田先生に魔族とか悪魔の話をしていたってことは?」

「あ、うん、つい最近、旦那さんを殺されたっていう『魔族』を名乗る人の相談があって……」

「うそぉ!すごーーーい!!」

「いや、すごいのかな……」

「すごいですよ!先生、異世界からの相談者の『引き』持ってますね!」

「ああ、『引き』ね」

「私、実は『異世界』系の話大好きなんです!最近はもちろん勉強時間の方が長いですが、一生涯で見たら、たぶん六法の勉強するよりもそういう小説や漫画読んだり、アニメ見てる時間の方がずっと多いかもしれません」

「え、ああ、そうなの?」

 「そんなんで司法試験大丈夫?」という言葉がもう少しで口から出そうになったけれど、そこは飲み込んだ。

「はい!あんまり法律関係の人に言うと笑われるんで、あんまりこっちの業界の友達にも言ってなかったんですけど」

「ああ、確かに司法業界の人たちはリアリストで、ファンタジーより現実的な話の方が好きだからね」

「そう!そうですよね!でも、先生はああいう人の話、真正面から受け入れて聞いていて、しかも提案した解決案もすごい個性的で、びっくりしました!」

「ああ、あれはおれというか、以前、廣田先生が離婚相談でそんなこと言ってたんだよ」

「ええ!そうなんですか?」

「うん。離婚って、結構法律論じゃないところに問題があることが多いからね。まだ離婚しなくても何とかなりそうな相談者だったら、廣田先生はあんな感じで『夫婦関係が上手くいく秘訣』みたいな話をすることが多いよ」

「うわぁ、すごい勉強になる!」

「おれはまだ人生経験足りないから、そこまでいい自信もって言えないこともあるけど、廣田先生の受け売りだね」

「ありがとうございます!先生!明日も楽しみですね」

「うん。でも、明日こういう相談が入るかどうかはわからないよ」

「でも、楽しみです!また明日もよろしくお願いします!」

 城石さんは、そう言うと、玄関の扉を開けて、途中で消え去ることなく普通に去って、帰宅して行った。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。