第1章 最強探索者達、配信者を助ける。3話
アルがダンジョンに入る時少し前、ダンジョンの入口から死角になる場所で2人の男女が話し合っていた。
(雪華視点)
イカつい見た目の男と全てを見通ししてるような瞳を持つ女の2人組がいた。
「雪華さんあれで良かったんですか?もう少しアドバイスとかもしましたよ。」
雪華と呼ばれる女に声を掛けたのは見た目がイカつくて先ほどアルに声をかけてきた男である【柳】というダイヤモンド探索者だ。
そして雪華の弟子でもある。
「いや、あれで大丈夫。あれ以上介入すると最悪な結末になっていた」
見た目がイカつい男である柳にそう返答する【雪華】はその意見に拒否をする。
この女、雪華は固有スキル【分岐点】と呼ばれるスキルを所持しており。
このスキルは、ありとあらゆる世界の最善策の分岐点を1つだけ見ることが出来る。
簡単に言えば、何千万分の1の確率の1の部分を見ることが出来るのだ。
「そうですか……この後は奈落に向かえばいいんですよね?」
目の前の師を見つめながら事前に知らされていた内容を確認する為に、今一度、師に問いかける。
「うん。分岐点にまだ動きは無いから、奈落で一緒に待機してくれるとありがたいかな。」
弟子の確認に頷きながら、最善策の為の動きを固有スキルで確認する。未だ、動きのない分岐点に、注意をしながらその都度、確認していく。
「了解です」
ダンジョンに向かっていた、配信者を影で見送りながらこの後の行動を思案する。
「海外遠征組以外の予定が無いブラック探索者とダイヤモンド探索者には既に連絡を入れてある。1人だけ連絡がつかないのはいたけどそれはいつもの事だから今はいい。」
海外遠征に出ているブラック探索者2名とダイヤモンド探索者1名が居ないのは少し痛いが、他にいる戦力には申し分はない。
あと、1人だけ連絡がつかないのは居たが、そいつはいつも連絡がつかないから今は気にしないでおく。
「ただ、まだ分岐点が動いてないから奈落で待機としか伝えられてないけれど。」
もう一度、スキルを使用しても未だ分岐点の動きは無く、時間だけが過ぎていくのみであった。
「雪華さんの固有スキルは1つの最善策だけを見ることが出来るスキルですし、焦りは禁物ですよ」
柳の忠告を胸に刻み、来る時を待つ為に行動する。
「さぁ、行こうか。奈落へ」
「はい」
最悪な結末を回避するための分岐点を確認しながら次の行動へ移る2人だった。




