復讐は準備から
「おい!どうするんだ!」
「うるせえ!俺だって考えてる!」
本部が壊滅し、隊長も佐々木兵曹長も死んだ。
それにより混乱が生じている。
「落ち着いてください!」
「落ち着いとれるか!隊長が死んだんやぞ!!」
「確かにそうです、しかし今それで喚いていると一掃されます。」
恐らく武蔵の射程距離はここを軽く超える。
それなら46センチの化け物砲でここも木っ端微塵にされる。
奇跡的にパソコンとウィルス入りのUSBも持って来ていた。
「このままここにいれば追撃を喰らいます。誰かパソコンでウィルスを送りこめる人はいますか、このUSBにウィルスがあります。」
「そんなもんでどないするんや。」
「我々フェンリルコンバット大隊は電子戦をしたことがありません。しかし今回はそれを使わざるを得ない。」
そうだ、フェンリルコンバット大隊は電子戦をしたことがない。
全ては力尽く、グイグイ押していくゴリ押しの強行作戦と細かい指示のない隠密作戦だけだった。
今回はヘリも衛星もない、ダイレクトにウィルスを送り込むパソコンだけ。
ウィルスでジャミングを起こさないと今回は皆殺しに会う。
パソコンを使える人が必要だ。
「………使える…」
犬神中尉が手を挙げる。
実は犬神中尉は京都大学の元生徒だ。
コンピュータ部に所属していたらしい。
「なら犬神中尉、このパソコンでUSBのウィルスを帝国のネットワークに侵入させる準備をしてください。」
犬神中尉は静かにうなずいた。
これで対空レーダーシステムに侵入できれば奴らのレーダーには存在しない機影が見える。
奴らがスクランブル出撃すれば皇都の航空防衛システムがアンバランスになり元自衛隊のクーデターが息を吹き返す。
そうすれば宮殿の防衛がおろそかになり制圧がたやすくなる。
しかし武蔵に皇帝が乗り込んでいるとも考えられる、さらに武蔵にはヤバいブツが積んである。
空を間違えて爆発させようものなら日本が変形する。
それだけは阻止したい、俺が単体で武蔵に乗り込むしかないな。
「これは明日にでも決行しましょう。反撃されるのが一番だるい。」
明日から復讐が始まる。




