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愛しのマリアの豹変無双〜没落貴族の箱入り令嬢は鈍器片手に無双する!〜  作者: シュガースプーン。


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第21話 未開の場所へ1

 マリアは受付でイザベルに装備をつけてもらい、鼻歌を歌いながらダンジョンへと向かっていた。

 ダンジョンの入り口に到着すると、顔見知りの冒険者がちょうどダンジョンから出てきた。


「あら、ギルバート様、ごきげんよう」


 マリアの挨拶に、ギルバートは立ち止まって会釈をする。


「これはマリア嬢、今から入られるのですか?」


「はい。先日新しいお洋服を買いましたから頑張って稼ぎますわ!」


 マリアが気合いを入れるように話すのに対して、ギルバートは「頑張ってください」と気軽に返した。


「このお嬢様ギルの知り合い?」


 マリアとギルバートが話していると、ギルバートと一緒にダンジョンから出てきた冒険者が口を挟んだ。


「ああ、以前話したゴブリン増殖事件の時のお嬢さんだ」


「ギルバート様のお友達ですか? マリアですの、よろしくお願いしますわ」


 マリアの挨拶を聞いたギルバートのパーティメンバーは「お友達って」と苦笑いしたり「このお嬢ちゃんが? あの?」などと驚いている。


「マリア嬢、こいつらは私がリーダーを務めるルミナスの白虎のメンバーです」


 盾のギャリアン、弓師のルミア、魔法使いのペルカ、剣士のグラウス、もう1人の剣士ラディ。


 ギルバートに紹介されてルミナスの白虎のメンバーが自己紹介を終えると、ギルバートが最後に挨拶をする。


「それではマリア嬢、お気をつけて」


「はい! がんばりますわ!」


「え、お嬢様1人ではいるの? 危ないんじゃない?」


 挨拶も終わったので会釈をして別れの挨拶をしたところでルミナスの白虎のルミアが驚きの声をあげた。


「大丈夫だろ。この前のギルの話聞いてただろ?」


「それでも女の子1人は危険でしょ?」


「俺達が心配する方が失礼かもな。それくらいマリア嬢は強い。それに、冒険者は自己責任というのもあるだろう?」


 ルミナスの白虎のメンバーの心配する言葉に、ギルバートが正論を言って嗜める。


「でもさぁ」


「心配してくださってありがとうございます。でも、いつもくらいのところまでしか行けないので大丈夫ですわ!」


 マリアのにっこりと微笑んで話す様子を見て、心配そうにしていたメンバーも渋々といった様子であるが納得した。


「それでは、行ってまいりますわ!」


 そうしてルミナスの白虎に見送られ、マリアは笑顔て手を振ってダンジョンへと入って行くのだった。



 マリアはダンジョンに入るといつものようにメイスを片手にダンジョンを爆走していた。


 しかも今日はいつもと違ってゴブリンやコボルトに出会うなく、どんどんダンジョンの奥へと進んでいる。


 たいした魔物に会う事もなく、マリアはいつもマジックバッグがいっぱいになるあたりにたどり着いてしまった。


「やっと魔物が出てきやがりましたわ!」


 魔物がいつものように出現し始め、アーマーリザードやロックタイタンと同じような強さの魔物を嬉々としてマリアは倒してマジックバッグへ放り込んでいく。


 前半に魔物を詰め込んでいない分、マリアは魔物を倒しながらどんどん奥へと進んでいく。


 ダンジョン入場前にマリアが言ったいつもの所までしか行けないという足枷は大体この辺りでマジックバッグがいっぱいになってしまうというものなので、今はその枷が外れているようなものだ。


 ルミナスの白虎がダンジョンの魔物を狩った直後というタイミングの悪戯が、マリアを前人未到のダンジョンの奥へと誘うのだが、とうの本人はそれを知らず、メイスで魔物をたぐり倒しながらマジックバッグがいっぱいになるまで狩を続けるのであった。



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