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遥か彼方の放浪者 ~The one chosen   作者: Fuyu
第三章
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学園も楽じゃない

「ほぉ。俺達が生徒会に目をつけられていると」


「そうよ」


「といってもすでに俺はとっくに目をつけられているが」


チグサの言葉に放浪人は肩をすくめる


「あんたすでに何かしてるの」


「絡んできたのはあっちだ。俺はそれに応えただけに過ぎない」


「だからあの生徒会の新人ずっとあんたのこと見ていたのね」


サーナはやっぱりという感じで頭に手を置いた。


「何か不味いのか」


「不味いというよりうかつね。安定した学園生活を送りたいなら


あまり生徒会に目をつけられるべきではないわ」


「というと」


「私たちが学園に入ってから生徒会に目をつけられた生徒は降格か


この学園を去っているの」


「いじめか?」


その言葉にサーナは首を振る。


「そうね。教頭が無茶なテストを受けさせているのよ


昇格という名目でランクのパープルレッドとトップグリーンと


戦わせたりしているわ」


「それでトップクラスと戦ったことで実力差にぶつかって


スランプ。おまけにパープルレッドと底辺っていう見えない烙印に


くるしんで自主退学している」


「長期パープルレッドだった者は最後のテストで退学されてしまうのもあるわ」


サーナとチグサの言葉に放浪人はため息をついた。


「結局受かっても安心はできないということか」


「そうよ。だからもし何かあるならこれ以上関わらない方がいいわ」


「と言っても向こうから関わってくるんだがな」


放浪人はくるりと踵をかえす。


「話は聞いた……というか俺達にそう言いに来るお前たちも


生徒会に目をつけられるんじゃないか」


「私たちは大丈夫よ。あいつら生徒会はトップグリーンで編成されていて


同じ人間には何もしてこないわ。するのはミドルオレンジと


パープルレッド…特にあなた達みたいに学園に名前登録されていない人」


チグサは余裕に笑う。


「そうかい」と放浪人は納得すると教室に戻っていった。


「あなたもわかった…っていってもあなたは大丈夫そうね」


見た目的に大人しそうなリノアスが生徒会に喧嘩を売るようなことは


ありえないそう判断したチグサ。


「……教えてくれてありがとう…でも


あの人にそんなことを言うのは不味かった」


「…っえ」


リノアスの言葉チグサは驚いた。


「あの人って…6番よね?どうして?私の言葉を素直に受け取ってくれた


感じだけど」


っとサーナを見ると腕を組んで考え事をしていた。


「えっ私なにか悪いことしたかしら」


「違うのチグサ……普通なら話を聞いてある程度大人しくすると


思うんだけど。でもあいつ普通じゃないから」


「普通じゃない?」


「あいつ何かとつけて勝負したがるの。多分あなたの言葉で


余計火をつけてしまったと思う。何となくそんな気がしたけど」


ええっとチグサはドン引きする。


「結構見た目的にサイガと同じクールな印象だったけど」


「サイガは頭がいい。あいつは頭が悪い。その違い」


サーナの指摘にリノアスが頷いた。


「まさかとは思うけど」


「そのまさか。早く教室に戻りましょ」


急いでチグサとサーナは教室に戻っていく


取り残されたリノアスも少し呆けていたが教室に戻ろうと


廊下を歩いた。


が数歩歩いて突然立ち止まる。


「……誰?誰かいるの」


リノアスが声をかけるように窓や辺りを見渡すもそこには誰もいない


気のせい、そう考えたリノアスだったが釈然としていない。


リノアスは声を探して廊下を歩き始めた。教室とは反対方向へ


---


教室のドアが開き放浪人が辺りを見渡す。


「マスター…まさかとは思いますけど」


「話をするだけだ」


ログの言葉を流し放浪人は真っ直ぐシーズニングの座る席に向かう。


シーズニングは頬杖を突き不機嫌そうにチラリと放浪人を見た。


「なんだ。パープルレッドもうすぐ次の授業が始まるぞ


とっとと席に座ったらどうだ」


「ああ。そのつもりだ。ただ一言お前に言っておきたくてな」


「なんだと!パープルレッドの分際で!気安く俺に話しかけるな」


「まぁそう言うな。おまえとはまだ決着つけてないからな」


「ふん。あれは俺の勝ちで決まっていた。今さらする必要ない」


シーズニングは放浪人から目線を反らした。


「逃げるのか」


「なんだと!俺がパープルレッドから逃げるだと」


放浪人の一言で言葉に睨みつけるシーズニング。


すると隣にいた男が放浪人に掴みかかる


「てめえ。パープルレッドの分際で気安く話かけるんじゃねえ!」


「そうだ。たまたま運よく教頭先生に勝ったからって調子にのってんじゃねーぞ!」


っとまわりの生徒も放浪人を睨みつける。


「フン。嫌われたもんだな」


「当たり前ですよ。マスターっというか益々状況悪くしてません」


ログが点滅する。


「ならお前たち誰でもいいから俺の相手をするかどうもこの


生徒会っていうのは腑抜けた奴でな」


「お前!」シーズニングが立ち上がり放浪人の胸ぐらを掴んだ。


「生徒会を馬鹿にするんじゃない!こっちが本気を出せばお前なんて


すぐに学園から追い出せるんだぞ!パープルレッド!」


「ならやってみるんだな」


放浪人はニヤリと笑った。


「あなた達何をしているの」


チグサの声が静かに教室に響く。


すると回りの騒いでいた生徒も一瞬で黙りこくる。


「おお。相変わらずね」


静かになった爽快感っぷりにサーナは感心する


「廊下まで響いていたわいったい。何ごとかしら」


チグサはシーズニングの元に歩いてくる。


「っち。運のいい奴め」


そういうとシーズニングは放浪人から手を放した。


「いやーチグサ君。こいつが我が学園トップクラスにいちゃもん


つけるもんだからね。少し立場をわからせようと思ってね」


チグサにニコリと笑顔を向けるシーズニング。


「もうすぐ授業が始まるわ。あまり騒ぎたてると問題になるわよ」


「それは、もちろんわかっているよ。ただこいつが噛みついて


くるんでね。対応していただけ。なぁお前たち」


するとシーズニングのまわりの生徒が頷いた。


「ということだ。俺は悪くない悪いのはこいつだ」


びっと放浪人を指さした。


「あなたはもう席に戻りなさい」


チグサに言われ放浪人は肩をすくめるとチグサを横切る。


「あなた、どういうつもりせっかく警告したのに」


チグサはボソッとつぶやいた。


「別にただ生徒会ってところが気にくわなかっただけだ」


「だからっていきなり喧嘩を売るなんて」


「安心しろ普通に会話しただけだ」


つぶやき放浪人は階段を降りていった。


「あいつには困ったもんだ。最近ミドルオレンジにも風紀を乱す


輩ばかり。どうだいチグサ君。お友達のサーナ君とともに生徒会に


入ってみてわ。成績主席の組の君達なら実力も申し分ない会長も喜ぶ


より良い学園を一緒に作ろうではないか」


シーズニングが手を差し伸べると


「悪いけど興味ないわ。ごめんなさい」


フイっと背を向け自分の席に向かった。


シーズニングの隣の生徒が声をかけてくる。


「相変わらず入るつもりはありませんね」


「中等部から最優秀生。彼女たちが入ったら学園もよりよく


なるというのに」


シーズニングはさえぎった。


「いいさ。その内にわかる。我々生徒会のすばらしさを


そして会長のすばらしさに」


シーズニングは不敵に笑う。


「シーズニング君何席に立っているのですか


もう授業がはじまりますよ」


バイツが眼鏡を光らせ教室でただ一人立ち高笑いしている


シーズニングを注意する。


「あっすいません」


一礼して恥ずかしそうに席に座った。


その態度に教室中でクスクス笑いが響く


おのれ!あのパープルレッドの6番目。


俺をコケにしやがって今にみていろ!


取り合え今日の事は会長に報告しておこう


シーズニングがバチバチと怒りの炎が渦巻くのだった。

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