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獣の夜1

休みが終わった

一方そのころ


ディアはログを片手に宮殿の長い廊下を


不機嫌そうに歩いていた。


「たく!あいつはまたどっかいきやがって


安静にしろっていわれてんだろ」


「マスターはそういう人ですから」


医務室に再度見舞いにきたが案の定いない放浪人


「そういえばレティさんもいませんでしたね」


「…どうせ逃げ出したあいつを追っかけたんだろ」


そういいディアはため息をついた。


「あたしの予想だとあいつ、ジュゼスと決着つけるために


探しにいったんだろ。ていうかそれしかねーわ」


「なるほど合点があいます」


ログは激しく同意した。


「ところでディアさん少しお聞きしても?」


「なんだよ」ディアは立ち止まりログを見る。


「マスターの名前が出た時ディアさんの血圧が若干上がるのですがなぜですか」


「あん?」


ディアは首を傾げた。


「そうか?」


「はい。医務室のドアを開ける時とレティさまの名前を出した時も若干変化ありまして


何故かとさきほどから気になっておりました」


ディアはその場で立ち止まり腕を組んで考えた。


「あーなんだ。多分気になるんだろうな」


「キニナル?」


「あいつはなんか珍しいからな、学園にも


わたしの兄貴共にもあんな滅茶苦茶な奴いなかった」


「それは激しく同意します」


「だろ。多分そうにちがいねえ」


「なるほど…ではなぜ先程医務室で怒られたのですか」


「おまえ結構痛いとこつくな…それはー」


ディアは天井を見上げあの時の事を


思い返してみた。


(確かに流石にカッとなりすぎだよな…なんでだ)


眉間にしわをよせても答えが出ない青春!


するとそれを壊すように急にドアが開いた。


「助けてくれーー!」


小太りのエルフがドアを開くと同時に倒れこみ


慌てて駆け寄るディア。


「おい大丈夫かおっさん」


小太りのエルフは小さな悲鳴を上げながらおびえ


ディアにすがりついた。


「ディ、ディア様!お助けください」


「なんだよ!なにがあった」


すると小太りのエルフは自分が今出てきた部屋を


指さした。


その部屋の奥には先が見えない階段が続いていた。


「なんだあの階段。あそこに何があるんだ」


すると男はうずくまり震えはじめた。


「王様申し訳ございません!わたしはわたしはーー」


小刻みに震え喋れる状態ではない。


「ディアさん、この方はこの国の大臣ですね。データにのっていました」


「かーなんでそんなお偉いさんがこっから出てくるんかねー」


ログの説明でディアは呆れ顔をしながらうずくまる大臣を見た。


すると階段の奥から木のツルのようなものが大臣目掛けてとんできた


ディアは咄嗟に掴んだ。


どうやらツルの正体は鞭だったみたいだ


鞭を持った奴が階段から現れた


体系は人に似ていてしかし毛深く動物のような耳


「獣人!?なぜここに」


獣人はディアに目をつけ勢いよく襲い掛かった。




「よかったです。あなたもジュゼスと行くとか


言い出すんじゃないかと思っていましたよ」


放浪人の後ろを歩きながらニコニコとしているレティ


「この国の事は俺には関係ないからな助けてやる義理もない」


「ではなぜクエセレン姫と共に城の安全なところに


行かないのですか」


「それは…ただ単にあのお姫様が苦手なだけだ」


放浪人が速足で歩くとレティも小走りでついていく


(どうやって巻く)


走ってもなんか必死こいているみたいで情けない


窓をから飛び越えようとしても抱き着かれて止められる


(クソ!強敵だ!)


隠れた強敵レティ。放浪人は考えながらひたすら歩いた。


その時放浪人は違和感に気づいた。


「焦げ臭いな」


慌てて廊下の角を曲がるとそこにはドアが焼き焦げ


その隣に小太りのエルフが倒れていた。


「おい!大丈夫か!」


放浪人は慌ててその男に駆け寄り起こした。


「う…うう。ディア様」


そうつぶやくと男はカクンと気を失った。


「ディア?おいディアがどうした!」


「放浪人さん落ち着いてください」


レティは焦る放浪人の肩に手を置いくと


気絶した男の額に手を当てた。


「この方…大臣様です。どうやら気絶しただけのようですが


どうしてこのような所に」


放浪人は大臣を壁もとに寄り掛からせ部屋を見て


気づいた。


「どうやらあそこから来たようだな」


部屋は全体的に焼け焦げていてその奥の階段まで


続いている。


「この跡まさかディア様。でもなぜ」


「さあな、だが」


放浪人は足元に手をやりある物を掴んだ。


「どうやらここで戦いがあったみたいだな」


手には動物の毛のような物


レティはそれを見て目を見開く。


「この黒い毛。まさか獣人!なぜここから」


驚くレティをよそに放浪人は奥の階段に近づき


目を懲らした。


階段の先も焼け焦げた跡と匂い


微かだが動物の声


「ディアはこの階段の先だな。おいレティこの先には何がある」


レティは放浪人に駆け寄り一緒に階段を見る


「わかりません。ここにこんな階段があるなんて


今まで知りませんでした」


「そうかい」


そういって階段を降りようとした放浪人をレティは必死に掴む。


「いってはだめですよ。まだ右手を完治していないんですから」


「お前もしつこいな。特に痛みもないんだもういいだろ」


「あと少しなんです。治療は必ず完治しないと


すぐに前と同じ状態に戻ってしまうんです」


「だから必死に止めていたのか…なら」


放浪人はレティを引っ張りレティの膝に腕を回す


「えっとなんですか」


「これならお前は治療に専念できるし俺は腕が使えない


これでいいだろ」


お姫様抱っこだよこれ!


「ええ!そんな」


「よしいくぞ!」


そのままレティを抱きかかえ放浪人は階段をおりていった。

考えてませんどうしましょう


一発ギャクでもかましましょうか

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