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拝啓、勇者さま ~勇者と幼馴染の手紙の記録~  作者: 文月 ふな


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25 王国暦376年12の月4の週 ククへ

 ククへ。


 やっぱり魔王の拠点との距離は魔物の出現に影響があるのね。ということはこの村はとても安全ということね。勇者であるククがこの村の出身なのも何か関係があるのかしら。不思議ね。

 でも村や近隣が安全だからって、喜ぶことはできないわね。同じ国の中でも既に魔物が出現して苦しんでいる人たちもいるんだもの……。比較的安全な地域にいる私なんかが言っていいことではないけれど、胸が痛いわ。


 騎士団って色々な仕事をしているのね。ククたちも守って、国民たちも守って。私は騎士を見たことがないけれど、本当にありがたいと思うわ。


 ククの旅は、それ自体が魔王討伐の為の訓練にもなっているのかもしれないわね。魔王と対峙する時の為の、実戦的な訓練ね。私も負けずに成長できるように頑張らないといけないわ。



 そういえば、マルク爺さんが先日旅に出たわ。なんだか急に旅がしたいって言い出して。もういい年なのに。魔物が多い地域には行かないようにお願いしておいたけど、大丈夫かしら。元気なのは良いことなんだけどね。




 ……うん、待ってる。


 リリーより。

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