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拝啓、勇者さま ~勇者と幼馴染の手紙の記録~  作者: 文月 ふな


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24 王国暦376年12の月3の週 リリーへ

 リリーへ。


 魔王の拠点との距離と魔物の出没は関係があるとされてるらしい。村は魔王の拠点とは真反対にあるから、よほどのことがない限り魔物が出ることはないと思う。それでも一応注意はしておいてくれ。

 もちろん、魔物の出没が拡大する前に魔王を倒すつもりではいるけど。


 魔物の規模はやっぱり少しずつ大きくなってきてるな。でも騎士団も一緒に戦ってくれてるし俺もだいぶ戦い慣れてきたから、危機的状況になることはないよ。安心してくれ。

 魔物の出没が増えている場所から少しずつ魔の森を目指しているおかげか、自然と戦闘の経験を積むことができてるんだ。遠回りではあるけど、理にかなった旅程になってるんだろうな。


 騎士団が各地の特に辺境を重点的に回って、魔物避けの結界の点検と補強をしているという話は聞いてる。多分その話じゃないか? いくつかの部隊に分かれて、神殿の人間も伴って辺境の防衛を強化してるらしい。今回の魔王対策では神殿も全面的に協力してくれているからな。俺たちに随行するだけじゃなくて国中の安全確保に動いてくれるのは本当にありがたいよ。


 たくさん心配させてごめん。でも心配してくれるのは正直嬉しい。しっかり頑張ってちゃんと帰ろうって思えるからな。俺一人じゃなくて仲間もいるから、あんまり心配しすぎなくても大丈夫だ。




 ……仕方ないな。ちゃんと貰ってやるから、俺が帰るまで待ってろ。


 ククより。

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