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拝啓、勇者さま ~勇者と幼馴染の手紙の記録~  作者: 文月 ふな


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23 王国暦376年12の月2の週 ククへ

 ククへ。


 びっくりした。ククでもそんな冗談言うのね。でも嬉しいわ。ありがとう。本当に相手がいなくて行き遅れたらお世話になっちゃおうかしら! なんてね。


 村の近辺では魔物の被害も全くないし、出没もしていないみたいだから、隣村にお嫁に行くのもちょっと安心ね。このあたりで全然魔物の話を聞かないのは、魔王の拠点があると言われている北から遠いからなのかしら。そもそも距離って関係あるの? 分からないことだらけだわ。でもどうかアンジーが無事に結婚して平和に暮らせますように。


 魔物が大きくなってきているのね。心配だわ。もちろんククは強いから負けないと知っているけれど、大きい魔物というとますます想像が付かなくて……。いつまでも心配性でごめんなさい。


 騎士団の人たちが全面的に支援してくれているのね。それは感謝しないといけないわね。旅ともなるとたくさんの物資も必要だし、労力も欠かせないものね。

 そういえば行商の人が言っていたけれど、最近、辺境を騎士団が順に回っているらしいわ。安全対策の為という話だけれど。この村にもそのうちやってくるのかしら。こんな辺鄙なところまで来てくれたら、本当にありがたいわ。ククたちの支援の件も含めて、心から感謝しなきゃね。

 

 リリーより。

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