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拝啓、勇者さま ~勇者と幼馴染の手紙の記録~  作者: 文月 ふな


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20 王国暦376年11の月3の週 リリーへ

 リリーへ。


 なかなか鋭いな、リリー。

 騎士団は少しずつ支援の為に離脱するけど、後から補充要員が物資の補充も兼ねて追加される予定なんだ。遠征の時とかに取ってる手法らしい。俺も計画を聞いた時はなるほどなーと感心した。

 でも、最終的には魔の森には俺たち四人だけで入る予定だ。そこまでは俺たちの支援をしてくれるから、それだけでも充分ありがたいよ。


 魔物を退治した地域の人たちが救われてると言ってくれて、心が少し軽くなったよ。ありがとう。本当のところは地域の人たちにどう思われてるか分からないけど、少しでも助けになってるなら嬉しいと思う。


 まだ小型ばかりだけど、あれから魔物との遭遇が増えて来てる。魔物の出没範囲が広がりつつあるみたいだ。まだ魔物との戦いは緊張するけど、最初の時よりも動けてる。仲間たちにも迷惑は掛けられないし、もっと頑張らないとな。


 魔物との遭遇が増えたおかげ……というのも変な話だけど、少しだけパトリシアとアドリーの喧嘩が減ってきたよ。前ほど顔を合わせて即口喧嘩という感じではなくなった。本当にありがたい。ケインもひっそり喜んでた。大変そうだったからな。


 みんなの祈り、ちゃんと受け取った。ありがとう。必ず無事に帰る。


 ククより。

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