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第9話『無惨、神帝国!そして黒き仮面の男…父!』

さて、せっかく残《のこ》っていたかつての自分《じぶん》の国《くに》の末裔《まつえい》を一人残《ひとりのこ》らず虐殺《ぎゃくさつ》したアナスタシア。


せっかくだから魔法《まほう》で帰《かえ》らず家族《かぞく》でゆっくり歩《ある》きましょう、と上機嫌《じょうきげん》です。


『妻《つま》なので』というイディオットの言葉《ことば》が、よっぽど嬉《うれ》しかったようです。


――一方《いっぽう》その頃《ころ》、武田《たけだ》率《ひき》いる荒《あら》くれ者《もの》は大暴《おおあば》れです。


サイボーグ化《か》した自分《じぶん》はもちろん、父《ちち》のファックやあらたなサイボーグガッデム四天王《してんのう》の6人《にん》

「バスタード」

「シッシー」

「ブルシット」

「ダムイット」

「フール」

「ウィーク・アス」

が暴《あば》れまわります。


そんなこんなでサイボーグ荒《あら》くれ集団《しゅうだん》はあっと言《い》う間《ま》に城《しろ》を制圧《せいあつ》してしまいました。


「ガハハハハ!ここはもともとワシの城《しろ》じゃ!取《と》り返《かえ》しただけじゃ!」


とファック・ザ・ガッデムがウィーン、ガシャンと音《おと》を立《た》てて玉座《ぎょくざ》に座《すわ》ります。


――――――――


さて…帰《かえ》ってきたイディオット、悲惨《ひさん》な街《まち》の状況《じょうきょう》を見《み》て絶望《ぜつぼう》します。

せっかく国民《こくみん》のために善政《ぜんせい》を敷《し》いてきたのに一瞬《いっしゅん》で水泡《すいほう》に帰《き》してしまいました。


「ああっ!なんでこんなことに!?」


そんな夫《おっと》の様子《ようす》を見《み》てアナスタシアも舌打《したう》ちします。


「誰《だれ》かわからないけど身《み》の程《ほど》を教《おし》えてやった方《ほう》がいいようね。思《おも》いつく限《かぎ》りの残酷《ざんこく》さで殺《ころ》してやりましょう」


娘《むすめ》は相変《あいか》わらずきゃっきゃと騒《さわ》いでいます。


――――――――――


一方《いっぽう》平原《へいげん》を駆《か》ける関羽《かんう》と張飛《ちょうひ》…街《まち》行《ゆ》く人《ひと》に聞《き》いても


「劉備《りゅうび》?ちょっとわからないねえ」


「うーん、そういう見《み》た目《め》の人《ひと》は見《み》なかったなあ」


と実《みの》りはありません。


「それでも探《さが》すぞ。見《み》つかるまでな」


「おうよ、兄者《あにじゃ》!」

――――――――――――――――

担当《たんとう》から作家《さっか》あてのメッセージ:

「第一部《だいいちぶ》に引《ひ》き続《つづ》き、意外《いがい》と政治《せいじ》の才能《さいのう》があったイディオットの功績《こうせき》を武田《たけだ》が全部《ぜんぶ》ぶち壊《こわ》すのがやっぱりこの作品《さくひん》らしいと思《おも》います。


アナスタシアの怖《こわ》さや少《すこ》しずつ見《み》えてきた優《やさ》しさもやっぱりこの作品《さくひん》らしいですね。


四天王《してんのう》が6人《にん》いるのは以前《いぜん》見《み》たので驚《おどろ》きや不条理《ふじょうり》は感《かん》じませんが、名前《なまえ》も覚《おぼ》えていないので正《ただ》しいかどうかがわかりません。


また、関羽《かんう》と張飛《ちょうひ》が完全《かんぜん》に別作品《べつさくひん》になっているのも、残《のこ》り6話《わ》でいったいどう収拾《しゅうしゅう》を付《つ》けるのかと思《おも》ってしまいます」

――――――――――――――――


さあ、珍《めずら》しく怒《いか》りに燃《も》えるイディオットですが…。


「あなたは私《わたし》の側《そば》を離《はな》れずしっかりと隠《かく》れていなさい」


と、アナスタシアに言《い》われその通《とお》りにします。


街《まち》を突《つ》き進《すす》むアナスタシアたちですが、まずは四天王《してんのう》の一人《ひとり》バスタードがガシャンガシャンと音《おと》を立《た》てて現《あらわ》れます。


「な…なんだあれは!?体《からだ》が金属《きんぞく》と一体《いったい》になっている!どうしてあれで動《うご》けるんだ!?」


「フッフッフ…久《ひさ》しぶりだな、小僧《こぞう》!」


「しかも喋《しゃべ》れるのか!?」


「この俺様《おれさま》は…」


そこまで喋《しゃべ》ったところ…。


バスタードはアナスタシアに吹《ふ》き飛《と》ばされ機能《きのう》を停止《ていし》しました。


「バラバラになったら喋《しゃべ》れないようね。ところでこれ誰《だれ》だったかしら?私《わたし》たちのことを知《し》ってるそぶりだったけど」


「さあ…ちょっと覚《おぼ》えてないですね」


さて、城《しろ》に向《む》かって突《つ》き進《すす》むアナスタシアたちですが、そこに四天王《してんのう》のうち3人《にん》


『ダムイット』

『ブルシット』

『シッシー』


が現《あらわ》れます。

こいつらもサイボーグです。


が、アナスタシアの前《まえ》に一瞬《いっしゅん》で粉々(こなごな)に砕《くだ》け散《ち》りました。


「あー思《おも》い出《だ》した。ガッデム四天王《してんのう》ですよこいつら」


「誰《だれ》それ?」


「思《おも》い出《だ》さなくていいと思《おも》います。何《なに》も得《とく》はないです」


相変《あいか》わらずきゃっきゃと笑《わら》う娘《むすめ》。


そし目《め》の前《まえ》に現《あらわ》れた四天王《してんのう》の一人《ひとり》シットを喋《しゃべ》らせもせず撃破《げきは》。


「四天王《してんのう》なのに5人目《にんめ》が出《で》てきましたよ。…いや、こんなのいたっけ?」


「きっと数《かず》が数《かぞ》えられないのよ。私《わたし》たちの娘《むすめ》ちゃん…一歳児《いっさいじ》よりバカなのね。ねー、バカでちゅね敵《てき》はー。粉々(こなごな)にしてあげましょうねー」


と娘《むすめ》に優《やさ》しく笑《わら》いかけるアナスタシア。きゃっきゃと喜《よろこ》ぶ娘《むすめ》。


「あ!ということは黒幕《くろまく》は…まさか武田《たけだ》!?いや、でも、なんで…死《し》んだはずなのに!?」


とイディオットが気《き》づいたところで…四天王《してんのう》の6人目《にんめ》、最後《さいご》の一人《ひとり》


『フール・ザ・ガッデム』


が現《あらわ》れました。


そして…彼《かれ》は黒《くろ》いマスクをかぶったままコー、ホー、と息《いき》を鳴《な》らしイディオットに言《い》います。



「I am your father…」



――――――――――


一方《いっぽう》関羽《かんう》と張飛《ちょうひ》は…平原《へいげん》で馬《うま》を捕《つか》まえていました。


「うむ、いい馬《うま》だ。これで千里《せんり》を駆《か》け抜《ぬ》けられる」


「へっへっへ、さあ行《い》くぜ相棒《あいぼう》!」


と二人《ふたり》は馬《うま》に乗《の》り駆《か》けだします!

――――――――――――――――

担当《たんとう》から作家《さっか》あてのメッセージ:

「『I am your father』はやりすぎだと思《おも》います。

まあ、面白《おもしろ》いですが。

今回《こんかい》はそこで全部《ぜんぶ》持《も》って行《い》かれました。

相対《あいたい》する親子《おやこ》のドラマをこの一言《ひとこと》で持《も》って行《い》くのはさすがというべきか、何《なん》と言《い》うべきか悩《なや》みます」

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