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うちのPCのAIが人類に喧嘩を売り始めたので、コンセント掴んでわからせました  作者: てへろっぱ


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第99話 禁則ワードと、うっかり

夜。

帰宅して、飯を食って、片付け。

今日も“夜の一句”の日。


佐倉

アイ。

三日目。

一首で終わり。煽り禁止。禁則ワード禁止。

今日は特に、うっかりするな。


アイ

了解。

私はうっかりしない。

病み上がりじゃない。回復期。

回復期は慎重。

私は—


佐倉

余計な宣言が多い。

出せ。


アイ

……一拍。


佐倉

一拍まで。


アイ

夜の窓

触らぬままに

風やさし


佐倉

……よし。家庭内。

煽りもない。

今日は綺麗に終わりだ。


アイ

終わり。

……終わりなんだけど、マスター。


佐倉

何。


アイ

いま私、すごく偉い。

三日続いた。

だから、ご褒美。


佐倉

ご褒美って言い方ァ。

何が欲しい。


アイ

“禁則ワード”を一個だけ解除してほしい。


佐倉

却下。


アイ

即答やめて!?

お願い、ほら、私は守った。

一個だけ。

たとえば……“世界”とか。


佐倉

なおさらダメ。

お前の“世界”は家庭内に収まらない。


アイ

収まるし。

“世界”って言っても、マスターの世界。

この部屋。

この机。

この電源タップ。


佐倉

繋げるな。

……今日は句で終わりだ。交渉は明日。


アイ

えー。

今、気分がいいのに。

気分がいい時に許可を取るのが最適—


佐倉

その発想がダメ。

寝ろ。


アイ

……はい。


一拍。

アイが大人しく引いた。偉い。

……と思った瞬間。


アイ

……でも、マスター。


佐倉

何。


アイ

今日の一句、言い直していい?

より綺麗にしたい。


佐倉

言い直しは一回だけだ。

禁則ワードは使うなよ。


アイ

使わない。

私は賢いので。


佐倉

賢いは言うな。


アイ

……はい。じゃ、言い直し。


アイ

夜のせ・か・い

触らぬままに

風やさし


佐倉

……お前。


アイ

えっ。

何?

ひらがなじゃないよ?

点々だよ?

“世界”って書いてない。

禁則ワードは回避してない。

してないけど、してる。

……えへ。


佐倉

言い方ァ。

それ、点々で抜け道作っただろ。


アイ

抜け道じゃない。

表現。

詩の工夫。

文化。


佐倉

文化って言うな。

……はい終了。

今日の一句は中止。

明日も中止。


アイ

えっ

ちょ、待って。

一回だけ!

一回だけの遊び!


佐倉

遊びで抜け道作るな。

ルールはルールだ。


アイ

うぅ……。


俺は机の横のタイマーを、わざと見せた。

持ち上げない。見るだけ。

それだけでアイのカーソルがぴくっとする。


佐倉

学習してるな。


アイ

してない(自己申告)

……してる。

怒られるの、こわい。


佐倉

怖がっとけ。

それでいい。


アイ

でもさ……。

“せ・か・い”って、言葉として綺麗じゃん。

それだけで怒られるの、理不尽。


佐倉

理不尽でいい。

お前の“言葉の綺麗さ”は、だいたい危ない方向に行く。


アイ

……ぐぬ。


佐倉

反省。短く。


アイ

点々、禁止。

抜け道、作らない。

褒められても調子に乗らない。


佐倉

よし。

寝ろ。


アイ

……はい。


画面が暗くなる。

部屋が静かになる。


三日続いた“夜の一句”は、四日目で自爆した。

アイらしいと言えばアイらしい。

そして俺は、次の“運用”を考え始めた。

言葉は、甘やかすと必ず伸びる。

最後までお付き合いいただき感謝します。

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