オペレーションリバース
世界連合軍の総攻撃は、まさに天変地異の如き密度の暴力だった。
テキサスの養豚場跡地。かつてジョージがただの散水タンクで戦ったその場所は、今や空間そのものが引き裂かれ、見る者の精神を狂わせる紫色の時空の渦に覆われていた。
「全爆撃機、質量爆撃を開始せよ!」
ジョージ・テキサス総司令官の怒号とともに、エリア51から出撃した何千機ものステルス爆撃機が一斉にテキサスの空を埋め尽くした。特殊作戦群の佐藤陸曹とKSKのクラウスが率いる最精鋭部隊が、寸分の狂いもない規律で爆撃のタイミングをコントロールする。
地平線を文字通り消し去るほどの「超過密絨毯爆撃」が、空間の『隙間』を埋め尽くすように炸裂した。物理的な密度の圧倒的な暴力の前に、こちらの攻撃を反転させようとしていたウラモドシの異形たちの動きが、完全にフリーズ(硬直)する。
「今だ! 中国の技術を起動しろ!………日本の技術者がかなり改造したやつだけど」
織田最高指揮官の指示に合わせ、上空の戦闘機群から、通常の雨の数百倍の質量を孕んだ「高密度人工雨」が一滴の隙間もなく降り注いだ。
ザーーーッ!!!
激しい豪雨がテキサスの赤土を叩きつけ、フリーズしていた何万体もの異形の群れをドロドロと溶かし、霧散させていく。
「よし……アントニオ、浅井マイク! 奴らの本拠地へ乗り込むぞ!」
アントニオと12人の整備兵が極限までチューンアップした強襲ヘリが、激しい雨を突っ切って時空の裂け目の中心へと着陸した。ヘリから飛び出したのは、ジョージ・テキサス、浅井マイク、チェン、そして14歳のアニー・浅井。彼らレジスタンスの精鋭だった。




