40/60
第四十話 明智光秀の資金源を調べたら、商人たちが逃げ始めた
黒田から受け取った帳簿には、光秀に関係する取引が記録されていた。
米。
鉄。
武具。
輸送費。
そして、借入金。
俺は数字を見つめた。
「……かなりの金額ですね」
源兵衛が言った。
「どうします?」
「まず、事実関係を確認します」
「確認?」
「帳簿に書いてあるだけでは、本当かどうか分かりません」
俺は各地の商人に問い合わせた。
すると、少しずつ情報が集まってきた。
光秀に金を貸していた商人。
物資を納めていた商人。
代金を受け取っていない商人。
俺はそれらを整理した。
「……なるほど」
光秀は、戦争のために多くの物資を調達していた。
だが、支払いが滞っている取引もあった。
俺は商人たちを集めた。
「皆さん、未払いの取引について、記録を残してください」
一人が尋ねた。
「何のためだ?」
「回収するためです」
「相手は武将だぞ!」
「分かっています」
俺は頷いた。
「だからこそ、一人ずつ交渉するのではなく、共同で交渉します」
商人たちは顔を見合わせた。
「……共同で?」
「はい」
俺は続けた。
「ただし、証拠のない請求は認めません」
こうして、光秀に関係する債務の調査が始まった。




