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第三十九話 黒田の後ろに大名がいたので、借金の帳簿を見せてもらった

「実は、資金を出していた人物がいます」

黒田が言った。

俺は眉をひそめた。

「誰です?」

黒田は少し迷った。

そして答えた。

「……明智光秀です」

俺は固まった。

「……光秀?」

「はい」

本能寺の変。

信長を襲った男。

その光秀が、黒田商会に資金を出していた。

「なぜです?」

俺が尋ねると、黒田は答えた。

「天下商業連合を押さえれば、各地の大名に影響力を持てると考えたのでしょう」

俺は考えた。

なるほど。

信長が武力で天下を統一しようとしていた一方で、光秀は経済的な支配も狙っていたのかもしれない。

「……黒田さん」

「はい」

「光秀は、今どこに?」

黒田は首を振った。

「分かりません」

本能寺の変の後、光秀は敗れたと伝えられていた。

だが、この世界では歴史が変わっている。

信長が生きている。

そして、光秀の行方も不明だ。

俺は帳簿を閉じた。

「……まだ終わっていないな」

黒田が言った。

「佐倉さん」

「はい」

「あなたは、光秀と戦うつもりですか?」

俺は首を振った。

「戦いません」

「……では?」

俺は答えた。

「光秀が持っている借金を、調べます」

黒田は目を丸くした。

「……借金?」

「はい」

俺は笑った。

「戦争にも、金が必要ですから」

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