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いじめられっ子ダンジョン  作者: センチメンタルアスパラガス
2度目のダンジョンマスター
30/38

残りHP 1

評価ありがとうございます


集中治療室という大きな部屋には、メイちゃんの他にも色々な人がいた。


中には、お見取りをしているベッドもあった。


メイちゃんもここにいる、そう思うと不安で気分が悪くなってきた。



メイちゃんは、ベッドで横になっていた。

頭に包帯が巻かれ、点滴がつながっている。口には管が入っており、機械がメイちゃんの肺を動かして、呼吸をさせているのだそうだ。



「まだ、どうなるかは分からないってお医者さんに言われててね」

メイちゃんのお母さんが、涙目になりながらそう言う。


メイちゃん頑張れ、くらいしかかける言葉が思いつかなかった。


それと同時に、メイちゃんがこうなった原因である奴らなんて死んじゃえとも思った。



○○○



メイちゃんのお母さんから、メイちゃんが怪我した原因になった女子グループは特定され、現在は警察が調査しているのだそうだ。


恐喝をして、かつ暴行ともなり、一部の女子は、裁判もあるらしいし、すでに少年院というところに行かなくてはならなくなっているのだそうだ。


ネットには顔写真も指名も住所も晒されているらしく、アップロード者の調査も進められいるらしいのだ。



メイちゃんが目を覚ましたとしても、もう転校させることは決まっている、と最後に言われた。



寂しいけれど、仕方ないな、と思った。



○○○



心配だから見に来た、ということだったが、病院にお坊さんがいるのは縁起が良くないと、正光寺のお坊さんは病院の食堂へと向かった。


私たちも、メイちゃんのお母さんやおじいちゃんおばあちゃんに礼を言い、面会を終えた。



食堂にいたお坊さんにみんなで挨拶をする。


向こうも、こっちに挨拶をしてくれる。


「メイちゃんは災難やった。やっぱり呪いなんかな」とお坊さんが言った。


ボソっと言った後、慌てて、「縁起でもないこと言ってしまったな」と謝ってきた。





呪い、というのはあながち間違いではない旨をお坊さんに説明した。


すると、極めて真面目に対応してくれた。



「病院の周りにも、トゲトゲした黒いモヤをまとってちょる子がおったけど」


「私たちのクラスの子だと思います」


「さっき見たメイちゃんもおんなじ、モヤをまとっちょったから、そうなんやないかと思っちょったが、そうかー」



そこで、私たちは、さっき聞いた話をお坊さんに伝える。


後3日、いや後2日したら黒いモヤをまとっている子が死ぬこと。

呪いを解けるメイちゃんが昏睡状態で、夢の攻略以外に呪いを解く方法がないこと。

夢の中のクラスメイトは、バラバラで攻略できる気配がないこと。


そして、メイちゃんに謝りに来る人もいれるかも知れないが、トドメを刺そうとする人もいるかもしれないこと。



多分だが、岡田さんが、夢の中でクラスメイトを刺したのだと思う。

先日の小林くんの家での一件で、より疑わしい人になっている。

夢で手を出すようになっているのだ。

現実でも手を出さないとは限らない。



それに彼女は、図書館の女子グループにはいなかったので、フリーなのだ。



それらのことをお坊さんに伝えた。



「夢の呪いか。うむ......」

お坊さんが何か思案している。



「拙僧には、呪いを払ったりするような力はない。後2日しかないと言っちょったね。もしかしたら、無駄になるかもしれん。もしかしたら、何かの役に立つかもしれん。それでも良かったら、拙僧の寺に来んか」

そんなことをお坊さんに言われた。



○○○



お坊さんのお寺は、九州にあるらしく、新幹線を使わないと行けない。


交通費や、行く理由を家族に伝えて説得しなくてはいけない。



呪いがなんなのかは分からない。


でも、クラス全員が死んで、その家族にメイちゃんが逆恨みで殺されるかもしれない。


それだけは避けたい。


転校してしまうにしても、生きていて欲しい。



「思い詰めているね」


部屋で、どう説得するかを考えていた私に兄さんが話しかけてくる。


両親に話す前に、兄さんに聞いてみる。

そのためには、メイちゃんの夢の迷宮や呪いのような魔法についても言わなくちゃいけないが......



兄さんなら大丈夫な気がした。



○○○



「なら、メイちゃんの回復祈願でお守りを買いに行きたい、でいいじゃないか。宇佐神宮、なんて有名処を上げれば大丈夫だよ」とアドバイスをもらった。



兄さんは私の話を信じてくれた。


こんな頭がおかしいとしか思われないような話を。



そして、夕食の時に家族に切り出した。


兄さんも援護射撃をしてくれた。


明日出発と急ではあるが、直接メイちゃんが血塗れで倒れているのを見て、なんとか支えてあげたい、と言ったら、了承してくれた。



交通費をもらい、他の人に迷惑をかけないように強く言われた。



朝早いため、9時には寝ることにした。

その前にケータイを確認したら、小林くんは来れないが、オタク3人組は行けるとの返事が来ていた。



メイちゃんが呪いで人を殺す前に、何としても止めてみせる、とケツイを抱いて眠りについた。



○○○



その日の夢でも、冒険者たちはマスターシャドウに惨殺され、1人残らず全滅していた。





そして、最後の朝を迎える。





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