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いじめられっ子ダンジョン  作者: センチメンタルアスパラガス
ダンジョンマスターを守ろう
19/38

Strange Solicitation

評価、感想、ありがとうございます


私が家からいなくなった後も特に話は進まなかったらしい。


進むはずがない。

彼らは解決したいのではなく、臭いものに蓋をしたいだけなのだから。


おそらく「めんどくさいなぁ」と謝罪をしながら舌を出していたことだろう。


父が担任にキレ、ただただ罵倒と謝罪で終わった話し合いだったそうだ。


玄関の外に塩が振られていた。



○○○



「もしメイが望むのなら、転校しても大丈夫だからな。あんな学校になんか行かなくても良い。小学校なんて義務教育だからな。代わりに塾に行くのでも大丈夫な時代だ。父さん、それくらいは稼いでるから心配ないぞ」

夕食の時に父が私に提案してきた。


「大丈夫よ。悪いことをしていない私の手間が増えなくちゃいけないのかが、わからないわ。なんなら私以外が全員転校すべきだし、全員が卒業式が終わるまで自宅謹慎するべきなのだわ」

と私が言い放つ。


「無理しなくてもいいのよ?」


「無理してないわ。それに、夏休み明けに何人が登校出来るかも気になるところよ」

本当に無理していない。


「父さん、そこが気になってたんだがな、メイ。話し合い中に言ってた『手を打った』って何なんだ?」

父が食事の手を止めて私に問う。



アバドゥンのことを言っても、当事者以外は絶対に信じない。

それに、言ったら言ったで頭の病院に連れていかれるかもしれない。


まぁ、この質問は想定内だ。



「今日の話し合いは携帯のボイスメモに録音してるわ。1学期にされたことの一覧表もあるし、ゴミで捨てられた反省文の原本もある。それにクラス名簿も、学校の紹介も住所付きであるわ。物的証拠がこれだけ揃えば、マスコミやネットを介して、こういうが好きな人権保護団体が飛びついて来て、勝手に相手を滅ぼしてくれるってもんよ。“毒をもって毒を制す”って言う奴ね」

作ったドヤ顔で言い放つ。

我ながら中々の演技である。



「そういうことか」

父と母が私をみて、そう言う。


「ただ、それは記録に残るからな。よくよく考えてメイの好きにしなさい」



そう、記録に残る。

これはネックだ。


だが、これはあくまで建前(フェイク)

根本的解決法(いじめられっこダンジョン)は秘密だ。



「はーい」

そう言って食事を再開した。



○○○



「おお!我が輩のことを友人に紹介してくれたのか、お嬢さん」

アバドゥンにアイナちゃんと小林くんのなことを伝える。


「言わない方が良かった?」


「いや。是非に伝えてくれて構わない。我が輩、信用でも信仰でも畏怖でも、どんな取られ方をされても構わないのでな」

そう言いながら笑うアバドゥン。



「信仰?アバドゥンって神様とかなの?」

私の質問にアバドゥンが笑いを止め、キョトンとした顔になる。


「そういう類いのものではないが、うーん。うむ、人間には説明が難しいな、我々の定義は」


「我々?」


やはりアバドゥンはよく分からない。


「そのうち、タータロウスやケケトの奴も紹介してやろう。それこそケケトの奴は、神様として人身掌握のなんたるかを突き詰めた奴であったしな」


まぁ、友達がいるのいうのは良いことだ。



「アバドゥン、本題よ。みんなの攻略進捗ってどう?」



○○○



「言うて大半は進んでいない。グールたちの火炎吐息の餌食になっておる。が、1パーティが今挑んでおるのだが、其奴らが良い線を行きそうなのだ」


「へー」


「ほれ、アシナガサマを撤退させた後、安全を確認して教室内の再探索をする、というところに至っておる。じきにお嬢さんの机を見ることになるじゃろう」


「あー、オタクくんたちかー。ゲーム好きって聞いてたし、いつかは攻略出来る人たちだったんだろうねー」


「最初こそ恐怖に慄いておったが、今では完全に攻略を楽しむ様になっておる。何なんじゃろうな、コイツら」


「面白い人たちだね。あっ、見つけた」


オタクくんこと、竹井くんが机から邪神像の首を見つけ出した。


その後、他の2人、秋くんと澤本くんとで話し合いが行われ、教室を出て行った。

作戦会議の仕方もなんだか芝居じみていて、見ていて面白かった。


「楽しそうだね、本当」


「此奴ら、生まれてくる時代を間違えておる気がするの。乱世で生まれておれば、面白い道を辿れたであろうに」



その後、餓鬼さんたちを抜けれたものの、テナガサマのお堂で敢えなくリタイアとなった。



○○○



朝、ラジオ体操のため公園に着いた。


私よりも先にアイナちゃんと小林くんが来ていた。


2人で何やら話している。



もしかして、これはカッポーが出来る前兆なのではないだろうか。



アイナちゃん取られるのはなー。

私がスルトなら、嫉妬でメラメラ燃えて熱量が増してしまいますぞ。


まぁ、そんなことが出来るわけでもなく、普通に合流して体操をした。



「本当に夢を見なくなったよ、一ノ宮さん」

体操が終わった後、小林くんが私に話しかけてきた。


「そりゃあ、解呪の呪文を使ったから、迷宮からは抜けれるよ」

私がなんの気無しに答える。


「それ、魔法の類いだからね、一ノ宮さん。現実が侵食されているのを自覚してよ?」

「メイちゃん、だんだんアッチ側になって来てるからね?心配だよ」


oh...。



体操参加のハンコをもらった後、アイナちゃんと小林くんと別れ、帰路についた。



曲がり角を曲がり、後40mというところで家の前に誰かがいることに気づいた。


よく見ると、竹井くん、秋くん、澤本くんのパーティだった。


私が黙ってみていると、視線を感じたのか、私と目があった。


「あっ、一ノ宮さんだ」

澤本くんが声を出す。



だが、その後は「どうする?」「いや、まだ心の準備が」「女の子に話すのは慣れていないぞ、竹井氏が行くべき」と会話をしている。



なんなのだろうか。



意を決したのか、3人が私の方に歩いてきた。


わざわざこのタイミングで嫌がらせに来たりはしないだろうし。


謝罪?

彼らからは無視以外には特に何もされていないし、解呪は全然受け入れる。



私が構えていると、秋くんが私に声をかけた。



「......一ノ宮さん。僕らとパーティを組みませんか」

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[良い点] ダンジョンマスターをスカウトか、これは以外
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