知らない家族
ルミはあきらかにチカの表情が変わったのを気にもとめていない、一方でシフルはチカの隠し事がチカの反応ですぐにわかった。
「あはは、ちょっとわかんないや!ごめんねルミちゃん!」
「そっかぁチカちゃんも分からないかぁ」
すんなり諦めてくれてホッとするがシフルがこちらを睨んでいる、精一杯の笑顔をしてもまだ睨んでいる。
間はあったがチカはシフルに観念したように話し出した。
「ごめんね、嘘...ついちゃダメだよね。
リクとルナ、どっちも知ってるよ。
元々は家族だったんだでもあのときにお姉ちゃんが...」
声が出ない、恐怖と悲しさで息がちゃんとできない、苦しい。
ゆっくり落ち着いてもう一度話し始める。
「チカがお姉ちゃんと一緒に暮らすようになって何日かした時にね...リクとルナともう一人ミユって子が来たんだ。
お姉ちゃんとチカはね家族が増えたことすっごく嬉しかったの...でもねその次の日にあの三人は死んじゃってたんだ...お姉ちゃんの足下が血だらけになってお姉ちゃんも血だらけだった...」
ゆっくりと冷静になって話し出したチカの話は重いものだった。
「チカは血だらけになったみんなを見てお姉ちゃんがみんなを殺しちゃったと思ったの...それで腰が抜けちゃって倒れてそれで...あれ?それで......うぅ...」
急に苦しそうに呻き声を上げ始めた、何が起こったのかわからないルミとシフルは戸惑っている。
「あぁぁ!!...痛い痛い痛い...お姉ちゃんたすけて...いたいよぉ」
「ど、どうしたのチカちゃん!?ねえチカちゃん!!」
いつも大人しいルミが声を荒らげてチカに呼び掛けるが返事がないただ辛そうに必死に呻いている。
チカの顔色がどんどん悪くなっていく、もちろんお姉ちゃんはどこかに行ってしまいこの場にはいない、かと言ってこのままだとチカが耐えきれない、死んでしまう。
「うぁぁぁ...」
次第に呻き声もしなくなるくらいに衰弱して声を出さなくなった。
「チカ??チカ!!」
「チカちゃん!チカちゃん!!」
シフルとルミが呼び掛けて身体を揺するが反応がない。
「どうしたのチカちゃん...ねえ返事してよチカちゃん!!死んじゃやだよぉ...」
「大丈夫じゃ、こやつは死なん、心配する必要はないもう私が治した」
ルミがチカの心配をしていると背後から見知らぬ女の人がそう言ってルミの肩を叩く
「おっと失礼、自己紹介をしていなかったな、私はレリア君達より早目に姉についてきた物だレリーとでも呼んでくれ、私の事を知っているのはチカと姉ぐらいかな、私が知っているのもその二人だけだが」
急に自己紹介をされたがチカが心配なルミはチカの方に再び目をやる
「心配症だな、君は...チカは私が治したと言ってるだろう、それより君達の名は?」
「僕はシフル」
「私はルミ」
偉そうに名前を聞いてきたレリアという女の人は自分とあまり年が変わらなさそうで、自分より少し大きい女の人だった。
「ふむ、シフルとルミか家族がまた増えたな」
嬉しそうに声を弾ませているがルミとシフルは警戒したままだ、するとチカが起き上がると同時にレリアを見たチカが驚いた顔をして言った。
「あれ?レリア何でいるの?」
「私が助けてやったのに起き上がったと思ったらそれか、お前を治すためにいちいち出てきたんだぞ、少しは感謝して欲しいのだが?」
安心な事を内心ホッとしたのか笑顔になってそう言う
「ん、ありがと!そういえばお姉ちゃんとは会わないの?お姉ちゃんに全然あってないでしょ?」
「ああそうだな姉に会いたいがここにはいないみたいだしな」
「そういえばいないね〜、あ!ルミ!シフル!この人はレリアって名前だよもちろん家族だよ!」
ついさっきまで警戒心剥き出しだったシフルとルミはチカの一言で本当に家族だとわかったのか警戒をやめた。




