吸血鬼は勉強をし愛を受け取る
気づかなかった、本能的に血を多く吸っているのだろうがそれよりもチカの優しさは凄まじく大きいものだとわかった。
頭の良いチカなら答えに辿り着くのはそう難しいことではないだろうでも最後の一言が幼い時に優しさを受けたことの無いミシアには染みた。
「ごめんね、気づかなかったわ、でもチカは優しいから許してくれるでしょ?」
「...血をいっぱい飲むのはいいけど...ちゃんと寝ないとダメ!」
ミシアはチカにまた説教された。
その瞬間だけ心の中の焦りと緊張が解れ昨日の心配が嘘だったかのように心からミシアは笑った。
いつ何が起きるかわからない、私の天使達を絶対に守れるほどの結界を作らなければならない、だがそもそも天使達の内に秘められた力で良くないものはあまり近付くことは無いが、それでもだ。
神経が逆立ち激しいストレスに襲われる、そんな中、子供達を見ると心が安らいでいく、可愛いらしい笑顔が常に光り輝いている、頬が緩んでにやけ顔になる、するとこっちを見ていたチカとミカがなにやら相談してこちらによってくる。
「お姉ちゃん、なんで笑ってたの?」
声を合わせて二人で寄ってくる、可愛いかったからだよ、と言うとほぼ同時に可愛い笑顔で歯を見せる、あぁ、ダメだ抑えられない、ミシアは二人に勢いよく覆い被さり抱きつく、初めてかもしれない、子供達に、私の天使達に甘えたのは。
初めてだからか子供達が不思議な顔をしているようだ、そんな不思議そうな子供達の顔を初めて見て満足したミシアは立ち上がり部屋に戻った。
チカとミカは様子のおかしいミシアを隠れながらつけていると部屋に入ってしまった、チカは入ろうと言うがミカは、お姉ちゃんの部屋に入るのは良くない、と言って反対した。
チカはムスッとしてじゃあ一人でいいと言って入ろうとすしてドアノブに手をかける、だがその手を遮ってミカがそんな事するなと止める。
よく喧嘩するこの二人はあまり仲良くはない、それもあってか怒りをあらわにして声を大きくしてチカが怒鳴る。
「ミカあっち行ってよ!チカの邪魔しないで!」
「チカがお姉ちゃんの部屋に入ろうとするからだろ!」
「うるさい!ミカはお部屋に戻ってればいいじゃん!」
「僕はチカが勝手にお姉ちゃんの部屋に入ろうとするからダメだって言ってるだけだよ!」
どんどん喧嘩がヒートアップしていくが喧嘩はすぐ止まった、チカとミカの声に気付いたミシアが部屋から出てきたのだ。
「...チカとミカはお姉ちゃんの部屋の前で何してるの?」
ミシアが聞くと二人は黙ってうつむいている。
「お姉ちゃん怒らないからいってごらん?」
もう一度聞くと怒らないからというフレーズに反応したのか二人がほぼ同時に喋り始めた。




