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シリウスの仇!

シリウスの話によれば、魔王に殺されたという父親の仇を取るために旅を続け、今回ここに来たのは、魔王がいるという噂を聞きつけてのものだったらしい。


「シリウスは小さな頃からまっすぐで、他人思いのいい人。私たちは彼の人柄に惹かれて、旅を続けてきたの」


ソフィアとかいうピンク髪の剣士がちょっとだけ恥ずかしげに言った。


「何?幼馴染的な感じ?」


「ソフィアはそう、でも私たちは違うわ。近いものにはなるかもしれないけど」


今勇ましく喋ったのは、フードを被った小柄な緑の女の子、アイリーン、だったっけ?


「ソフィアはずるい!私たちなんかより一杯シリウスのこと知ってるもん!」


この子に至っては名前を全く思い出せず、聞き返した。ナーニアというらしい。

水色の髪が特徴的。


「大丈夫さ。僕にとっては三人とも大切な仲間、かけがえのない心の支えだ」


だからこそ、長い旅を続けてこられたとシリウスは言った。


あ、そう。

何?じゃあこれまで美少女三人と仲睦まじくキャッキャウフフをしてきたわけだな、君は。


生まれつきのリア充野郎が.....!

だが、心安まる気がするのは何故なのだろう。


「だがな、うちのバルバロスはお前の探している魔王とは違うぞ。異世界の魔王だからな」


「異世界の?」


「はっ!そうだとも我は死の魔法を手にし、そして行使するものだ。一度見せてやってもよいぞ」


その後もバルバロスは得意げに話した。


「ま、そういう感じ。とにかく、君の探してる魔王とは別人なんだよ」


「そうでしたか......」


シリウスは残念そうな顔をした。


「まあ、若者よ。そう落ち込むで無いわ。アキヒサ、少しぐらい我が力をこやつに見せてやってもよいだろう?」


「え?少しだけだぞ?」


「よし、【絶対死亡魔法(デスエンチャント)】」


「は?」


と、バルバロスが呪文を唱えた先には例のシリウスくんが立っていた。


「あ、うっ......ぁ......」


そのまま、バタン。

顔から倒れなかったのが、唯一の幸いだった。


「シリウスっ!」


ソフィアちゃんが一番に彼の元に駆けつける。


「おい馬鹿野郎!何やってんだお前......。使うなってあれほど言って.....」


「我の力を見せるには、これが一番手っ取り早いのだ」


バルバロスは腕組みをして、1人で頷く。


「嘘....!シリウス、息してないよ.....」


ええ.....。

いや、まあ当然なんだけどさあ.....。


「アイリーン、リザレクションをかけて!今すぐ!」


魔法使いちゃんが、彼に復活魔法を連発する。だが、一向に起きる気配はない。


「やだぁ....。シリウス、やだよぉ....死なないで......」


「無駄だぞ、お前たち。我が【絶対死亡魔法(デスエンチャント)】は一般魔法程度では絶対に生き返ら.....」


余分なことを喋られても仕方がないので、バルバロスの口を塞ぐ。


「何をするアキヒサ!我は今説明の途中だぞ!」


「あー君たちごめんねー!シリウスくんは全然死んでないからねー!ちっと、気絶してるだけだからー!」


彼女らに、俺の必死のフォローを聞く余裕などなかった。


「シリウスぅ....ぐすっ、もどってきてよぉ...うっ...目を開いてよぉ....」


あ、完全に葬式モードですね....。

ソフィアちゃんを筆頭に、三人はみんな大泣きである。

取り乱し方が、普通じゃない。


「あー、ちょっと待っててね。えーとタブレット、タブレット.....」


その時、一瞬見たこともない、変な表示を見た気がするが、気にしない。


「じゃあ、蘇って」

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