決戦へ。
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口田達が本部に今回の「スライム」討伐任務の失敗と、大門の宣戦布告を伝えると、本部の中は一気に慌ただしくなった。
今まで「かもしれない」だった「ガブ」の本部への攻撃と言う大きな動きが、確実な物になったのだ。
そうと言うのも、口田田地が廃ビルで大門と相対していた時、本部にも大門からにたような内容の手紙が届いていたらしい。
1ヶ月と言う猶予は、全国から精鋭を集めるのには何とか間に合うといった所で、今まで少しずつ動き始めていた事が吉になったと言う感じだった。
そして、慌ただしくなった本部とは一変、「口田掃除店」の店内は、とても静かな物だった。
その理由は1つ、いつも話始める岩本と高木がいない。
居るのは口田だけだ。
口田は何となく、「黒雷・貫」の手入れをしながら、岩本と高木が出ていった時の事を思い出す。
二人とも、どこか暗い様子だった。
恐らく「使えるかどうか見られている」と言われながら、「スライム」の任務で活躍できなかった事が関係しているのだろう。
確か岩本が、
「俺達に戦い方を教えてくれた「師匠」の所に行ってくるっす!!」
と言っていた。
「「師匠」……?多分「掃除人」の教習所の先生か何かか……?」
その言葉を聞いて、口田はそう思い教習所に顔を出して見たが、岩本達はいなかった。
「……まぁ、僕もうかうかしてられないんだけどなぁ……」
「act2」を手に入れたと言っても、掃除道具が強くなっただけで、自分自身の腕が上がったとはあまり思わない。
「………せっかくの機会だし、一人で何か任務にでも行ってみるか……。」
そう言うと、口田は長らく椅子に下ろしていた腰を上げた。
ガタン!
いつになく騒がしい本部に、壁に打ち付けられる勢いで開かれたドアの重い音が響く。
それは、会長室に日田が入ってきた音。その顔は普段の冷静な物ではなかった。少しの焦りと、驚き。
メタリックな銀色のレインコートも、心なしかくすんだ光を放っている。
「速かったな、日田」
天宮は、普段通り椅子に深く座りながら、日田に声をかける。
「……本当か?大門が出てきたと言うのは」
「ああ、自分から名乗っていたと報告にあるし、顔や体格の報告も情報と一致している」
「で……、出てくるのは1ヶ月後か」
「「ガブ」が攻めてくるのはな。大将のあいつが出てくるかは分からんが」
「いや、あいつは出てくるぜ……。必ずな」
「ほほ……。確信しておるか。……まぁ、大門を倒せるのはお前か黒瀬……。後数人しかおらんじゃろ。」
「ああ……。大門は俺が殺すぜ……。それが俺の掃除人になった理由でもあるし、「あいつ」との約束だからな……」
日田は決意を固めるように右手を強く握り締めた。
日田の過去についてはここではあまり触れません。また別の話として多分書くと思います。




