「ガブ」の巣
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「皆さん、今回はすみませんでした。まさかここまで予想外の事が起こるとは………」
目の前で五田が深々と頭を下げる。
「ガブ」の支部から帰った次の日、日田と黒瀬、口田隊の面々は本部の会長室に集められていた。
「儂からもすまんかった!最近「ガブ」の動きが代わり始めていると言う情報はちょくちょく耳にしとったのじゃが……。まさかここまで行動がはやいとは……」
「……!会長。一旦協会の不手際とかは置いといて、「ガブ」の現在の動きを具体的に教えてもらえますか?」
天宮の言葉に、日田が尋ねる。
「うむ……。「ガブ」は今まで、目立つ活動と言えば、地方の「掃除店」を襲撃したりする事が多かったのだが……。最近、各地の実力者達がここ、東京に集まって来ていると言う情報が入って来ていてな。おそらく近々東京で「何か」が起こる……。儂らはその「何か」を防ごうとしておるのじゃが……」
「中々、その「何か」の情報が集まらないのです。恐らく「ガブ」の中でも最重要の機密事項。情報が全く漏れません。」
天宮の言葉に、五田が補足するような形で言った。
「ならば、私達も全国から実力のある掃除人を集めれば良いのでは?」
「ああ、もうしている。向こうも任務があるから、中々集まりが悪いがな」
黒瀬の言葉には、五田が答える。即答だった。
「まぁ……、という訳だ。新人君達にも戦わなければいけない状況が必ずくるであろう。しっかり腕を上げておくんじゃよ」
天宮は口田隊の方を見ながらそう言った。
「!、了解っす!」「………了解」「分かりました!」
「何かとんでもない事を聞いている気がする……。私達はこんな所にいて良いのだろうか……」と言う風に、下を向いて空気に溶け込んでいた口田隊の面々は、唐突に話を振られ、少し驚きながら三者三様の返事を返した。
そこには町の一角にひっそりと立つ、小さなビルと言う外観からは想像もつかない光景が、広がっていた。
さすがのスカルヘッドも、呆気に取られる。
一言で言えば、何もない、超巨大な空間。
一面真っ黒に塗られたプレートが敷き詰められており、階段は無い。そのため2階とか3階とかもない。
そんな物は必要無いと言わんばかりに、縦横にぶち抜かれた空間が広がっている。
明かりはガラス張りになった天井から降り注ぐ太陽の光のみ。
「っつあ……どうすればいいんだよ……。これ……?」
呆然と立ち尽くしたスカルヘッドの口から出た言葉は、この光景を見れば誰でも考える、至極当然な物だった。




