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ギタイ 〜全テヲ食ラウモノ~   作者: もちのすけ三郎
2・ギタイ組織「ガブ」
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アイス・マグマその8

読んでいただきありがとうございます!

結論から言えば、屋上にいたギタイ達を、捕まえる事は出来なかった。

日田達が屋上に出ると、そこはもぬけの殻だった。

「……?どういう事だ?」

何かの能力で姿だけ消えている可能性も考慮し、隅々まで探したが、結局何も見つからなかった。

「……!日田君、これを見てください」

早々にギタイを探すのを諦め、屋上から下の景色を見ていた黒瀬が声を上げた。

声を聞いた日田が黒瀬に駆け寄り、下を見る。

「………まさか……」

そこには、2階から飛び出した氷が校舎の壁にへばりつき、屋上から下に巨大な氷の滝が出来ていた。

「この氷の滝を滑り台のようにして屋上から脱出したってのか……?」

確かに、氷の滝の角度はちょうど良い物であり、決して不可能ではない。

(………多田の野郎はこれを計算して……、あの巨大な氷の波を起こしたのか……?)

ちょうど玄関にいる口田達とは反対方向に氷の滝は出来ており、口田達も屋上のギタイ達が移動しているのには、気付かなかったのかも知れない。

「多田の第一目標は、「仲間を守る」だったからな……。自分が死んで戦闘が終わった時が、屋上のギタイ達が一番安全に脱出できる……。」

(多田はどこかで、本能的な部分で、自分の死期が近いのをわかっていた……)

本当にそうだったのか、それは誰にも分からない。ただ、屋上には脱出におあつらえ向きの「氷の滝」がかかっていた。

奇跡か、意図的な物なのか、それは多田だけが知っている。



こうして、簡単な調査の筈だった今回の任務は、想像以上の激戦続きで終わった。

ただの本部のミスなのか、それとも「ガブ」の動きがこれまでと違う物になって来ているのか。

(嫌な予感がするな………)

何か大きな戦いが近く、起こる気がする。

今回の任務は、そのせいで起こった「異常」を、垣間見ただけだったのかも知れない。

そんな言い様の無い不安に支配されながら、日田は帰りの電車に揺られていたのだった。

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