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ギタイ 〜全テヲ食ラウモノ~   作者: もちのすけ三郎
2・ギタイ組織「ガブ」
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アイス・マグマその6

読んでいただきありがとうございます!

「はぁ……はぁ……。終わった……」

氷の波が引き、一面氷漬けとなった廊下で1人、多田は立ち上がった。

(確か……この学校内にいる掃除人は後3人。1人は手負いだったから……。行けるか……?)

多田はふらつく体を壁にもたれかかることで支え、何とか姿勢を維持する。

「くっそ……しかし冷えるな……」

自分の出した氷で体調が悪くなると言うのは、中々笑えないのだが……。

(というか……何か視界がおかしい……。違和感が………)

多田は自分の視界がおかしい事に気付いた。

景色がひっくり返ったりとか、幻覚が見えるとか、そんな大それた変化ではない。

(何か……、目に変なレンズを入れられているような……。)

やたらと目の前がキラキラと光る。所々景色がずれる。

それに伴って、体の中も冷え始めた。

先程は仲間を目の前で殺され、混乱した脳を冷やした冷気が、本当に「頭を冷やし始めた」。………簡単に言うなら、そう言う感じだろう。

「あっ……ぐっ……。頭が……重い……!」

段々視界がボヤけてきた。思考も上手くまとまらない。

脳みそが冷やされ、凍らされ、血液が上手く巡っていない。

「ま……さか……。これは……」

両手を見ると、左半身を被っていた氷が、右にも侵食してきていた。

(力が……制御出来ていない……!)

つい数分前まで使う事の出来た能力が、全く言うことを聞かない。

気付けば、頭から下は全く動かなくなっていた。もはや感覚も無い。何か奇妙な台座に頭部だけポン、と置かれている感じだ。

(だっ……だめだ……!まだ掃除人は残っている……!まだ戦わない……と………)

そこで、多田の思考は完全にストップした。

残ったのは、体の内側から氷に侵食され、口や目、体中の穴と言う穴から氷を垂れ流し、動けなくなった男の姿だった。

男の表情は、焦りと整理仕切れない感情でどうしようもなくなり、ひどく衰弱した物だった。

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