全国掃除店協会・本部・2
スカルヘッドを日田達が倒した1週間後。
日田と黒瀬は再び「会長」に呼び出され、廊下の壁とほとんど同化したドアの前に立っていた。
今回は、呼び出された時間のキッチリ5分前、一切落ち度は無い。
日田はドアをノック、そして開ける。
スカルヘッドの討伐依頼を受けに来たときと変わらない部屋具が、静かに鎮座している。
「今日は予定されていた時刻の3分前………。まぁ、合格ですかね」
そして、変わらずの黒スーツをパリッと着こなした男。
「ありがとうございやす!!五田さま!!」
「何ですか……?気持ち悪い……。そんな事しても減給は無くなりませんからね」
「チッ!んだよこのクソ黒服がよぉ………。てめぇ何てモブだろモブぅ……」
「日田、減給5ヶ月追加」
「聞こえてやがったのかっ………!!」
この、日田と言い合いを繰り広げる男、会長補佐「五田・裕」。
若くして会長補佐と言う地位まで上り詰めた「天才」。
その「天才」と呼ばれるまでになるまでに重ねた、異常なまでの努力は評価されているのだが、いささか「時間の鬼」であり、今のように他の掃除人と言い合いになることが多々ある男である。
「それで……会長は、今回もいらっしゃらないので?」
黒瀬が尋ねる。
「いや、今回は………、」
五田がそこまで言った時、部屋のドアが勢い良く開けられた。
「はっはぁ!!会長様がお帰りになったぞっ!!ほらお前らも入ってこい!!」
そしてそこから入って来たのは肌が茶褐色によく焼けた、アロハシャツを着た60代くらいの壮年の男。
そしてその後ろからどこか腰を低くした様な感じで入ってきた二人の若い男性。そしてもう一人、その後ろから付いてやって来たのはやたら無表情の長身の女性。
「ん……君は……」
日田はその三人の男女の中の1人、会長の後ろからやって来た男性の1人の顔に見覚えがあった。
「あっ……貴方は……」
どうやら向こうも覚えていたらしい。日田の顔を見て声を上げる。
「な……何っすか「口田」先輩!お知り合いの方っすか!?」
どうやら見覚えのある……、前にこの本部の廊下でぶつかった男(「口田」と言うらしい)は、隣に居た金髪を逆立てた髪型の小柄な青年に尋ねられている。
「いや……前にここの廊下でぶつかっちゃった人なんだ。あの時はどうも……」
そう言って口田は律儀にペコリと頭を下げる。
「い……いや、こちらこそ……」
何となく日田もつられて頭を下げてしまった。
「おっ!何だか早速和気あいあいとしてくれて嬉しいぞぉ!!」
「………会長、非常に申し上げ憎いのですが、予定の時間を5分過ぎておりますが………」
「あー………、すまん!!ちょっと向こうで説明に手間どっちってのう!すまんかった!!」
そう言って「会長」はニカッ!と笑い、五田の肩をバシバシと叩いた。
「………いえ」
こんな簡単に時間の事で五田を黙らせられるのは「会長」だけだろうな、とそんな様子を見て日田は思った。
トップの人間として部下を引っ張っていく者が持ち合わせる物なのか、「会長」には不思議な「カリスマ性」と言うか、そんな物があった。
そして「会長」はソファーにドカッ!と座り、
「さて……では、改めて自己紹介でもしようか!儂の名前は「天宮・吉之介」!全国掃除店協会の会長だ!そして隣に立っているブスッとしてるのが……」
「五田です、よろしくお願いいたします」
「そして今回、君たちをここに呼んだ理由は1つ。………次の任務は、君達2つの隊、「口田隊」と「日田と口田」に協力して向かってもらおうと思っているからなんじゃなぁー!」
(((何でこんなにテンションが高いんだ………?)))
この場にいた天宮会長以外がそう思った。
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遅くなり申し訳ありません!




