堂島隊対スカルヘッド・9
そしてそんな、口の中に潜んでいたスカルヘッドが堂島を突き刺した光景は、スカルドラゴンが大口を開け、そこから出した舌で堂島を突き刺し、今にも補食せんとしている様に見えた。
「堂島っさぁぁん!!」
口田は黒雷を乱射する。
堂島が死んでしまったかも知れないとか、そんな悪い想像を打ち払おうとするかのように。
そして黒雷から放たれた5発の電撃は、お互いにぶつかりながらも、全てスカルドラゴンに被弾、爆発する。
しかし、そこに今まで口田が感じていた手応えと言うものがなく、スカルドラゴンはゆっくりと倒れていった。
まるで、魂が抜けたかのように、用済みだと、何かに捨てらてたかのように。
そして口田は、ようやく何が堂島を突き刺したのかを確認した。
倒れたスカルドラゴンの体の上に、右手を変質させて作り出した巨大な骨のランスに突き刺した堂島を、誇るかのように高々と掲げたそいつは、スカルヘッドだった。
だが、先程まで、スカルドラゴンになる前のスカルヘッドとは全く違う。
全身を厚い骨の鎧でまとい、右手に作り出したランスの大きさから見るに、作り出す武具の大きさや自由度も、格段に上がっている。
(おそらくあれが………あの状態が、「ステージ4」……)
口田はスカルヘッドから発される禍々しい空気を感じ、直感的にそう思った。
「…………」
スカルヘッドは口田をチラリと見ると、右手を振り、突き刺していた堂島を投げ付けた。
ドサッ、と口田の足元に、胸の辺りに大穴を開けられ、ほとんど息をしていない堂島が転がった。
「っつ!!堂島さん!!」
口田は地に横たわった堂島に駆け寄った。
「堂島さん!!堂島さん!!」
口田は叫びながら、堂島の肩を揺する。
だが、堂島が目を開け、回復すると言うことはない。
「…………くそ!くそ!!」
何度呼び掛けても意識が戻らない堂島を見て、口田は地面を殴り、悔しさを爆発させた。
(僕の……!僕の力が足りなかったせいで……こんなことに……!!)
僕が黒雷をもっとスカルドラゴンに当てていたら……、僕がもっと動けて……堂島さんに守られなくてもよかったら………。
後悔に後悔を重ね、思考はマイナスの方向へ勢い良く進んでいく。
堂島を失った悲しみ。そしてこの間にも進化したスカルヘッドに殺されるかもしれないと言う恐怖。
(くそ!くそ!!戦わなきゃ!!でも……どうやって………?)
口田はここでようやく気付いた。
自分が、まだ今回の戦いで命令されてしか動いて無いことに。
自分の意志で、自分の行動に責任を持って動けてない。
先輩の月島さんや堂島さんの言うことに身を任せて、自分で考えるのを止めていた事に。
(俺は……研修中にステージ4との戦い方を少ししか学んでいない!!大半が逃げ方!!この状況!堂島さんを連れて逃げるには……まだ何かスカルヘッドが完全に覚醒していない今しかな……!!」
「行くか」
「!!!!!」
それは堂島の声ではなかった。まだ声変わりしていない。男性、男子の声。スカルヘッドの声だ。
スカルヘッドが、動いた。
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