堂島隊対スカルヘッド・7
「月島ぁ!!」
暗闇に包まれた森に、堂島の悲痛な叫び声が響く。
スカルドラゴンにより、月島の頭だったものは地面に叩き潰され、辺りに赤い鮮血を撒き散らした。
「ゴギュガガガ………」
叩き潰した月島の頭を見下ろしていたスカルドラゴンがゆっくりと頭を持ち上げ、口田に視線を向けた。
「ひっ……!」
背骨がセメントかなにかで固定されてしまったかのような。口田はこの時、蛇に睨まれ、動けなくなった蛙の気持ちが痛いほど理解できた。あまりのスカルドラゴンの迫力に、双口で攻撃すると言う選択肢、また、背を向け不恰好にでも逃げると言う選択肢は頭から消えてしまっていた。
「口田ぁ!下がれ!!」
「ガァァァイィィィィ!!!」
スカルドラゴンが右前足を振りかぶったのを見て、堂島は口田にそう叫び、地面を蹴る。
(くそ!やっぱり腰が抜けちまってるか!!)
「おぉぉおおお!!!」
堂島は構えている黒烏に装備されている隠し機能を発動、黒烏の刃が真ん中で2つに割れ、割れた部分を黒い液体が埋め、黒い液体は一瞬で凝固。黒烏は巨大な刃を持つ大剣になった。
堂島はスカルドラゴンと口田の間に割り入り、スカルドラゴンの攻撃を黒烏の刀刃を盾の様にして受け止める。
「ぐっ!!っっおおおお!!」
ビキ!ビキ!と堂島の体全身が悲鳴を上げる。
だが、堂島はそれでもスカルドラゴンの一撃から逃げるということはしない。
(ここで俺が受け止めるのを止めれば確実に口田が殺され、スカルドラゴンを討伐出来る確率がほとんど無くなってしまう………!それに将来有望な若者をこれ以上目の前で殺されるのは……)
「我慢ならんのでな………!!」
堂島はスカルドラゴンを睨み付ける。
スカルドラゴンの瞳に目玉は入っておらず、ポッカリと空虚な穴があるだけだが、スカルドラゴンは何かを感じたのか、
「ギィガァァアァァァ!!!!」
黒烏にぶつけていた右前足にさらに力を込め、攻撃を一層苛烈させた。
「ごっ!!…………口田ぁ!!黒雷拾って撃てぇ!!」
スカルドラゴンの攻撃が強くなり、長く耐えられないと察した堂島は、口田に言う。
「はっはい!!」
口田はスカルドラゴンに狙われ、動かなかった足を無理矢理動かし、近くに転がっていた黒雷を手に取る。
(……月島さん!使わせてもらいます!!)
月島が生きていたならば、危険だ何だと言われ、一度も触らせて貰えなかった黒雷だったが、口田は使い方を知っていた。
月島は口田にとって同じ系統の掃除道具を使い、堂島をいつも完璧にサポートする、口田にとって憧れの人だったから。
いつも見ていた、その戦い方を。
いつか、「黒雷」を、使わせてもらえる様な、立派な掃除人になるために。
「おおおっ!!」
ドッ!と黒雷が電撃を射出。
その電撃は、確実にスカルドラゴンの顔面を捕らえ、爆発した。
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