僕の夢
「あのー、ここにいるブラーテさんに用があるんですが。」
僕は昔、ここに来たことがある。相当前のことだ。余り記憶が鮮明ではない。けれどもあの日の事は覚えている。
「よく来たな!ヒビキ!大きくなったな……随分と。あの時の子供がここまでになるとはな。」
侍の格好をした老人。この人の名はブラーテ・k・クライ。僕が今日東京に来たのは、この人に呼ばれたのが理由だ。
「で?この箱に入ってるのがメダルか?」
「そうですよ、僕が発見したメダル、100枚ですよ。」
僕が持っている小さい箱には、メダルが100枚入っている。この箱は、僕がこの人に解析を頼まれたメダル。先日、全て解析が終った所だ。
「素晴らしい。ここまでに多くのメダルがあれば、私の研究は大きく進むよ。君にこれを教えた甲斐があった。何か礼をしないとな。どうだ、この後飯でもどうだ?」
「いえ、結構です。」
「何故だ?」
「これから礼をしなければならない人に、銃を向ける人とは同じ釜の飯は食べれませんから。」
部屋の障子が破れ、黒服の男が数人、銃を構えて出てきた。
「…………ここまで見透かされるとは。少し教えすぎたか?」
「お陰様で。これまで碌な事起きませんでしたからね…………………やっと手に入れたんだ。僕の夢が叶ったんだ。アンタ何かに邪魔はさせないよ。」
「者共、もうヒビキ君は用済みだ。回収は私がやる。奴を始末してくれ。」
黒服の男達がヒビキに向かって一斉に発砲した。
「アンタは僕がここで殺す。あの時からずっと思ってたよ。アンタの息の根を止める方法をなぁ!!」
ヒビキが指で魔法陣を空中に生み出した。弾が魔法陣に触れた瞬間、撃ち出された弾を素材として拳銃が出来上がる。
「君に教えるのは辞めたほうがよかったかな?」
拳銃で全員の首を撃ち、黒服を殺したヒビキは、次の標的をブラーテに定める。
「私も同じ事を出来るのを忘れて居な」
無慈悲な弾は、ブラーテが魔法陣を作る前に眉間を貫いた。
「アンタの戯言に付き合ってる暇はないんだ。余り証拠を残すと、アイツらが心配するからね。さて、そろそろヒビキに戻ろうか。」
ヒビキが小箱を開けた。すると、ヒビキの指先にまだ残っていた魔力が、中にあったメダルに伝わり、1枚のブランクメダルが変化した。
『サークル!』
「あれ、反応しちゃったか………どうしようかこのメダル。」
ヒビキに反応してできたサークルメダルは、小箱から出され、とりあえずポケットにしまわれた。
「それじゃあ、インシャ達が心配してるから……テレポート!」
ヒビキが魔法を使い、一瞬でそこから消えた。
尚、その魔法が起動するスピードは、インシャとリーニンの速さを軽く超えていた。
ヒビキ・セアックの正体は…………てかヒビキ・セアックと言う人間は存在するのか?
そういう詳しいことはマジックフォース本編で語ります。それでは、まだ次回。




