骸骨の塔
「あの燃えてるバイクを探せば、メダルに突っ込める。最悪倒しても、メダルが割れるだけだから、大丈夫だ!」
「OK、ってかどんだけ食うんだよ!あの見てるだけで気持ち悪くなるやつを戦い終わるたびに食ってるのか!?」
「お?お前も食べたかったのか?」
「いらない。あれ食うならシュールストレミング食うね。」
お台場をバイクが走っていた。沖田とインシャである。ヘルハウンドの被害が機動警察に向かったため、現在ヘルハウンド追跡中。
「昨日はここで起きたんだっけ。このトリプルタワービルってやつに。」
『それから目撃情報はないので、おそらくそこに留まっていると。さっさと取っ捕まえて来てください!』
「なぁ、その腕のアップル○ォッチみたいな奴と話すの、そんなに楽しいのか?悲しくないのか?」
「……これは通信だよ。これ一つで警察手帳、マスターキー、携帯電話その他諸々を全て兼ね備えているんだ。ほら、早く行くぞ。」
蛍光灯が叩き割られ、薄暗くなっているビルの中を進む。妙な視線を感じながら、ヘルハウンドを追っている沖田とインシャの前に、燃えた骸骨が襲ってきた。
「何じゃコイツ!?燃えとる!バチクソ燃えてる!」
「水属性が恋しいぜ………スパーク!」
撃たれた電撃は、骸骨に当たったものの、骸骨は痺れなんて感じないので、痛くも痒くもない。
全く動じずに骸骨は二人に襲いかかる。
「この……カルシウム風情が!!」
沖田が警棒で首のあたりを叩き潰すと、骸骨は一瞬でバラバラになってしまった。
「なるほど、物理攻撃ね。おーい!骸骨には物理がよく効くぞ!」
「何だ、じゃあ少し熱いけど我慢して……インシャブロー!!」
インシャが全力で殴ると、骸骨は粉々にはじけ飛んだ。
「お前魔法使わないほうが強いんじゃ………」
「……もう自分でもそう思えてきた。」
「ともかく、それならバイクで轢き潰した方がいいな。LETS AXEL!!」
その後、次々に骸骨が来たものの、全員バイクで轢き潰された。
「最上階!到達!」
「なッ!?貴様はこの前の魔法使い!」
「諦めてメダルに戻れ!そうしたら命だけは助けてやる!」
「命?何を言ってる?俺にそんな物を突きつけられても、脅しにもなりゃしねぇよ。」
「なら喰らってみろや!スパーク!」
撃たれたスパークはヘルハウンドの身体に風穴を空け、ヘルハウンドはたった一撃で倒れてしまった。
一応確認として外に蹴り飛ばすも、うんともすんとも言わない。
「ありゃ一撃とは、あっけない。」
「ともかくこれでメダルは砕け散ったはずだ!早く戻って……」
「俺に命なんてものはねぇ………」
ヘルハウンドが、空を飛んで戻ってきた。
「噓だろ!?あんな風穴がもう塞がってやがる!」
「俺の命は別の場所にある!そんな電撃ごときで死ぬか!」
ヘルハウンドは火球を口から吐いた。
鉄骨を簡単に溶かしつくし、当たった壁からはたった数秒で外が見える。
「危ね!大人しくしてろや!手錠銃!!」
撃ち出された手錠はヘルハウンドの首にしっかりとはまった。
「こんなもので……俺を捕まえられるとでも?」
「ま、だよな。効くとは思ってなかったよ。」
首の手錠は、ヘルハウンドがちょっと首に力を込めると、あっさり溶けてしまった。
「おい沖田!バイク出せ!」
「分かった!けど何に使う気だ!?」
「逃げるんだよ!」
「「は?」」
ヘルハウンドと沖田が見事にハモった。
「どけー!骸骨共ーッ!!」
「ちょっと待て!何で逃げるんだよ!あいつなら多分ずっと魔法撃てば死ぬぞ!?」
「あいつの命の場所……ずっと考えてたんだが、多分あいつのメダル壊せば死ぬと思うんだ!」
「……………ッ!!!」
「どうやら図星みたいだな!という訳で、ルアを探すぞ!多分リーニンと一緒にいる!」
「そいつら誰か知らないから、道案内頼んだ!」
「待て!その前に俺がお前らを炭にしてやる!」
「やれるもんならやってみやがれこの野郎!!!」
沖田とインシャが乗ったバイクが、ヘルハウンドが開けた穴からお台場の街に飛び出していった。




