刀剣とメダルと眩い光
前回、魔法使いを探すロリに話しかけられました。
「ま、魔法使いって!お嬢ちゃん、絵本を読むのはいいが、あんまり読み過ぎはよくないぞ?」
「私リーニン・フィアスターと、このインシャ・エーシアの二人ですが、何か?」
この!折角誤魔化そうとしてたのに!
「お姉ちゃん、噓ついたの?」
「えーと……あ!そう言えばそうだったな!私も魔法使いだよ!んで?何の用なんだ?」
若干ムスッとしながらも、そのロリは私に話を進める。
ありえないほど白いショートヘア。
赤い一際目立つアホ毛が何ともアホ毛している。
そして、そいつはよく見ると、小さい刀的な物を持っていた。
「それで、魔法使いのお姉ちゃん達にお願いしたいことがあるの!」
「はぁ……んで、そのお願いというのは何なんだ?」
「私を東京のここまで送り届けて貰いたいの!」
そいつが取り出した写真には、薄暗い研究所的な物が写っていた。
「それなら普通に飛行機に乗ればいいのに、ていうか、魔法使いいなくても、バスと飛行機あれば済む話だろ?」
『間もなく、東京、新隼空港行きの飛行機が発射いたします。』
やべ、行かないと!
「えーと席は43番ですよ!あのお嬢ちゃんには悪いですが、早く行きませんと!」
「あ、あぁ。そういう訳で、私たちは……ってアレ?」
「どうしました?」
「あのロリがいなくなってる。」
「マジですか……とりあえず時間もないですし、行きますよ!」
途中でヒビキと合流し、私たちは飛行機に何とか間に合った。
「やっと着きました!ここから東京までは4時間程度なので、DVDでも観てれば暇なことはないでしょう。」
「そうだな!お前は何が見たい?」
「えーとね、私は暴れん坊将軍がいい!」
…………………。
「何で乗ってるのお前!?」
「あなた達が逃げちゃうから、追いかけてきたの!」
「パスポートと、チケットはあるんですか!?」
「なぁに?それ?」
無賃だーーーッ!!!!??
「まぁ乗り込んじゃったものはしょうがないさ。このまま隠蔽して逃げ切ろう。」
「それもそうだな………とりあえず、お前はげんこつ一発で許されることになった。」
「頭がズキズキする………」
「仕方ないですよ、インシャのげんこつは魔法以上と言われてますから!」
「おい。」
あぁそうだ、このロリの用件を聞かないと。
「東京にはね、私のこの剣の置くところがあってね。それを戻しに行くんだよ。」
「へぇー。こんな小さいのに、よくそんな事をしようと思ったものですねー。」
その剣を貸してもらうと、不自然なほどに軽くて、ちょっとゆすると刃が取れそうになっている。
「本物の刀は初めて見ますね……って、あ。」
リーニンがちょっと剣を叩くと、剣の持ち手が破れて穴が空いてしまった。
「お、お前!人の物だぞ、人の物!器物損壊!器物損壊!」
「いやでも、私ちょっと叩いただけですよ!」
リーニンとインシャがいがみ合う中、直そうとしたヒビキは、刀の違和感に気づいた。
「これ、何か入ってない?」
「「え?」」
ヒビキが刀を分解して取り出すと、中から1枚のマジックメダルが出てきた。しかし、そのマジックメダルは今まで見たどの色にもない、銀色の色をしていた。
「銀は初めて見ますね……ってか、これ魔獣じゃないですか!?」
「まじゅう?」
「あぁ、この子は知らないんでしたっけ。昔の人が魔法を手放す原因になった魔法で作られた怪物ですよ。」
「ちょっと読み込んでみるか?」
「魔獣メダルは流石にね………ここで使ったら大惨事になるよ。」
「あれ、さっきからいるこの子、誰だい?」
「こいつはな………えっと……名前聞いてなかったな。お前なんて言うんだ?」
「ルア。私の名前はルア!」
「ルアちゃんですか。よろしくお願いします。」
「それで、このメガネの人誰?」
「あ、僕は……」
「こいつはヒビキ・セアック!何でも直すスーパーエンジニア!」
「言われた……あ、これ返しておくね。」
「うん、ありが……え!?」
『ヘルハウンド!』
ヒビキが魔獣のメダルをルアに渡すと、何故かメダルが起動した。
機内に魔獣が出現した。
周りの乗客も騒ぎになっている。
「ヒビキ!お前何かしたのか!?」
「いやいや、僕は何もしてないよ!」
「……ここ、何処だ?」
魔獣が喋った!?
「落ち着いてください、ここはとりあえずメダルを読み込んで従えて、帰ってもらうのですよ!」
ルアがメダルを渡し、それをリーニンが杖で読み込んだ。が。
『エラー。』
「え!?何で………?」
「お前、俺を従わせようとしてるの?ならどっかに行ってくれない?」
ヘルハウンドが口から放つ火球が、飛行機を次から次へと破壊していく。
「不味い、このままじゃ飛行機が持たない!」
「どころか、飛行機がこのまま落ちますよ!?」
「インシャ!今どこらへん!?」
「えーと……お台場辺りだ!」
「なら隼空港に近い!飛行機が燃え尽きる前に海に落ちるんだ!」
乗客がヒビキの声を聞いて、次々に海に飛び込んでいく。
とうとう飛行機が炎によって真っ二つに割れてしまった。
「やばい、このままじゃ本当に死ぬ!」
「ルアちゃん!私に捕まっててください!」
「チィ……使うしかないか。」
ヒビキが今まで舌打ちなんてしたことは無かった。
それは私に大きな衝撃を与えた。が、おそらくその直後に起きた光によって、私はお台場にワープさせられていた。
しっかりリーニンがお姉ちゃんしてますね。面倒見がいいのでしょうか。
今回でマジックフォースパートは一旦終わりです。




