終末の翼
「釣れないなぁ…………」
「なぁマイケル、ここに本当にやばい大物がいるのか?」
「待てジョン!何かでかい陰が見えないか?」
「え!?嘘、マジじゃねぇか!コイツ捕まえたら大金持ちだ!」
「よし、手伝ってくれ………何だこれは。」
哀れな二人の釣り人は、あっさりとデストロイヤーに潰されてしまった。
デストロイヤーは大きな翼を羽ばたかせ、大空へ舞い上がった。
その眼は、全てを見下ろす裁定者の眼。
「もうすぐだ………私たちの夢がもうすぐ叶う……」
デストロイヤーの操縦席に乗り込むと、是政は不敵な笑みを浮かべて地上を見下ろした。
「研究所は今ごろ木っ端微塵だ。あの魔法使いも威勢がいいだけだった。もう誰もこの機体を止められない。この、最強の化学兵器……デストロイヤーを!」
…………水が冷たい。
何か色々疲れた。
初めてだな……さっきまで当たり前に話してた人がこうも簡単にいなくなるのは。
背中に破片が刺さった。何本か骨も折れてる。
瓦礫の下敷きになってる私もそろそろ死ぬ。というか息が持たない。
そうだ………リーニンは?あいつは何処に行ったんだ?
「ここですよ!いい加減起きてください黄ばみ魔法使い!!」
「リーニン!?というか、瓦礫はどうしたんだ?」
「………人間の腕力って凄いですね。」
「お前も人のこと言えねぇじゃねぇか。」
どうやら水中から上がれたらしい。
ただ、海の真ん中に取り残されてるのは事実だ。
何とかして陸に上がらねぇと。
「でも、今陸に上がったら間違いなくあれと戦うことになりますけどね。」
陸の方に、巨大な物体が見えた。
めっちゃでかいメビウス○ロみたいなあのデストロイヤーが陸を破壊している。
高層ビルは翼でなぎ倒され、陸の兵器は目からのビームであっさり破壊されている。
「うわぁーー。あれと戦いたくねぇ………」
「でも、メダルをどうにかこうにかすれば戦えなくはないですね。何のメダルが良いでしょうか?」
「おい、あれと戦う気かよ!?辞めておけ、アイツは私たちのこと虫けらくらいにしか思ってないぞ。」
それを聞いたリーニンは、インシャの頬をぶん殴った。
「じゃあインシャは、ルアちゃんの仇を取りたくないんですか!?あいつをこのまま好きにさせて良いんですか!?あの野郎を一発ぶん殴ってやりたいとか、悔しいとか思わないんですか!?私は全部思ってます!インシャは、何か一つでも良いから思ってないんですか!?」
「………悪い、ちょっとビビってた。よく考えると、私たちがデカブツと戦うのは日常茶飯時だったな。じゃあ、行くぞ!私たちの役目を全うしに行くんだ!」
「その意気です!さぁ行きますよ!」
「いや、でも…こんな海からどうやって脱出を?」
「………インシャ、私たち飛べますよね?」
「忘れてた。」
「うっひょー、何だあのでけぇの。」
「ネオ○オングくらいはありますよ………!?」
「よしお前ら、全勢力を投入してあれ潰しに行くぞ!」
機動警察本部烏野、そこでは突如現れたデストロイヤーに対策本部が敷かれていた。
「これより、機動警察の責務を果たしに行く!怖い奴は帰ってもいい!てか足手まといだから帰れ!」
……殆どの奴が帰っていった。
「どいつもこいつも根性がない………」
「門方さん、俺らは残ってますよ。」
沖田……
「そうそう、私たちがいれば、あんな雑魚に頼らなくても勝てますよ!」
坂柄……
「いやー、遅れた遅れた。それじゃあ、俺らも参加させて貰おうか?」
喪退……
「お前ら…………」
しかし、門方は見抜いていた。彼らの目を。
「お前ら、自分の欲望を満たしたいだけだろ。」
「「「そそ、そんな事ないですって!!」」」
「何か、外騒がしくない?」
「おお、本当だ、ってなんだあの化け物。」
「お前らも気づいたか。」
「おや、永倉のとっつぁん、会議は終わりましたか?」
「……ついさっきな。そして、一般人を巻き込む訳には行かないからな、お前らは別の場所に移る事になった。さっさと避難しろ。」
永倉は、自分でできる最大限の気遣いでレールとトレイに言った。
「よし、じゃあ行こうか。」
「お前さっき俺が言った事聞いてたか?一般人は避難しろって言われたろ!」
「そうだ、だけど俺は逸般人だから、さっさと帰ったら寝覚めが悪いし、戦力揃ってるのに参加しない馬鹿はいないさ。」
「へー、じゃあいこうか!」
「あ、トレイは避難ね。それじゃあ、とっつぁん後はよろしく!」
「…………私も何かやりたいんだよ……」
トレイは少しモヤつきながらも、渋々避難に従った。
「……………おや。」
是政がモニターで外を見ると、三方向から違う奴らが向かってくるのが見えた。
「どいつもこいつもこのデストロイヤーの恐怖を分かっていないのか……?デストロイヤーに着く前に潰してやる……認証!!」
『スカル!』
是政がデバイスにスカルのメダルを入れ、都市に大量の骸骨を生み出した。
「暴れろ……骸骨共………そして私の夢を叶える最後の手を貸せ……………」
「さぁて始めますか………お宝確保の始まりだ………!」
一機のバイクがお台場に向かっていった。
さて、いよいよ物語もクライマックス!
最終決戦が近づきますよ!
という訳で、世界を救うヒーロー達は、終末の翼をもぎ取って邪悪な夢を砕けるのか!?
結末まで、見届けてください。




