8『…お風呂、最高ね…』
「俺たちは今後、お前ら抜きでこれをやるのか…」
「パーティ合併しないか」
「嫌だね、僕は誰かと一緒なんて絶対にお断りだよ」
高レベルの暴力と
高採取力の暴力の前に
8名は軽く項垂れた。
ルイスさんたちがいなくなって、予定通り22時まで行って。
約10時間の狩りは、敵が強くないため全員それぞれ休息を取りながら一応1日狩り切ることが出来た。
かく言う私も途中でシャードさんによる強制休憩をちょこちょこ挟んだ。
その結果がこれだ
いすずx722
シャードx178
ルイスPT(ルイスは不在だけど)
魂の欠片x163(3人)
ルルティアPT(ルルティア不在)
魂の欠片x213(4人)
日給換算でおよそ私たち以外は50ちょい。
……思ったより狩れてないなあ。
やはり1エリアに人が多すぎて敵の数が少ないのか………休憩が多いのか。
シャードさんは時給17。15という見込みを達成できたのは彼だけだ。流石です。
結果そのまえに11人でやった30分も入れたらだいたい1400個だ。
まあ、無理しないでこんなもんかなあと思ったら……みんなはこの数字でも無理はしていたそうだ。
夜、みんなでご飯をとった時点でかなりぐったりしているなあと感じたんだけど……問題は深夜に起きた。
夜番24-0時に関しては、基本3人1組で各2時間休むことになった。
振り分けは夜番のみうちのチームにジャッソさんが混ざって取ることになり…私たちは24-2時が担当だったのだが。
深夜2時
カティ、ドロイ、ルールーさんの3人は明らかに疲れがありありの顔で現れたのだ。
「…大丈夫ですか?顔色まだ悪いですけど」
「……平気なの?」
「行けんのか?」
明らかに、辛そうで
うさぎが攻撃をしてきて対応しても……疲労で身体のキレがなくなっていた。
家と家の隙間を限りなくゼロにして、隅の壁際に設置することでうさぎの襲撃は最小限まで抑えられているが……それでもうさぎは襲ってくる。
一応室内に入って扉を閉めれば中までモンスターは入って来ないのだが、扉を開けた瞬間囲まれて不意打ちを食らうかもしれない……それを避けるための夜番だ。
だったのだが……このまま交代してもいいのか不安な状態で現れたレベルの3人に、動揺が否めない。
「順番、だから…」
特にルールーさんが辛そうで。
「…シャードさんちょっとルールーさんの代わりに見張りをお願いします」
私はルールーさんの手を引っ張って家の中に連れ込んだ。
「とりあえずこれ食べて、あ、ルールーさんって火魔法使えますよね。水は溜めるのでこれ人が入れるくらいまで温めて貰えますか」
「えぇ!?い、いいけど…」
お風呂の水は道具で貯めて…水温は自分であげてもらう。
そしてジャムクッキーを食べさせて……30分ほど入浴させて、お風呂上がりにフルーツオレを飲ませると、ルールーさんの顔色はすっかり良くなっていた。
「……驚いたわ、寝るより回復したわ……」
「お風呂は大事ですからね。次、カティさん連れてきますよ」
「待たせて悪かったわね、シャードもジャッソも休憩してもいいわよ」
「悪ぃな遠慮なく」
「僕はいいよ、他人が家の中にいたら休めないし」
「シャードさんごめんなさいー」
謝罪しつつ改める気が一切無い私は次はカティさんをお風呂に連れ込む。
〜30分後〜
「……お風呂、最高ね…」
「本当はこの後寝たら1番回復出来るんですけどね」
カティさんもお風呂上がりにフルーツオレを飲む頃にはすっかり元気になっていた。
そう、毛布とか睡眠とか甘味で疲労が回復されるこの世界だが……実はお風呂が一番回復効果が高いと知ったのはお風呂を買ってからのことだ。
ぶっちゃけ、寝るよりも回復する。
普通は逆だと思う。なぜなのかは分からない、神秘だ。
「……時間が無いから一緒に入るよ」
そして貴重な休憩を1時間、顔色が悪い2人のために使った私たちは
時短のためにシャードさんに一緒にお風呂に連行されて、その後数時間寝た。




