4『条件を満たす場所だよ』
「お、シャードだ。珍しいなパーティ組んでるぜ」
4人で坑道を歩いていると…ちょくちょく色んなパーティに出会う。
シャードさんは無視、私は一応頭を下げ…リリさんやドーンさんも軽く頭を下げていた。
うん、こっちが普通なんだな。
ちなみに歩く順番はシャードさん、私、リリさん、ドーンさんの順番だ。
普通タンクが1番前な気がするが、そこはシャードさんが行きたい場所があると言うのでこの順番になった。
人が多いと聞いていた通り、まあ普通にすれ違う。でもそんなこと気にならないくらい……私は坑道に魅了されていた。
暗くて、松明がちょこちょこ置かれてて
足場も整備されてないゴツゴツした岩で歩きにくくて
いい所なんて何も無いように見えるけれど……洞窟中がほんのりキラキラと光っていた。
「頭ぶつける」
「ごめんなさい」
それはとてもゲームっぽい幻想的な光景で
しかもここは採掘の聖地といっても過言ではない、鉱山。テンションが上がらない理由がなかった。
「どこも混んでるな」
「ねえ、どこに向かってるの?シャードの秘密の穴場?」
でも、ワクワクしていたのは私だけで
ドーンさんとリリさんは戦闘もないのでつまらなさそうだ。
それもそうだろう、中に入ってそこそこたつが良い狩場っぽい?場所はどこも人で埋まっていたのだ。
定期的にここに狩りに来ている2人にとってはとてもつまらないのだろう。
「…今回の条件を満たす場所だよ」
そう言って連れてこられたのは長い道の果ての行き止まり…そんな場所に一体だけ暗闇に煌めく鈍い銀色のメタルリザードが居た。
サイズは1メートル程だろうか。そこまで大きくないが…自由に動き回れない狭い坑道の壁でも天井でも自由に動き回れるのは脅威でしかない。
「『瞬歩』『シールドバッシュ』」
目視した瞬間、ドーンさんが突っ込んだ。一瞬見失うくらいのスピードで列の一番後ろから前に繰り出してメタルリザードに盾で一撃をいれる。
「『ライト』『祝福のめぐみ』」
「『集中』『さくれつ「炸裂弾はなしで『マジックバリア』』」
『ギャアアアアアウ!』
慌てて準備をしようとすると炸裂弾は止められたので集中だけで構える…けれど。
狭い一本道どんつきのせいで…シャードさんとドーンさんの背中しか見えない。
「いすず右によって」
「5カウント行くぞ!5!」
言われるままに道の右の方によるとシャードさんは左側によった。
「4!」
そしてリリさんは光源になってる光魔法をその場に置いて1歩引いた。
「3!」
シャードさんは杖をドーンさんの背に構える。
「2!」
それを見て私も何となく察して…銃を構える。
「1!」
カウントが終わると、ドーンさんが私とシャードさんの間を通って一気に引いた。すると…前方には急に相手がいなくなって動揺するメタルリザード。
瞬間、シャードさんと二人で
「『ウインドスピア』」
「『トリプルショット』」
最高火力をぶち込む。
『ドガーーーン!ドガーーーン!ドガーーーン!』
その瞬間。想像を絶する爆音が洞窟内に鳴り響いた。
あまりの爆音で、しかも近距離だったので頭が痛くなってその場に崩れ落ちる。
すぐ横のシャードさんもよろけて壁に寄りかかっていた。
その正体は、逃げ場がなくて籠った……銃の爆音である。
メタルリザードなんかより音の方がキツかった……後にドーンさんはそう語った。
あ、メタルリザードは2人の攻撃であっさり死んでたよ。




