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2222年の彼女  作者: pppt
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5/6

長い1日

ツカサと出会ってからやっと一日が終わりました。

「今日はありがとうございました。また来ます。」

そう言ってスーパーを後にしようとした時

「カヅキくん!まだ今日の夕飯買ってないんじゃないの?スーパーで買っていかないと!」

うっ図星だ。今日は頭が混乱するような事が多すぎて大事な食事のことについて忘れていた。惣菜コーナーに行って夕飯を探そう。惣菜コーナーに着いてまず目に止まったのは俺が週に1回は必ず購入する肉じゃがだった。ここの肉じゃがは甘く、じゃがいもも柔らかく肉も硬すぎないので舌ざわりが最高なのだ。そして肉じゃがには白いご飯がマストだ。肉じゃがとご飯の組み合わせを嫌う人はいないだろう。そこにわかめ入りの味噌汁を組み合わせたら完璧なのだ。今日の夕飯もこの献立で決まった。ということで肉じゃがとレトルトの味噌汁を買ってスーパーを出ていった。

「またのご来店をお待ちしておりまーす♡」


スーパーを後にし家に着いた。まずはご飯を炊く準備をする。今が6時なので7時頃には夕飯を食べたい。

炊飯器で米をすすぎながらふとこの部屋の静けさに気づいた。ツカサがいた昼はあんなに騒がしかったというのに今は米のすすぎ音だけが響く。寂しさと虚しさが俺を襲ってきた。

「くそー。大人しくツカサを彼女にしておけばこんな気持ちにもならずに済んだのになー。」

アンドロイドが恋人になるなんて正直その分野の知識のない俺には怖くて未知の領域だった。そんなことぐらい自覚しているのに口では達者にカッコつけたことを呟いてしまう自分に寒気がした。米をすすぎ1時間後には炊けているように炊飯のスイッチを押す。

1時間暇なので椅子に座りながらぼーっと考え事でもしておこうとした瞬間今朝の課題がまだ終わってないことに気づき急激に焦りの感情一色になった。その課題は明日までに提出する必要があるので急速に終わらせなければならない。

「やべ。課題終わんねぇよ...」

俺は一人暮らしなのを口実にしてよく独り言を呟いてしまう。異常だと自覚しているがSNSで書き込む訳でなく実際に声に出して考えるのが好きなのだ。

「明日大学ある日じゃん。」

ということはマノちゃんに会える日だ。明日こそ一念発起して声を掛けてみたいと決意した。課題というのは資料を読んだ感想と最後の質問に対する自分の考えをまとめて提出するというものだ。気を取り直してパソコンを開きレポートを書く。

「アンドロイドは日本あるいは世界を救う手立てのひとつになる可能性を秘めているのではないかと考えました。現在のアンドロイド研究は深く進んでおりアンドロイドを構成するいわゆる人間の遺伝子と同じ役割を果たす物質は実在する人間の遺伝子のコピーを本人の許可を得て利用しており、その結果としてアンドロイドと人間の差異というのは限りなく少なくなってきている現状にあり人間とアンドロイドを能力という観点から区別することは不可能となっていると考えました。さらにここからアンドロイドは人間と同じように生きて働き共存していくことが可能であり日本の働く人口の急減少という問題を解決する手段となるのではないかと考えたからです。」

これはインターネットで調べたら出てきたもので俺の知識では到底考えつかない文章である。俺の知っていることといえば子供を作らない人でも自分の遺伝子を残すために政府の研究機関に遺伝子情報を買い取らせる事ができるということぐらいだ。しかも政府が多額の金を払ってくれるらしい。その人達は自分と全く同じの姿形をしたアンドロイドが将来の日本で使用されることに抵抗は無いのかと驚いた。アンドロイドに対して偏見がある訳では無いが自分の姿をしたものが人間のために重労働をさせられるのではないかと考えると俺には末恐ろしいように感じられた。

ピーピーピー

いつの間にか1時間たっていたようなので米が炊けたようだ。次は湯を沸かしインスタントの味噌汁を作る。肉じゃがをレンチンし温め、米をよそう。俺の完璧な夕飯が完成した。肉じゃがのあまじょっぱい香りが鼻を刺激し腹が大きな音を出した。

「いただきます。」

食は幸せだと噛み締めながら夕飯を食べる。よく噛んで味を楽しみながら20分ほどで平らげた。

「ご馳走様でした。」

その後は歯磨きをして風呂に入り長い長い1日の幕を降ろす。布団に入ってしまえばその後は眠るだけだ。ツカサというアンドロイドに出会って、俺はこれからなにか変わっていくのだろうか。一抹の希望を持ちながら夢の世界へと落ちていった。

200年後のはずなのにパソコン、炊飯器、レンジ、等々が出てきますがあまり気にしないでください。

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