↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2222年の彼女  作者: pppt
PR
6/6

「マノ」ちゃん

バイトの話が出てきますがほとんどAIやロボット技術で簡易なものは代替されているので茉乃がしているのはそういうもので替えがきかないものだと思っておいてください。

ピリリピリリ

重いまぶたを開けるが眠過ぎて思考が追いつかない。

「フワァ」

大きな欠伸をする。二度寝したいという欲望に何とか打ち勝ってベッドから身を起こした。寝起きというものは口の中と顔がなんだか気持ち悪いものだ。洗面台へと向かいすぐに顔を洗い歯磨きをする。俺はギリギリまで寝たい派なので朝ごはんをゆっくり食べてる時間を作れない。バナナを1本食べて服を着替えて髪をセットしたら大学に向かう。リュックを背負って誰もいない家に話しかける。

「行ってきます。」

大学まで徒歩10分で着くほど近いところにこのマンションはある。だからこのマンションを選んだのだ。今日は一コマだけの最高の日、しかも経済学なのでマノちゃんに会える日なのだ。今までは日和って話しかけることはなかったのだが今日はなんだかいけそうだ。ちなみに彼女の名前を知っているのはマノちゃんが彼女の友達から「マノ」と呼ばれているのを聞いたからである。

マンションから大学までに大きな公園があるのだ。そこでは小さな子供たちが自由に遊んでいる。俺は子供が好きという訳でもないが彼らが自由に羽を伸ばせる場所があるということに嬉しさを覚える。俺自身子供時代はあまり治安の良くない地域で住んでいたために公園に自由に遊びに行くことはできなかった。家から出る時は必ず親が同伴しなければならず外に出かけたり同年代の子達と遊んだりというような経験が少なかったのである。しかし今住んでいる地区は人間が集められ適切に管理されている都会の一部分である。ここに住まう住民一人一人の犯罪歴などが調べられ問題のない人だけが住める場所。だからこそ子供たちにも自由が与えられる。親たちにとっても何かと楽でのびのびできる良い場所なのかもしれない。

そんなことを考えているとあっという間に大学に到着した。講義のある教室に着き周囲を見渡すとマノちゃんがいた。いつもは友達と並んで講義を受けてるが今日は隣に誰もいない様子だったので声をかけようと勇気を振り絞った。

「あの隣座っても大丈夫ですか?」

マノちゃんの視線が俺に向く。切れ長の瞳が俺を直視している。ドキッと意識が浮つく。

「大丈夫ですよ。」

「ありがとうございます!」

「でもどうして?まだ他の席空いてるよ。」

ビクッ。初っ端からこの質問が飛んでくるとは予想してなかったので動悸がした。

「い、いや〜あの〜経済学ってさたまにグループワークあるからさ...今日俺の友達休みらしくて...だから声かけてみたんだ!」

「ふふっなんだそれ。ちょうど私の友達も今日休みだから一緒にグループワークしようよ。」

マノちゃんの笑った顔を初めて見た。気がつくと俺は呆然と彼女の顔を見つめていた。

「私の名前は芦屋茉乃。よろしくね。君の名前は?」

「俺の名前は枝光カヅキ。茉乃ちゃんこれからよろしく!」

やっと茉乃ちゃんに話しかけることができ会話を膨らませようとしたところで教授の一言が教室に響いた。

「それでは授業開始時間になったため始めていきます。」

「また授業終わりに話そうよ。」

「そうだ!そうしよう!」

教授の空気の読めなささに落胆したが茉乃ちゃんが授業終わりにも話をしようと誘ってくれすぐに晴れ晴れした気持ちに変わった。

結局今日の講義ではグループワークが無く茉乃ちゃんと授業中に話せる機会は無かった。俺が茉乃ちゃんにどう話を振ろうかオドオドしているうちに彼女から話しかけてくれた。

「今日の授業どうだった?私はいつもと変わらず眠たかったかな。」

「だよな。あの教授パワポに写した文章を音読するだけだから眠いよな!俺も何とか寝るのは耐えたけど結構厳しかった!」

「ほんとそうだよね。私も無意識にうたた寝こいてたかも。ところで私今日はもう授業無いから帰ろうと思うんだけどカヅキくんはどう?」

「俺も今日は授業ないから良かったら一緒に帰らない?嫌だったり予定あったら全然断って!」

「私もそう言おうとしてた。一緒に帰ろうよ。」

彼女はにこりと微笑んだ。

「俺は大学近くのマンションに住んでる。茉乃ちゃんはどこから通学してる?」

「私は2駅離れたとこから電車通学してる。それじゃ駅までかな一緒に帰れるの。」

「そうなんだ。電車通学してるんだ。それなら今日は駅まで一緒に帰ろうか。」

俺は緊張しすぎていて何を話していいか分からず会話の受け答えもきちんとできているか怪しい状況だった。大学から駅までは5分程しかないため長話はできない。だからと言ってずっと黙っているのも情けない。

「茉乃ちゃんはサークルとか部活とか入ってる?こんなこと言ってるけど俺はどこも入ってなくてさ。」

「私ももう6月なのにどこも入ってないよ。強いて言うなら夏休み中にボランティアしようかなって考えてる。」

「ボランティア!すげぇ!俺なんか今までボランティアとかしたことない。」

「私の家あんまり裕福じゃなくていつもはバイト三昧なんだけどね、夏休みなんだから自分のしたいことができる時間作れるよねって思ったんだ。」

「そうなんだ。どうしてボランティアしたいと思ったんだ?」

その質問を投げかけた時にはもう駅に着いていた。

「もう着いちゃったからこの質問の答えはまた会った時に答えます。それじゃあまた今度。ばいばい。」

「バイバイ!気をつけて!」

初めて茉乃ちゃんと会話できた高揚感でなんだかソワソワしながら家への帰路についた。いつも見ていた横顔や後ろ姿だけではなく真正面から見た彼女はとても綺麗だった。話し方も落ち着いていて会話もスムーズにでき楽しかった。でもツカサとの出会いが衝撃的すぎた故か想像していたよりもインパクトにかける印象になってしまった。とにかく彼女が他にどの講義を取っているか分からないので次会える時が分からないが話のネタに困らないように色々考えておかないといけない。そうこう考えているうちにマンションに着いた。階段を上がり廊下から俺の家の扉が見える。目をこらすとそこにはツカサが俺の帰りを待っていた。俺は急いで彼女に駆け寄った。ツカサは俺が帰ってきたのを確認すると微笑みながら話した。

「おかえりなさい。カヅキ。今日の授業は疲れましたか。カヅキさえ良ければ今から私がお昼ご飯を作りましょうか。」

「ごめん!俺が今日何時に終わるって伝えてなかったから扉の前で待ってたんだよな。いつ頃から待ってたんだ?」

「大丈夫ですよ。カヅキ。私は1時間前にここに到着しました。あっという間に経ちましたから心配無用です。」

「1時間て...今日からツカサに合鍵渡すわ。女の子を外に放置しとくなんて心配だから。危ないし暑かっただろ。ていうか連絡手段お互いに知っとこう。そうすればこんなことにならないだろ。」

「いいんですか。」

「なんでダメだと思ったんだ?仮にもツカサは俺のか、彼女になる予定なんだろ。」

自分で発言しといて恥ずかしさで消えたい気分になった。ツカサに上から目線だと思われたはずだ。

「そうですね。ごめんなさい。これからよろしくお願いします。」

そう言うとツカサの顔に笑顔が浮かんだ。

「こんなことで謝んなよ。ごめんなさい禁止な。」

ツカサは困惑したような表情でなにか言おうとしていた。無性に愛おしく感じツカサの頭を撫でた。

「ありがとうございます。...照れくさいですけど嬉しいです。」

「それじゃあご飯食べよっか!ツカサずっと待ってて疲れてるだろうしスーパー言って買い物しよう。」

家に帰ってきたもののすぐにスーパーに行くことに決めた。

「ツカサは家で待っといてくれ。こんな暑さの中1時間も待ってたらアンドロイドでもこたえるだろ。」

「ではお言葉に甘えて留守番しておきます。行ってらっしゃいカヅキ。」

行ってらっしゃいと言って貰えることがこんなに気分の良いものだと気づかなかった。

「行ってきますツカサ!」

ツカサと茉乃どちらも美少女ですが系統違いにしたいと考えております。ツカサがふんわりThe可愛いジト目キャラ、茉乃が切れ長の瞳のスレンダー美人キャラにしたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。