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2222年の彼女  作者: pppt
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ツカサの恋人が俺になった理由

健一とツカサの親子仲はかなり良好です。健一が忙しい時などはツカサが仕事の手伝いや買い物をしてくれます。

健一と名乗るこの人物こそがツカサの父であることが判明した。俺が異常に驚いてしまったのは一見すると小綺麗な40代に見える男性が想像もつかないような口調で突如話しかけてきたからである。気を取り直しツカサが俺の彼女になった経緯を聞き出そうと質問を投げかけようとした瞬間、健一が話し始めた。

「ツカサちゃんごめんなのだけれどもここは男同士熱く語り合いたいところなのよぉ。少しお使い頼んでくれるかしら?」

ツカサがいない方が深いところまで話し安いとは思っていたが席を外すことを要求するとは予想していなかったので驚いた。ツカサ本人は表情を変えず返答した。

「もちろんですよ。ではいつものでいいですか?」

健一はニコリと笑って言った。

「うん♡いつもありがとうね。ほんとに。」

「では行ってきます。カヅキ、今日は自宅に帰ります。また明日会いに行きます。」

「分かった!また明日な。」

そう言ってツカサはスーパーから出ていった。お使いとは一体なんだろうかと気にはなったが気を取り直して健一と話し始めることに決めた。

「よ、よろしくお願いします。失礼ながら単刀直入に聞きますとおたくのツカサさんが俺の彼女になったってどういうことですか?景品ってなんの事ですか?」

「ヤダもう、そのまんまの意味よ〜。このエブリデイハッピースーパーの来店100人目のお客さんにツカサの恋人になってもらおうって計画してたのよ♡」

これではツカサに教えてもらった理由と同じではないか。待てよく考えたら俺は大学に入学した4月からこの6月まで毎日このスーパーに通っていたではないか。そしてこのスーパーで俺以外の人を見たことがない。ということは約30日×3で90日、かつ1日に2、3回通った日もあるから実質100日このスーパーに訪れていることになる。つまりこの計画っていうのは恣意的に俺をツカサの彼女にすることなのではないか。

「おっとその表情は...カヅキくんったらこの計画の目的について理解してしまったようねぇ。こんな寂れたスーパーほとんどのお客さんはロボットやアンドロイドに買い物を代行させてるから直接人間が来店することなんてないのよ。この状況下でカヅキくんあなただけは初来店時から毎日足を運んでくれたのよ♡そうよ!この時代にわざわざ地に足着いた生活をしているカヅキくん!あなたに!ツカサちゃんを彼女として人生を共にして欲しい!そう願った私は身勝手ながらこの計画を立てたのよ♡」

「まさか!!本当に!そうだったのかよ!!」

俺の冗談半分として想定していた仮説が的中していることに驚き声を出してしまった。しかしその計画というのは俺がツカサを彼女として受け入れる前提で進んでいるではないかと不思議に感じた。

「それにしてもツカサと会ったこともない俺がツカサを拒否する可能性があるとかは考えなかったんですか?」

「考えたわよもちろん。その時はなんとしてでも受け入れてもらうつもりだったわ。エブリデイハッピースーパーの60年間適応されるクーポン券の贈呈、駅近一軒家の新築住宅の建設費用の手当だとか色々考えたわ。」

「それって俺がものや金で釣られるヤツだって思われていたってこと?!ていうかまだツカサを彼女にするって決めた訳じゃないですよ!」

俺はものや金で動かされる人物だと思われていたことに少し苛立ったがすぐさまに真相を知る必要がある事柄を思い出した。

「それよりもツカサがア、アンドロイドって本当なんですか?」

ツカサの言葉を信用していない訳ではないがもう一度真偽を確かめたかったのだ。彼女からアンドロイドであると発言された時は混乱していてあまり考えていなかったが恋人が人でないというのは俺の心に少しの不安そして不満を感じさせた。俺は人間らしく生きてきたしこれからもそうしていきたい。しかし人生のパートナーがアンドロイドになればどう生活が変化するのかも未知数である。しかしその質問を投げかけた途端健一の雰囲気が変わった。

「そうねぇ。ツカサちゃんはアンドロイドよ。あの子は色々あって未だに人間に対して恐怖心を抱いてる。でもそんな彼女の心を絆してあげて欲しいっ!そう思ってカヅキくんに頼んだのよ。きっとカヅキくんなら彼女の閉ざしてしまった心の隙間に自然と入り込むことができると思ったのよ。」

俺をツカサの恋人に選んだ理由がこれほど深刻な事情に基づいていると分かりプレッシャーを感じた。俺はデリカシーのないヤツで正直健一が期待するほどの人間では無い。一方で俺にツカサを預けようした健一の本心を知り疑問が浮かんだ。ツカサがアンドロイドであれば健一がツカサを買い取ってから今まで一緒に暮らしてきたはずではないのか。健一がツカサにトラウマを植え付けるようなことを行っていたとは考えにくい。ではどうしてツカサが人間を怖がる原因があるのだろうか。

「アンドロイドは買取する他入手方法はないですよね。健一さんはツカサを今までずっと面倒を見てきたってことですよね。それなのにツカサが人間を怖がる原因ってどこにあるんですか。」

よく考えたらアンドロイドだって生活する場所は家庭だけではない。買い物にだって行くはずだからそういった様々な人間と触れ合う場で何かトラブルが発生したのだろうか。浅はかな質問をしてしまったのだと気づいた。

「それは私に聞くのはお門違いな質問よカヅキくん。ツカサちゃんと仲を深めていけばいずれ知ることになるわよ♡そうでしょ?」

健一は満面の笑みで言ったのであった。




カヅキから見た健一は40代となっていますが実際は36歳です。

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