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無敵だけど行動不能!?伝説装備のデメリットが重すぎる  作者: 秋月心文


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クロノア

「ユグドラシル王国」の隣国「マジカ帝国」の「ラフキン組」には、

「封印庫」に先祖の代から厳重管理を言い渡されたいう「危険な魔道具」があった。


「ラフキン組」の現在の組長である「ソレナ・ラフキン」は「怖い話」が大の苦手だった。


とても「危険なモノ」と聞いたので「怖いモノ」だと思いこみ、どんな「魔道具」か調べる事さえ避けていた。

「現物」を「直視」する事でさえ、危ない事だと思っていた。

「国」から厳重管理を命じられてるので、毎日、盗まれてない事を点検する事を欠かさなかったが、

「魔道具」が保管されてる「木箱」の中を見ようとはしなかった。


ある日、確認に行った帰りに「封印庫」のカギをかけ忘れた事に気づいた。


急いで、封印庫に戻り「封印庫」の扉を開けると、

扉のところから、遠目で机の上に「魔道具」を保管している「木箱」が「無事」な事を確認した。


「ソレナ」は、それを見て安心し、扉のカギをかけると、鼻歌まじりに帰っていった。

箱の中の「魔道具」が無くなっている事に気づきもせず…


・ ・ ・ ・ ・


「ラフキン組」に「ダイホ・ラフキン」という男がいた。


「ダイホ・ラフキン」は、常々、何か大きなことをしたいと思っていた。

人々から「すごい」とか言われかった。チヤホヤされたかった。賞賛されたかった。認めてもらいたかった。


けれど、何をやっても「ツメが甘く」何をやっても最後に余計な事をしてしまい自滅するようところがあり、とても大きなことなど、出来そうになかった。



ある日、自分の組である「ラフキン組」には「クロノア」と呼ばれる「謎の魔道具」があるという噂を耳にした。それは「悪魔を呼ぶ魔道具」だとか「魔物を作り出す魔道具」だとか言われていた。


しかし、調べていくうちに「何でも複製出来る」という「魔道具」である事がわかってきた。


200年前、その「魔道具」で「巨大な生物」を複製した者がいたが、複製された「巨大な生物」は狂ったように大暴れし「国」に大きな被害を発生させた。


それ以来、危険な「魔道具」として扱われる事になった。


当時「ラフキン組」に「封印」のスキルを持った者がいた為、

危険なものは「ラフキン組」で厳重管理…という流れになってたらしい。


けれど、その「封印」は、完璧と呼べるものではなく、100年ほどで解けるらしい。

しかし、この世界の「スキル」は、代々継承されるものではなく、200年前から、現在に至るまで、「封印」のスキルを持った者は現れなかった。


そして、今年は封印されてから200年目であり、おそらく「封印」は解けているだろう。


「危険」と言われるものが、自分の身近にあるとわかれば、見てみたいという衝動にかられるのは、不思議な事ではない。


「危険」と言われてはいるが、生物以外を複製するなら、狂って暴れだす事などないだろう。

自分なら、もっと、うまく使える。そう思った


そこで、地下にある「封印庫」に行ってみたのだが…。


不思議な事に、見張りをする者も、見回りをする者も、いなかった。

更に本来、カギがかかっている「封印庫」の扉も、その日は、カギがかかっていなかった。


「封印庫」の中に入ってみると、中央に立派な机があり、その上に、50cm角くらいの木箱が置いてあった。

そこの木箱には、カギがついていたが、サビてあちこちが朽ちていた為、カンタンに開ける事が出来た。


そして、木箱の中身だけを抜き出し「封印庫」を出た時、誰かが階段を降りてくる音が聞こえた。

「ダイホ」は、身を隠した。


降りてきたのは、組長の「ソレナ・ラフキン」だった。

「ソレナ」は、「封印庫」の扉を開けると、扉のところから、遠目で机の上に木箱が乗っている事を確認しただけで、安心し、扉のカギをかけると、鼻歌まじりに帰っていった。


・ ・ ・ ・ ・


「クロノア」は、使用者の魔力を媒介として、材料も必要とせず、どんなものでも複製出来る「魔道具」だった。

複製品には、オリジナルと区別が付くように、使用者の名前と、シリアルナンバーが自動的に刻印されるようになっていた。

しかし、長い年月の為、その情報は、忘れ去られていた。


「ダイホ」は「クロノア」を使って、試しにマジカ帝国で使われているマジカ金貨を複製してみた。

「金」も何も用意せずに複製が出来あがった。大きさも触感も重さも同じ偽金貨が出来上がった。

いろいろ見比べるが、オリジナルとの違いを見つける事が出来なかった。


その偽金貨には、金貨の側面の目立たないところに、自分の名前と、シリアルナンバーが、小さく刻印されてたのだが、それは、とても小さな刻印であった為、ダイホ自身も、それに気づかず、湯水のように偽金貨を使い豪遊していった。


そして、その偽金貨を使われた方も、ダイホ同様に、偽物である事に気づいてなかった。

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