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『俺だけドロップ率∞のバグスキル持ちだった ~底辺探索者のダンジョン配信が、いつの間にか世界最強チャンネルになっていた~』  作者: やまご


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第40話 再挑戦のための準備と、それぞれの理由

「……一回戻る」


探索者施設・会議室。


カイが言い切る。


全員、異論なし。


コメント欄(配信)。


「撤退正解」

「化け物だった」


俺は息を吐く。


「正直、あれは無理でしたね」


リゼが笑う。


「珍しく同意」


軽く肩をすくめる。


「今のままじゃ全滅コース」


ストレート。


アリアも頷く。


「……対策が必要」


そのとき。


カイが壁にもたれながら言う。


「単純な火力じゃ届かない」


短く。


「位相が違う」


リゼが補足する。


「存在がズレてる」


「こっちの攻撃が“届いてない”」


コメント欄。


「なるほど」

「チート対チート」


俺は考える。


「じゃあ、合わせるしかないですね」


その瞬間。


カイがこちらを見る。


「できるのか?」


問い。


試すような。


俺は答える。


「やりますよ」


迷いなし。


アリアがその手を取る。


自然に。


指を絡める。


「できる」


短く。


だが。


完全に信じている。


コメント欄。


「信頼」

「強い」


カイは少しだけ目を細める。


「……いいな」


小さく。


「そういうの」


珍しい反応。


リゼが笑う。


「羨ましい?」


軽く挑発。


カイは無視する。


だが――


少しだけ。


視線が遠くなる。


「……昔は」


小さく。


誰にも聞こえないように。


だが。


俺には聞こえた。


(この人も……)


何かある。



数時間後。


訓練場。


「もう一回行くわよ」


アリアの声。


今度は落ち着いている。


「はい」


俺は構える。


カイもいる。


リゼも。


四人。


同時訓練。


「位相を合わせる」


リゼが言う。


「タイミングじゃなくて」


「“認識”を揃える」


難しい。


だが。


やるしかない。


カイが言う。


「感じろ」


シンプル。


だが。


本質。


そのとき。


アリアが俺の手を握る。


「……ね」


小さく。


「今」


「はい」


「意識、合わせて」


指。


絡む。


距離。


ゼロ。


目を閉じる。


呼吸。


合わせる。


一瞬。


世界が静かになる。


「……見えた」


俺が呟く。


アリアが小さく頷く。


「いける」


その瞬間。


カイが動く。


リゼが支援。


俺とアリア。


同時に踏み込む。


ザンッ!!


空間が揺れる。


今までと違う感触。


「……通った」


コメント欄。


「来た」

「攻略法」


リゼが笑う。


「いいじゃん」


「これならいける」


カイも頷く。


「……やれる」


確信。



夜。


施設の屋上。


風。


静か。


俺とアリア。


二人。


距離。


ゼロ。


当たり前のように。


肩が触れている。


「……ね」


アリアが小さく言う。


「はい」


「怖くない?」


珍しい質問。


俺は少し考える。


「怖いですよ」


正直に。


「でも」


続ける。


「一人じゃないんで」


その瞬間。


アリアが少しだけ笑う。


「……そうね」


そして。


少しだけ寄る。


「私も」


小さく。


「一人じゃない」


そのまま。


沈黙。


落ち着く空気。


そのとき。


アリアが言う。


「……次」


「はい」


「終わらせるわよ」


宣言。


俺は頷く。


「はい」



その頃。


別の場所。


リゼ。


一人。


モニターを見ながら。


「……完璧じゃない」


小さく呟く。


だが。


笑う。


「でも」


「面白い」


その目。


まだ終わっていない。



カイ。


暗い部屋。


一人。


剣を見つめる。


「……次は」


小さく。


「届く」


その目。


揺れていない。



そして。


再び。


ダンジョンへ向かう日が来る。



アリアが俺の手を握る。


強く。


だが。


優しく。


「……離れないで」


もう。


確認じゃない。


ただの。


“当たり前”。


俺は答える。


「はい」



次は。


逃げない。


“あの存在”へ。


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