表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤塵のサンダーバード -機兵戦記-  作者: 星羽昴
第八章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

213/222

第213話 戦闘開始

 嵯峨さが州の防壁西門を出た荒野にて、双方4機の重甲機兵は激突した。まずは前衛と言えるB級機体同士の戦いになった。



 GV3X(サンダーバード)は、B級ペルセウス(スネーク)機と剣を交えることになる。B級ペルセウス(スネーク)機は、御堂にとって相性の良くない相手かも知れなかった。

 パワー重視の機体であるペルセウス型には珍しい、機動性に重きを置く戦いをする機体だった。おそらく脚部と腰部の推進機関スラスターに出力を上げるための改造を施しているのだろう。武装も、ペルセウス型標準装備のロングソードではなく、取り回しやすいショートソードを振るう。

 小刻みに移動しながら、打撃力は小さいが連続した斬撃を繰り出すB級ペルセウス(スネーク)機は、御堂に必殺の斬撃を放つ溜めを与えなかった。


「ちぃ!」


 御堂は思わず舌打ちする。

 組み合って剣を交えるなり、小刻みに左右を移動しながら放たれる斬撃を、御堂は半分程度しか打刀うちがたなで受けきれなかった。装甲の薄いジークフリード型でも致命傷にならない軽い斬撃だったが、矢継ぎ早に機体に傷が増えていくのは精神を削られる。戦闘の主導権を、敵機に奪われかけていた。



 先ほどの御堂の舌打ちは、Sユニットに聞こえていた。


「御堂准尉、冷静になって下さい。起動性を高くしたところで所詮はペルセウス型です。GV3X(サンダーバード)なら楽に振り切れますよ」


 ネロに指摘されて、御堂はハッとする。

 B級ペルセウス(スネーク)機の動きを追いかけないで、GV3X(サンダーバード)の最大出力で一直線に移動すれば敵機はついて来られない。間合いの距離まで引き離して、仕切り直しすれば良かったのだ。

(先手を取られて、慌てちゃったか)

 B級ペルセウス(スネーク)機の推進機関スラスターが点火されるのを確認……ほぼ同時に、GV3X(サンダーバード)推進機関スラスターも点火し揚力で機体の自重を相殺させる。

 B級ペルセウス(スネーク)機の動きを無視して、主推進機関(バーニア)の最大出力でGV3X(サンダーバード)は直線移動した。

 特別に即応性レスポンスの高いGV3X(サンダーバード)を、ペルセウス型が追従できるはずがなかった。

(しっかりしろ!)

 思わず、御堂は自分で自分にカツを入れる。

 正直に言えば、御堂は少し戸惑っていた。これまでの戦いと何か(・・)が違うのだ。そして、その何か(・・)の正体を見極められないでいる。



 他の2機のジークフリード型重甲機兵は、各々がタイガー機とイーグル機と交戦している。2機とも、ペルセウス型に対して優位に戦いを進めている。

 御堂は補助カメラが捉える2番機をサブモニターで確認した。左腕を失った2番機は、ダラリと下げた右手で打刀を握っている。

(あたしが、2番機の分まで戦わないと!)

 しっかりしろ……もう一度、御堂は自分に言い聞かせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ