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クリス博士はどこだ?

「今、どこにいる!?どこに行けば良い?」

「ザッ・・ビルを出てすぐにトレーラーに積まれたコンテナの中に入れられたの、赤い色のコンテナよ。トレーラーはしばらくして走り出したけど・・ザッ・・まだそんなに動いてはいないはずよ・・ザッ・・きゃ・・な、何するの!・・(なんだ、それは、、渡せ~・・)ザッ・・ピッ・・ザザー」

「!博士!クリス博士!!」

 怒号と悲鳴を最期にクリス博士との超空間通信が切れた。


「ザッ・・ケンジ・・聞こえるか・・」

「あ、ああ、ジャックか。そうだ、今の通信でクリス博士の場所を特定できないか」

「ザッ・・位置の特定は無理だ。この超空間通信には距離の概念が無い・・ザッ」

「そうか。あとは手がかりは赤いコンテナを積んだトレーラーということだけか・・」


 俺たちのやり取りを聞いていたのか、Mr.Bは車を止めて荷台に向かった。

「こうのとり」マークがついたこのアルミバンの荷台の中は空ではない。

 技術立国ノスリルの最新技術が詰まったスペシャルカーなのだ。

「衛星に接続してこの近辺の赤いトレーラーを検索してみる」

 Mr.Bはそう言うと近くの機材に取り付いて操作を始めた。


 数分もかからず操作を終えると、ディスプレイを見つめながら言った。

「ここから3ブロック先の交差点に条件にヒットした車両が止まっている。北北西に約1.2Kmだ」

 いつの間にか運転席に座っていたMr.Jは、その言葉を聞くと同時にハンドルを切り、アクセルを全開にした。


 図体のでかいアルミバンとは思えないような機敏な動きで大通りを駆け抜けていく。

 荷台にかなりの機材を積んで結構な重量になっているはずだが、その重さを微塵も感じさせない走りだ。エンジンもかなりパワーアップされているのだろう。

 おかげで1.2Km先の交差点にはすぐに到着したが、赤いコンテナを載せたトレーラーは見あたらない。


「東に移動している。距離約300m」

 Mr.Bに指摘されたように、交差点から東方向を見ると、確かに赤いコンテナが見える。

 真っ赤ではなく、砂埃で塗装が削られたようなうす汚い赤だ。

 コンテナは、そのままウルトラトレインに載せることができるサイズで、俺が乗ってきたものと同じタイプだ。


 Mr.Jもその姿を確認しハンドルを大きく切って、タイヤを鳴らしながら追跡を続けた。

 追いかけられるトレーラーの方でも、俺たちに追跡されていることに気付いたのか少々スピードを上げたようだが、所詮こちらのスーパーチューントラックにはかなわない。

 見る見るうちに差が縮まっていく。


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